触れてみる
クラニオ(頭蓋仙骨療法)入門講座でした。
今回はスクール生ばかりの参加。
皆さん初めての参加で、クラニオがどんなものなのかから話をしました。
歴史的な話を少しした後に、どんな考えからこの療法が生まれたのかなど話をしました。
人の体には自律的な運動があります。
心臓の拍動や呼吸だけでなく、それとは別に自律的な運動があるというのが多くの手技療法で言われていることです。
確かに患者さんに触れていると感じることがあります。
ただ、最初の頃は全く分かりませんでした。
頭蓋骨が動いているとか、仙骨と後頭骨が呼応して動くだとか。
全身が膨張収縮を続けているという先生もいらっしゃいます。
マジカ!?
と思ったこともありましたが、今はそういうことなんだろうなと思います。
その自律的な運動が阻害されたら。
頭蓋骨が歪んだり、全身を構成している膜組織の硬さに偏りが出たり。
筋肉や筋膜の硬さ、靭帯の状態などで、全身の膨張収縮や仙骨後頭骨の動きのリズムは崩れることがあります。
崩れるが言い過ぎなら、動きが歪むことがある。
そうすると例えば、頭が固くなったりします。
ストレスや緊張が原因だったりすることが多いように思います。
それは皮下組織の状態が変わるということかもしれませんし、本当に歪みで動きが阻害されたことが原因かもしれません。
頭が固い!?
参加していた生徒さん達がそこに反応しました。
頭は固くなったり柔らかくなったりするもんなんですか?
それは石頭ってことですか?
えっ私は硬いの柔らかいの?
ということで触れてみました。
一人、他の人とは違って硬い人がいました。
何人かの頭に触れると分かります。
そこで皆で人の頭に触れてみることにしました。
へ~!?
そうなんだぁ。
あっはいはい。確かに。
硬い硬い。
私は~?
触れることは大切です。
確認して自分の手や体で感じ感知します。
それがなければ先にすすみません。
あああこう言うことなんですね。
と皆さん少し納得してくれました。
この固い頭はいつも固い訳ではありません。
緊張が取れたり血流が改善したり。
歪みが取れたりすれば柔らかくなります。
日々、変わるのが身体です。
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意図のある手
最近はどんな風になっているんだろうと、久しぶりに某もみほぐし店に行きました。
初めて入るチェーン店です。
偵察も兼ねていますが、身体が少し疲れていたということもありました。
店に入ると、落ち着いた照明。
環境音楽なのかヒーリング音楽なの、静かな音が流れています。
バックヤードから男性が一人出てきました。
初めてですか?
はい。
スマホアプリの会員になると割引になるが、どうしますか?
ああ入ります。
では、こちらを宜しくお願いします。
ということでアプリをインストールし会員価格で60分のコースを受けることにしました。
かなりお安い金額だと思います。
途中、パンツだけ着替えを借りて、奥の施術スペースに。
10台ほどのベッドが整然と並んでいます。
カーテンで仕切られてはいますが全てではなく、1/3くらいだけが仕切られていて、後の2/3は他のベッドや施術者も見えています。
中央のベッドに通されて寝ようとすると、空調の風が直接あたるので別のベッドに替えてもらいました。
うつ伏せに寝ます。
始まりました。
!!!
???
左背部を拇指で押して行きます。
当たらない。
???
一つも当たりません。
僧帽筋が盛り上がって硬いところに指は当たっていますが、俗にツボと呼ばれるようなところではありません。
そして微妙に指が揺れます。
揉捏(揉捏=指で押したまま少しスライドさせグリグリ)にはなっていません。
指が揺れている。
そして手押し、指押しです。
それが暫く続きます。
そしてちょっと強い。
次に同じ左の肩甲骨周り。
棘下筋などではなく、大円筋や広背筋などを指でベッド方向に押します。
だから力が抜けて行く。
ううむ。
そして同じ左腕。
左腕は何というか、掴む。
指で軽く押していく。
そんな感じです。
こりゃちょっとまずいな、揉み返しが来そうだと思い、「も少し弱くしてもらえますか。」とお願いしました。
えっ!?
