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整体師のためのダンス用語

ダンサーやダンス愛好家には故障が多いというのは、整体師なら誰もが知っていることです。
ダンサーが故障をして整体や接骨・カイロプラクティックなどに行って困るのは、「言葉が通じない」ということです。
言葉が通じないというのは、「ダンスやバレエで一般的だと思っている言葉が、実は一般の人や整体師には通じない。」ということです。
例えば、「バーレッスンで一番からプリエをして行った時に・・」とか「右足がどうしてもアンデオールしにくい・・」といったようなことは、ダンス・スタジオでは普通に交わされる言葉ですが、ダンスをやっていない人にはほとんど分らない言葉です。
そういったダンス愛好家の方々の言葉を理解して、施術をスムーズに出来るよういくつかの言葉について解説をしていきたいと思います。


足のポジション

クラシックバレエでは基本的な立ち方(下肢の状態)が、一般的に5つのポジション(位置)として決まっています。
バレエのレッスンを受けている方々は、先ずこのポジションで立つということだけで故障の原因を作っている場合が少なからずあります。
以下に、ポジション毎の立ち方などを簡単に説明します。


1番    →   2番    →    3番
バレエポジション1・てあて整体スクール
4番    →  5番(前面) →  5番(側面)
バレエポジション2・てあて整体スクール
(参考文献:ボリショイバレエの技法)


1.1番ポジション

両踵がついて爪先が外に向いて立った状態。
膝関節を伸展(伸ばした)して股関節を180度または出来る限り外旋させて立ちます。
股関節の外旋の結果、両脚の膝はくっ付いた状態となります。
バレエの基本中の基本です。
バレエを始めたばかりの人や始めてからしばらく経った方でも、このポジションですでに間違いを起こしていることがあります。
股関節の外旋角度と膝関節(両大腿骨前面)の角度・足先の角度が違ってしまうという失敗です。
爪先の向きと膝の向きが違うことで分かります。
例えば股関節の外旋角度(両大腿骨前面の角度)が120度なのに、足先が180度外旋しているような場合です。
60度の角度を足関節と膝関節で補うということを行っています。
膝が内側に入っていて爪先だけが真横を向いていることが良くあります。
こういう人の場合、先ず膝関節をを曲げて爪先を180度外旋させた状態で床に置き、そこから膝関節を伸展させていくという立ち方をしていることがほとんどです。
当然、足関節・膝関節にねじれが起こり、内側の靭帯が伸展されるような状態が作られ故障の原因になります。


2.2番ポジション

1番ポジションから踵を腰幅位まで離していった状態。
膝関節は伸ばして1番ポジション同様に股関節を180度または出来る限り外旋させ、肩幅よりやや広めに股関節を外転させて立ちます。
(足を広げて仁王立ちしたような状態です。)
両膝裏は当然は離れています。
このポジションは股関節が外転されている分、やや膝・足関節への負担は少ないようです。
但し、このポジションでもプリエ(腰を落としていく=股関節屈曲)をしていくと、股関節・膝関節・足関節の外旋角度が違ってくることがあります。
プリエをしていくと、膝が先ず前方に出て、そこから横に広がっていくような動きをすることがあるので分かります。
これも最終的に膝か足首にひねりの力が加わることになり、故障や怪我の原因となります。


3.3番ポジション

1番ポジションから足関節を前後に重ねた状態までもっていきます。
但し、このポジションはレッスンに使うことはあまりありません。


4.4番ポジション

股関節は1番ポジションと同じように可能な限り外旋させ、左右のつま先とかかとがかさなる位置まで下肢を内転させます。
この時左右の足部を前後に1足分ほど離して立つポジションです。
脚は前後に離れ、爪先は真横を向き、前の足の爪先と後ろの足の踵、前の足の踵と後ろの足の爪先が前後で同じラインになるようにします。
前後で足部が並行になっています。
バレエを始めたばかりの方は、どちらかの下肢に重心を置き、もう一方の下肢の膝関節・足関節に外旋の負担をかけている場合が多いようです。
(片足重心になってしまって、両足に立てないことが多い。)


