悪は存在しない
どうしようか考えていましたが、結局、観ました。
悪は存在しない
きっと良い映画なんだろうなぁ。
でも、あんまり好きじゃないなぁ。
と言うのが観た直後の感想です。
途中までは面白いなぁと思って観ていましたが、きっと結末が自分の好みではなかったんだろうと思います。
後味が良くないというか何かザラザラしたものが残ります。
濱口監督の映画は「偶然と想像」と「ドライブ・マイカー」を観ました。
「偶然と想像」を観た直後も同じような感想で、たぶん良い映画だとは思うけど、あまり好きになれない映画でした。
それが1年くらいたってその年に観た映画を思い出していたら、「偶然と想像」の印象が強く残り、後味も悪くないようになっていました。
不思議。
「ドライブ・マイカー」は後味は悪くありませんでしたが、やっぱり良い映画なんだろうなぁでもそんなに好きな映画ではないとも思いました。
たぶん思う壺ですね。
映画をどう観るか、映画をどう楽しむかという問題なのかなと思います。
僕は映画を見ていろいろと考えたりしたくはありません。
考えさせられるのも好きではありません。
泣く映画も戦争映画も観ません。
と言って、社会問題をテーマにしたものが嫌いではありません。
めんどくさい視聴者なのかもしれません。
濱口監督の映画の個人的な感想は、言葉に出来ない表現する言葉がないような感情や状況を目の前に出される、という印象です。
複雑なでもどこにでもあるような、どうしようもないような何とでもなるような事柄です。
考えれば考えるほど分からなくなる、正解のない決めようのない問題だったりします。
いや、だからそんなに考えないようにはしてますけど、つい少し考えたりしてしまう事もありで、だからあまり、考えるような作品は好まないんだろうと思います。
生意気な事を言えば、今回の映画は題名が気になりました。
「悪は存在しない」( EVIL DOES NOT EXIST)
てことは同時に「善は存在しない」( GOOD DOES NOT EXIST)と反射的に考えますよね。
その前提で観てしまうので、ちょっと。
音楽や音響がとても素晴らしかった。
撮影もいろいろと面白い画角があったり、示唆的な画面があったり。
会話は秀逸で、やっぱり良い映画なんだろうと思います。
でも、なぁ。
年末にどう思っているか楽しみです。
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