一瞬、手が止まり、はあそうですかと少し弱めの指になりました。
そのまま暫く左半身が続いた後、右半身に移りました。
要領は左と同じ。
暫くしてまた左に戻りました。
えっまた左!?
指がまた強くなったので、やっぱりもう少し弱くとお願いしました。
たぶん、僧帽筋が硬かったんだろうとは思います。
しかし。
ううむ。
そして腰に移りました。
腰は胸腰筋膜のきわ、起立筋の脇の左右に指で触れて行きます。
これがまたアレです。
何というかキワをなぞっているような感じ。
押しているのではなく、こすっているというのかなぞっている。
それを左右で暫く続けます。
次に殿筋を拇指でグイグイと何回かしたら、脚に移りました。
そのころには左僧帽筋辺りがンジンしだしていました。
揉み返しが少し始まっているのかもしれません。
太ももの裏は両手でつかむように押してくれました。
これは当たってるかな、と思ったところで、フクラハギに移りました。
早いよ、それじゃ。と心の中で。
フクラハギは片方を手で摘まむような掴むようなことをしていました。
ちょうど、赤ちゃんのほっぺを親指を四指でブニプニするような強さと方法です。
だから何というか、硬さを確認されいてるような印象。
ただ、プニプニ。
アキレス腱もつまんだかと思ったら、膝裏に戻って拇指を当てました。
ここは押して欲しくないなと思ったら、キャンバスに色を油絵具を塗るような手指の使い方と圧で、膝裏を押すようなさするようなことをしていました。
それが暫く続きます。
ナンダコレハ。
何をしたいんだ。
仰向けになって下さい。
唐突に言われました。
どうしよう、これ以上大丈夫だろうか。
前ももを軽く手の平で圧迫していたと思ったら終わりました。
首を触るんだったら、途中でもやめて帰ろうと思っていたところでした。
いや~
酷い。
こんなこと言いたくはないが、こんなに下手な人は過去に何人もいません。
整体は個人的に何百回も受けています。
以前は調査の意味もあって受けたりもしたし、スクールで生徒さんの整体も受けました。
生徒さんも入れれば1000回以上は受けていると思いますが、ワースト2に入る下手さです。
だから考えました。
あまりにも不思議だったものですから。
どうして彼はこうなってしまったのか。
手に意図がない。
きっとこれが究極の原因だろうと思います。
手から伝わってくるものがありません。
硬い筋肉だから強く、あるいは弱くと言われたから弱くする。
そこには相手の身体の変化を読もう感じようとする気持ちがありません。
相手の身体をどうしたいのか、そのためにどうするのか。
今、自分の手から伝わってくる相手の状況をどう判断するのか。
判断された状況や状態から、どう手に変化を与えて行くのか。
そんな意図が感じられません。
ただ、強さや弱さや場所や手指の形や姿勢などを考えているだけのように思えました。
本当は意図がなければ触れられません。
情況の変化に対応出来ません。
情況から考えを進めることが出来ません。
ただ、自分の身体をコントロールすることが手技を覚え上手くなる手段ではありません。
意図をもって、意図に沿った手が使えること。
意図があれば進歩もするし熟練もします。
でも意図がなければ、ただ慣れて行くだけです。
今回はかなり久しぶりだったので、驚きました。
でも、これが全てではないと思います。
他のチェーンや整体院やサロンにも行ってみようと思います。
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「カラダの地図」で疲れ・不調・故障が消える!(さくら舎刊)
池袋ジュンク堂書店に拙著の状況を確認しに行きました。
たまに行きます。
9月頭くらいに行ったきりだったので、どうなっているか少し心配でした。
2階奥の整体のコーナーに向かいます。
棚を見ると表紙がこちらを向いて置いてありました。
7冊。
以前、行った時には4・5冊だったので、それが売れて補充されたのではないか。
あるいは数冊仕入れて頂いたのではないかと思います。
ありがたいことです。
新刊本は店頭に並んでから100日くらいで一旦売上状況を確認し、売れ行きに応じて返品が始まると聞きました。
ジュンク堂池袋店では返品ではなく補充されていたようです。