5.5番ポジション

脚を前後に重ね、爪先が横に向いているので、右足の爪先と左足の踵、左足の踵と右脚の爪先がついている位置にあります。
4番ポジションから左右のつま先とかかとを重ねた状態です。
1番から下肢を内転させてこのポジションを取る場合もあります。
1番ポジションと同様の間違いが起こりますが、特に5番ポジションをその場でとってもらうと、股関節を屈曲した状態で足部のポジションを先に決める方がほとんどです。
この方法でポジションを取る限り、膝関節にひねり・ねじれの負担が掛かることになります。
5番ポジションが正確に出来る人はまれです。
大人からバレエを始めた人では殆ど出来ません。
後ろ足の爪先と前足の踵はくっついていますが、「く」の時になったような形になっていることが殆どです。



※6番ポジション
正式な呼び方ではないので、クラシックバレエではなくジャズダンスなどでたまに使うことがある言葉です。
足を左右に肩幅に離して、爪先を前にして立つ立ち方です。
ジャズポジションなどと言うこともあります。

バレエを始めて間もない頃は特に、また、成人してからバレエを始めた方でも、足のポジションをこうして立つだけでバレリーナになったかのように思えるものです。
指導者の中にはたまに「先ずポジションを作って下さい。」などと言う方もいらっしゃるようです。
(そうでない先生がお読みでしたらすみません。)
膝は屈曲した状態では下腿をひねることが出来るので、先に足の位置を作ってから膝を伸ばすようなポジションのつくり方だと故障や怪我に繋がる可能性があります。
踵をつけて立って、爪先を床から離して股関節を外旋させていくようなポジションであれば、故障や怪我はある程度防げます。

最近の指導法では、バーを使わずフロア(床)に寝て股関節の外旋を体感させ、その後でフロアのレッスンを始めるクラスもあります。
(バーオソル、フロアバレエなど)
1~5番までの立ち方で膝関節・足関節に負担が掛かっている患者さんがいらしたら、先ず股関節を外旋するストレッチなどを指導することです。


プリエ

1番から5番までのポジションで立った状態から、膝関節を屈曲していく運動を言います。
結果的に腰が床に近づいて行きます。
ドゥミ・プリエと呼ばれる途中までの状態と、グランプリエと呼ばれる最後まで腰部を下ろした状態があります。
(上の写真はグラン・プリエ)

1.ドゥミプリエ


ドゥミプリエ・てあて整体スクール (参考文献:ボリショイバレエの技法)

左側=2番ポジションのドゥミプリエ
右側=5番ポジションのドゥミプリエ

脊柱はなるべく床から垂直に保たれたまま下降を始め、踵が床から離れる寸前まで運動が続けられ、限界まで下がったところから運動を止めることなく上昇を開始します。
限界まで下がったところで動きを止めてしまうことは間違ったドゥミプリエとされます。
この時重心は両脚の中心に落ちています。


2.グランプリエ

グランプリエ・てあて整体スクール (参考文献:ボリショイバレエの技法)
1番ポジションのグランプリエ

ドゥミプリエと同様の動きをしますが、ドゥミプリエで踵が床についている限界まで来た後、踵が床から離れ腰部はさらに床に近づきます。
限界まで床に腰部が近づいた後、ドゥミプリエ同様に運動はとまることなく下降から上昇へと移ります。
ドゥミプリエもグランプリエも単に、下肢の筋肉のストレッチ・トレーニングという意味合いもありますが、次の運動への準備でもあります。
一旦屈曲した膝関節を伸展した後、そのまま足関節を伸展してライズアップ(爪先立ち)の状態にし、そのままジャンプやピルエット(回転)といった次の運動に移っていくのです。
プリエがきちんと出来なければ、脚力も付かず次の運動の推進力もなくなってしまうことになります。

一般の方が膝を曲げて中腰の姿勢をとるのと、バレエレッスンのプリエで腰部を落としていく際の決定的な違いは、股関節の外旋と臀部の筋肉の緊張にあります。
つまり、プリエでは股関節が外旋された状態での膝関節の屈曲になるため、大腿四頭筋などの身体の前面の筋肉のほかに大臀筋・中臀筋・梨状筋などの身体の後面の筋肉も緊張しています。
また、バレエレッスンではプリエの際に「座らないで!」というようなことを言われます。
いくつかの間違いを犯しているときにこのことを言われますが、1つはプリエで一番下の位置に来た時に動きを止めてしまうことを指しています。
一旦止めてしまった動きは再度筋肉を働かせて始めなければいけないため、どうしても膝関節の伸展のために大腿四頭筋を使いやすくなります。
バレエでは大腿四頭筋をなるべく使わずにプリエを行うということを指導することで、背面の筋肉を使うことを教えているようです。