ついでに大泉学園ジュンク堂に行ってみると、以前は表紙がこちらを向いて置いてありましたが、背表紙がこちらを向いて3冊在庫がありました。
以前に行った時は2冊だったと思うので、何とかこちらも動いているようでした。
では、と、大泉学園くまざわ書店に行ってみると、在庫はなし。
棚を探しても見つかりませんでした。
30冊売ってもらったので、これで終わりなんでしょうか。
でも、ひょっとして補充される前で売り切れ状態なのかもと思ったりしました。
ま、そんなことはど~でも良いです。
「カラダの地図」で疲れ・不調・故障が消える!(さくら舎刊) >>>
この本は簡単な解剖学的な知識をまとめた本です。
でも解剖学を学んで欲しい訳ではありません。
身体をもっと楽に使えるようになってもらいたい。
そのために誤った認識を再確認するために書きました。
身体は外から見た形と、中で動くところが違っていることが殆どです。
腕は肩からではなく、胸の中心から動きます。
頭は顎の下から動くのではなく、耳と耳をつないだ頭の中心辺りで動きます。
自然の中で身体を縦横無尽に使っていれば、確認するまでもなく、動きやすいところから動かしていると思いますが、今はそうではありません。
身体を包む洋服を着て、靴下に靴を履き、まっ平な地面の上を歩くだけです。
しかも、その歩くことさえ減って来ています。
便利になるのは良いことです。
でも、そのおかげで身体感覚がズレてしまっているのは、ナントカシタイと思っています。
「カラダの地図」で疲れ・不調・故障が消える!は、さらさら読むだけで、身体が勝手に気づいてくれるようになっています。
まだの人は是非、読んで下さい。
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最近気になる人たち
落合陽一
古市憲寿
西野亮廣
中田敦彦
日本のメディアアーティスト、研究者 、大学教員 、実業家、写真家 、随筆家、ビデオブロガー
社会学者、作家
日本のお笑いタレント・絵本作家・著作家
日本のお笑いタレント、実業家、YouTuber
最近、気になっている人たちをグーグルで検索するとこんな感じの肩書が出てきます。
たぶん、落合さん以外の三人には、もっと多くの肩書があるんだろうと思います。
面白いと思うのは、肩書だけ見ても多岐に渡り、脈絡がないとも言えるところです。
メディアアーティストで研究者で実業家で写真家で研究者で大学教員。
社会学者で作家、そしていつもはコメンテーターとしてTVやネットでお顔を拝見する。
お笑いタレント、著作家とありますが、最近はオンラインサロン運営やCMプロデューサーとしても活動。
もう一人のお笑いタレントも実業家とユーチューバーだけでなく、オンライサロンなども手掛けている。
極端な経歴のように見えます。
アーティストと全く別の分野の研究者で大学教員であったり、社会学と著作業だったり、芸人としての活動の他に絵本書きやオンラインサロなど。
一つのことに留まらない。
しかも関連する仕事ではなく、全く別の切り口から仕事をしている分野も持っている。
そしてこの4人に共通する部分があるように思います。
従来の常識をベースに考えないような雰囲気。
予断を持って物事を見ない。
物事を先ずはそのまま受け取るようにしているようなイメージ。
もちろん、それぞれの出自によってこだわりのようなものがあるかもしれませんが、我々の年代の多くのようにはとらわれていない。
西野さんは旧人類に似た匂いも感じますが、基本的にこの4人からはそんな匂いがします。
普通はこうだろうとか。
世の中はそうなっているとか。
こういう仕組みになっているとか。
こう言う時はこうするものだとか。
この人はこういう人だとか。
そんな風にはあまり物事や人を見ない人たちのような感じがする。
自分の子供に近い年代の中でも、特徴的な居姿というか在り方をしているように思います。
とても興味がある。
最近、気になっています。
姿勢について
このところアレクサンダーテクニークのグループレッスンでも個人レッスンでも、姿勢をテーマにすることが何度かありました。
私が最初に読んだアレクサンダーテクニークの本には「姿勢術」と書いてあったような記憶があります。
元々、姿勢をどうにかする時に見つけてやって来てくれる生徒さんも多いようです。
姿勢は簡単です。
そして
姿勢は難しい。
猫背の人が胸を張れば姿勢は戻ります。
反り腰の人はお尻を締めて骨盤をタック(イン)すれば姿勢はもどります。
自分で何とかしようと言う意志があれば出来るという意味では簡単です。
でも、気が付くとすぐに元に(ここポイント)戻ってしまいます。
気が付くとと言いましたが、気を付けていないでいると元の姿勢に戻ってしまう。
だから、姿勢は難しい。
とも言えます。
姿勢を考える時に幾つかのことがあります。
一つは上に書いたように、やろうと思えば出来るのに、やろうと思っていない時にはすぐに戻るということ。
もう一つは人によって良い姿勢の基準が違うと言うことです。
昔は「気を付け!」「起立!」の時にしたような、胸を張り肩を固めて腕を体側にくっつけ、膝を伸ばすような姿勢を良い姿勢としていました。
職業によっても良い姿勢は違うかもしれません。
良くモデルのような良い姿勢と言われたりしますが、モデルさんにとっては良い姿勢でも一般人にとって良い姿勢かどうかは分かりません。
一般人にとって良い姿勢の要素はこう考えています。
呼吸が深く楽に出来ること。
血流が阻害されていないこと。
呼吸が深くなるためには、胸郭や脊椎(背骨)の関節が良く動くことが大切です。
そして上半身の筋肉が柔らかく伸び縮みすることも重要な要素になります。
また、血流が阻害されないためには、全身の筋肉が柔らかいこと。
どこかに無駄な力が入っていないことなどが要素となると思います。
そのためには、「無理」な姿勢でないこと、「無駄」な力が入っていないこと。
動きが止まっていないことなどが大切になって来ます。
それはきっと、人によって少しずつ違うんだろうと思います。
身長や体重や体脂肪などによっても違うし、性別によっても年齢によっても違うことがあるはずです。
一概にこれが良いと決められない。
ということがあるのが姿勢と言うことになります。
大切なのは体感。
自分の身体がどうなっているのかが分かっていることが大切です。
どこかの関節が固まっていないか。
使い過ぎている筋肉はないか。
などなど。
それに気づいてもらうように仕向けるのが、姿勢を指導する時に考えることです。
荒木の場合は、椅子に座って体感した上半身から姿勢を感じ整えて行くことをします。
気になる人は連絡下さい。
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マイルス・デイヴィス
渋谷のアップリンクで「マイルス・デイビス クールの誕生」を観た。
期待通りの面白さだった。
マイルス・デイビスを初めて聞いたのは、たぶん大学生の頃だったんじゃないかと思う。
まだ存命の頃で、ギロリと光る大きな目が印象的で、音楽はジャスではあるけどジャズと言えるんかいな、みたいな部分もあるものだったと記憶している。
でもとにかく恰好良い。
それが印象だった。
この映画はマイルスが10代から音楽の世界に入り、成功を収め新しいジャズを作っていく過程を追った作品。
最後半になるまではマイルス本人のダミ声でナレーションが語られている。
いやナレーションと言うより一人語りを映像に乗せているという感じか。
何度も薬で失敗し、都度、復活する。
40代50代には新しい音楽(ロックなどエレクトリック系)も取り入れていく。
60代になってまた再起。
この辺りでグッと来ましたね。
それまでの流れから、そろそろ面倒になって引退していくんじゃないかという時期だったし、自分の今の年齢に近く心象的にも頷けるものがありました。
ただ、残念だったのは60代半ばで死んでしまう事。
死んじゃあいかんな。
死んじゃあ。
マイケル・ジャクソンもそうだったけど。
やはり70代80代の世界を見せて欲しい。
70代のマイケル。
80代のマイルス。
隣でやっていた「ジャズ喫茶 ベイシー」も気になりました。
てあて整体スクールで学んで欲しい事
てあて整体スクールのカリキュラムには以下のような授業があります。
・指針整体
・骨格調整(MET等)
・症例別対処法
・解剖学
・ストレッチ
・姿勢と歩き方