2つめは同様に一番下の位置に来た時に、腰部を必要以上に後ろに引いてしまうことをさしています。
腰部を後ろに引くことで股関節の外旋が制限され、臀部の筋肉を使いにくくなります。
つまり椅子に座る時の姿勢に似た状態になってしまいます。
このようにプリエでは股関節を外旋させたまま運動を行うことで、必要以上に大腿四頭筋を使わず腰部を落としていくようにしています。


アンデオールとターンアウト

一般に「あしを開く」と言ったとき、どのようなポーズを想像するでしょう?
交番に立ってい警察官の方がそうしているように、下肢を外転させて仁王立ちしたようなポーズを想像するのではないでしょうか。
しかし、バレエで「あしを開く」とは股関節を外旋させ両方の爪先を前から横に移動させることをと言っています。
そして、このあしを開くという動作・あしを開くこと(=外旋させていくこと)を、アンデオールするとかターンアウトと言っています。
バレエでは「あし」は「足」ではなく「脚」なのですね。
ダンス(特にクラシックバレエ)をやっている患者さんが来て、「先生、私あしを開いたときに股関節が痛くなるのです。」などと言った場合、勘違いをしないように動作の確認をしたほうがよさそうです。

アンデオールとターンアウトは意味が少しちがいます。
アンデオールは向きのことで、股関節を外に(外旋)させる方向のことをアンデオールと言います。
ターンアウトはその運動のことを言っているようです。
真逆の言葉としてアンデダンとターンインという言葉があります。
アンデダンは股関節を内に向かわせる方向のことです。
ただし、脚をアンデダンに使っていても、股関節を内旋させない場合もあります。
このあたりは患者さんに聞くのも良いかもしれません。

バレエではレッスン中も踊っている時も飛んでいる時も回っている時も、常に下肢はアンデオールさせています。
それが前提となって出来ているのがバレエです。
何故バレエのレッスンでは1番から5番のポジションまで、全てにおいて下肢をアンデオール(外旋)させるのでしょう?
もちろん、バレエは本来「舞台芸術」と呼ばれ、人間の美しさを極限まで追及するものですから、下肢を外旋させた立ち姿が美しく優雅に見えるということが重要なポイントであることは言うまでもありません。
しかし、実際にはそれだけが下肢をアンデオール(外旋)させる理由ではありません。
爪先が前で膝関節を伸展したまま股関節を外転させていくと、そのままでは大転子が腸骨(臼蓋)にぶつかってしまいます。
一般的に股関節の外転は45度といわれているのはこのためだと思われます。
ところが、股関節をアンデオール(外旋)させることにより、大転子が体側から後方に移動し、腸骨にぶつかることなく大腿骨が外転していけることになります。
下肢を頭の横までもって行けるようにするために、最初から下肢のコントロールをしているというわけです。


股関節1・てあて整体スクール

↑ 大転子が臼蓋にぶつかっている。


タンイン・てあて整体スクール

股関節2・てあて整体スクール

↑ ターンアウトしてぶつかっていない。


アラセゴン・てあて整体スクール

ポール・ドゥ・ブラ(腕のうごき)

腕のうごきはすべて基本的な腕のポジションから始まります。
ここでは、伝統的な腕のポジションについて簡単に説明します。
ポジションの呼び方にはいくつかの種類があるようですので、違う呼び方をされている場合もあります。

1.1番ポジション

両腕を体の前にたらし、両中指をあわせるようにして両腕を抱えた状態です。
この時に肘は軽く屈曲し、肩から肘・手関節へと続く曲線は大きく角がないようにされています。
また、手指はかるく閉じられ、中指と親指の先を近づけるように指導される場合もあります。
バレエというと思い浮かぶ、あのポーズです。
アン・バーなどと言う場合もあります。
腕を胸の前にもってくると、アン・ナバーと呼ぶ場合もあります。


2.2番ポジション

両腕を肩の高さまで外転させた状態です。
この時、肘関節・手関節は軽く屈曲されています。
大きな風船を抱えて外に広がる力を抑えているような筋緊張が起こっています。
肩甲骨下角は外転し、上腕は内旋・前腕は外旋させる動きが上肢に起こっていますが、バレエ教室では肩甲骨下角は外転させないように指導されます。
この動き(ムーブメント)が腕を長く大きく見せるために必要となります。
バレエダンサーの肩こりの方に、肩甲骨下角が外転し小円筋・大円筋が短縮・菱形筋が伸張して緊張していることがあるのはこのためだと思われます。