・アレクサンダーテクニーク
上から二つは手技と呼ばれているもので、身に着ける身体を調整するテクニックのことです。
症例別対処法は腰痛や肩こりなどの症状の捉え方や原因を考える方法について、また、指針整体やMETの他に臨床現場で使う手技などです。
解剖学は基本的な体の仕組みについて、ストレッチは患者さんに教えるストレッチの方法について学びます。
姿勢と歩き方は患者さんの姿勢や歩き方の見方、アレクサンダーテクニークは整体師として自分の身体の整え方や、患者さんに対する身体の使い方のアドバイスについてです。
てあて整体スクールは手技だけを教える整体学校ではありません。
また、症状に合わせた決まった整体術を教えるスクールでもありません。
患者さんの身体に変化を与える手技と、それをどう使うのかを考えるための授業を行っています。
自分で考える。
当たり前のことですが、自分で考えられる整体師になってもらいたいと思っています。
腰痛の時にはココとココ、肩こりの時はココをほぐす。
そんな決められたことだけをする整体師ではなく、自分で組み立ての出来る整体師になってもらいたい。
カリキュラムにはありませんが、触診を何度も何度も練習します。(来季からはカリキュラムに入れる予定)
患者さんの身体がどうなっているのかを識ることが出来るのは、自分の頭で考えるための前提です。
そして、症状が出るのはどうしてなのか、身体の仕組みから考えるクセを付けてもらいたいと思っています。
ちょっと面倒かもしれません。
でも、ただ作業を繰り返す整体師では面白くないでしょう。
整体師に求められる事は、実はかなり増えてきています。
来院される方の期待も、実は痛みや症状だけでなく、話を聞いてもらいたい、悩みがなんとかならないかと言うようなことがあったりします。
以前、フォースプレイス>>>という考え方について書いたことがありました。
第四の場所としての整体師。
そこを目指せるような人材を育成したいと思っています。
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整体学校を選ぶ時に悩む事
整体学校や整体スクールを選ぶ時に悩むことがあります。
長年やって来ていると、自分とは違うことで悩む方が多いことに気が付きます。
・この学校で整体師になれるのか。
・このスクールで技術が身に着くのか。
・最後まで通うことが出来るのか。
・ちゃんと卒業出来るのか。
・内容は理解できるのか。
・技術は身に着くのか。
・整体師として開業出来るのか。
・開業するなら会社を辞めるのか。
・開業したら成功するのか。
・ところで自分は向いているのか。
いろいろですね。
でもまあ、全てそうですがやってみないと分かりません。
ただ、こんな心配はしなくても良いというものがあります。
「入学して、勉強して、卒業したら、開業して、開業したら、成功するんだろうか。」
入学前に、勉強をはじめる前に、開業して成功するかどうかを心配している人がいます。
この心配は意味がありません。
途中で向いていないと思ってやめてしまうかもしれないし。
今の仕事が順調になって来て整体師になるのを辞めようと思うかもしれないし。
勉強は楽しいけど整体師にはならないでおこうと思うかもしれないし。
開業は向いていないから就職をしようと思うかもしれないし。
全く別の道を考えるかもしれないし。
勉強をはじめる前に勉強が終わった後の、そのまた後のことを考えたって、意味はありません。
そう安くはない授業料を払ったんだから、最後が成功で終わるようにハッピーエンドで終わるようにしたい気持ちは分かります。
でも、そうであるならば、勉強前に決めたことに縛られることを想定しない方が良いと思います。
もっと柔軟にしていないと。
勉強をすると人は変わります。
勉強する前とした後の違いは、正確に言えば分かりません。
自分がどうなるか分からないから、勉強をします。
勉強をして整体師としての技術と知識を身に着けた時に、自分がどんな考えをし判断をするか。
それはその時に決めるべきです。
もちろん、将来の夢や目標は大切で重要です。
勉強をして、卒業して、開業して、成功する。
という絵が描けていれば、その道が自分に合っていればトントンと進むでしょう。
でも、途中でちょっと違ったということに気が付いたら、軌道修正をすべきです。
勉強したことは絶対に無駄になりません。
整体など手技をするということだけでなく、長期間勉強を続け自分の身に技術と知識を身につけられたという経験や、身体の見方や捉え方、業界から見た世の中のことなど。
硬い頭で考えない方が良いと思います。
整体を勉強する前に悩むことは悪いことではありません。
でも考えても仕方がないことを考えても、やっぱり仕方がありません。
やってみたいかどうか。
やてみたかったら、先ずは勉強をはじめてみて下さい。
宿題をやっておく
開高健さんの「夏の闇」を読みました。
もう何度か読みましたが、何度読んでも素晴らしい。
重厚で重層で深淵かつ軽妙。
そして圧倒的な文章。
あとがきをCWニコルさんが書いていました。
そこに気になる一節があります。
彼(開高健さん)は宿題をやって来た男だ。
という一節。
正確ではないかもしれませんが、「宿題」という言葉を使ってこういう趣旨のことを言っておられました。
耳が痛い。
何にでも当てはまる事だと思います。
例えば何かを書くとき、そのものを表現する時、それがどういうモノなのか、歴史や来歴や周辺情報や他に書かれた文章まで頭に入っていて、自分の身になっている状態で書く。
事前に何も学ばず知らずに書くのとは、言葉の表す深みが全く違うものになるというような意味でしょう。
そして、その情景を表す時に、ソレを表現に使うことに既に意味がある。
開高さんの文章はそんな文章なんだろうと思います。
宿題をあまりしていない自分には、文章からだけ受け取る部分が大きいと思いますが、それでも背後にある事を思う時があります。
何にも通じる事だろうと思います。
宿題はきちんとしておく事だろうと思います。
バレエダンサーが相談にやって来ました。
20歳のバレエダンサーが相談に来ました。
1年間の海外研修を終えて帰国し、別の海外の舞踊団から招聘を受けていましたが、コロナ禍で話が進まなくなっているという現状。
日本でオープンクラスを幾つか受けて行くうちに、悩みが出てきてしまったということでした。
オープンクラスを受けているうちに
色々な先生から色々なことを言われ
それぞれに気を付けていたら
そうなって来たと言う事でした。
これ良くある話だと思います。
それぞれの先生は良かれと思ってアドバイスしたり注意したりします。
間違ったことは言っていないと思います。
ただ、形からのアプローチが多いようなイメージは少しありました。
彼の場合は注意を受けた事、形などを意識しすぎてしまい
身体をコントロールしようとし過ぎて
身体の外にある大きな筋肉で身体の形を固めてしまうような使い方になりつつあったという状態でした。
自分の身体の中の意識が薄れてしまい、身体の外側ばかり意識が向いている状態です。
とは言え、意識的に意識している訳でもありません。
身体の外側を固めようなんて思っていない。
真面目で正直で素直な性格からか、言われることを意識し過ぎた結果がそうなってしまった。
知らず知らずのうちに、身体にそういう習慣を植え付けてしまっているようでした。
先ずは身体の中に意識を向けてもらいました。
注意をしなければいけない場所を、どうするのかではなく、どうなっているのか。
そこを動かした時に、どんな感覚があるのか。
骨の動きは
筋肉の状態は
関節の周り具合は
それぞれを静かに感じる時間を持ってもらいました。
プリエする時なら
膝や大腿骨はどんな風に動いていくのか
股関節はどんな状態なのか
足首はどうなのか
それらが本来はどんな動きを持っていてどんな感覚なのか。
ゆっくり感じてもらいました。
習慣は少し残っていましたが、どこを感じながら動かしてみると、今の状態が分かりやすいのか。
少し分かってもらえたようでした。
ついでにコンテンポラリーダンスのスタジオやストレッチについて話をして今日はおしまい。
整体ではなくアレクサンダーテクニークの個人レッスンをしました。
来た時にはどちらかは決まっていませんでしたが、動きを見る方が良いと思い今日はそうしました。
日本人に多いのか
最近の若者に多いのか
素直は良いですが、自分の感覚を忘れずに。