3.3番ポジション

1番ポジションから腕を頭の上前(額の上などとも言う)までもってきた状態。
バンザイ近くまで腕をげて、腕をまるく卵型に抱えた状態ですね。
アン・オン(アン・オー)などとも言いますし、これを5番ポジションと呼ぶ場合もあります。
この時、胸鎖関節の角度は変えないようにして腕を上げていきます。
肩(僧帽筋上縁)をなるべく使わず、肩甲骨下角を外転することで肩甲窩の向きを変え、上腕骨を外転・挙上しやすくします。
バレエを始めたばかりの方は、つい肩甲骨ごと肩があがって(挙上)しまい、首が短くなってしまうことがあります。
このポジションでも1番ポジション同様、両腕の作る曲線は優雅に大きく角がないようにされています。


舞台の時に使う言葉

ダンスの世界で使われている符丁です。
業界によって少しずつ違いますし、スタジオやクラスによって多少違うこともありますが、概ねこんな言葉を使っていると思います。
ということでここに書かれているのは、あくまで荒木が使ってきた言葉です。
参考までに。

1.レッスン

稽古のことです。
普段の練習のことをこう呼んでいます。

2.スタジオ

普段練習をしている稽古場のことです。

3.小屋・箱

劇場のことです。
劇場でのリハーサルがあるような場合、「明日は小屋入り・・」などと言うことがあります。
アマチュアの方はあまり使わないと思います。

4.リハーサル(リハ)

リハーサルというと、一般には「本番そのままの稽古」というようなニュアンスではないかと思いますが、ダンス関係でリハーサルと言うと、「公演や発表会のための練習・レッスン」のことを言うことがあります。
例えば、「こんどの公演のリハーサルは○月○日から始まります。」など、最初の練習からリハーサルという言い方をします。
一般で言うリハーサルにあたるのは、「通し稽古」「舞台稽古」などと呼んでいます。

5.ゲネプロ(ゲネ)

舞台本番と全く同じ状態で、本番の舞台で踊りを通すことです。
ダンスの場合は本番前に「衣装・メイク・照明・音響付き」で踊りを通します。
本番当日に行うことが多いようですが、本番前の日にゲネプロだけをやることもあります。

6.ダメ出し(ダメ)

これは一般的な言葉になりつつありますが、ダンスの振りや位置などの修正を指摘することです。
本番が数日続くときは本番後にも行うようですが、ゲネプロの最中や後にも行います。
スタジオや先生によっては、本番当日に振り付けが変わったり位置が変わったりすることもあります。
舞台で通している時に客席からマイクを使って指導する場合、マイクのことを「がなり」などとも言います。

7.挨拶

午前でも午後でも夜でも、その日最初にスタジオや舞台・楽屋で合った人には「おはようございます。」と挨拶します。
こんにちはという挨拶はなく、「おはようございます」と「お疲れ様でした」の二つの挨拶だけを使います。
ちょっと不思議ですね。


~以下、舞台用語です。(と思います) 演劇関係でも同じだと思います。

8.暗転(あんてん)

舞台上の照明が全て落ちた(消えた)状態のことです。

9.板付き

ダンスが始まるときに、「舞台上に最初から居る」ことです。
板(舞台)に付いているということだろうと思います。
例えば、「次の作品は板付きから始まります・・」「暗転・板付きでお願いします・・」などと使います。

10.場ミリ

舞台上に立つ位置などの印をつけること。
また、その印のことも場ミリといいます。
「ここに場ミリましょうか?」などと使います。

11.上手・下手(かみて・しもて)

客席から見て、舞台の右側を上手、左側を下手といいます。
舞台の裏の上手と下手の入口には、「上手」「下手」と書いてあることがあります。
初めて発表会に出た人など、上手をジョウズ・下手をヘタと読み間違えることが良くあります。

12.袖

舞台脇のスペースのことで、一般には客席からは見えない部分です。
照明器具や大道具などが置いてあったり、早着替えのための小さな部屋がカーテンなどで作ってあったりします。

13.ホリゾント

舞台後側の壁(幕)のことです。