アレクサンダーテクニーク教師になって10年になりました。
2024年11月9日でアレクサンダーテクニーク教師になって10年になりました。
いろいろと考えながらですが、続けてこられて良かったと思っています。
アレクサンダーテクニークは体の使い方の指導法を探していた時に出会いました。
整体師として痛みや症状が治せるようになった時、同じ症状や痛みで来る患者さんに、体の使い方を教える基準のようなものが欲しいと思っていました。
初めて個人レッスンを受けた時の衝撃は今でも鮮明に覚えています。
石坪佐季子さん(荒木の先生)のレッスンはとても静かで、肩口や首や頭や腰あたりに触れるハンズオン、椅子に座ったり立ったり、歩いてみたり、ベッドに横になって腕や脚や首頭に触れられたり。
何かを目的としてやっている訳ではないように思えました。
狐につままれたような感じで終わって帰り道、駅の階段を登る時に衝撃が走りました。
階段を「ころげ登る」ような感覚。
股関節がくるくる回って、頭が斜め上に風船のように登っていくように、階段に足がつくとどんどん上に上がっていくような感覚でした。
あれから18年が経ちました。
4年で卒業出来るカリキュラムを、8年かかって卒業しました。
途中、いろいろな事があって休んだり、断続的に続けたりと、佐季子さんにはとても無理を言った覚えがあります。
教師になるためのクラスは、最初はとても不思議なものでした。
ハンズオンワークをずっと受けるだけのような日が続いたり、太極拳をやったり、公園で木に触れてみたり。
それがなぜか面白かったのも覚えています。
自分でもハンズオンワークの練習をするようになったり、海外からの先生のワークショップに出たりするようになると、今度は難しさを痛感するようにもなりました。
自分の習慣や癖に気づくというのは、あまり気持ちよくない時もあります。
それが動作や行動だけならまだしも、考え方の癖などは原因を考えてちょっとがっかりする事もありました。
でもまた、それが自分のワークの深みにもつながるのかなと思ったりもしました。
今は個人レッスンをぼちぼちと、月に一回のグループレッスンをやっています。
教えるのは(アレクサンダーテクニークをする事を教えると言います)面白くもあり怖くもあり楽しくもあります。
結果を求める現代の風潮とは、少し距離を置くようなイメージが自分にはあるので、そこをどうやって辻褄を合わせたり擦り合わせするのかというのは、今もずっと考えている事です。
単に体の使い方というだけなら、ここまで続けてはいなかったかもしれません。
「自分の使い方」という心身を扱う分野だから良かったのかもしれないと思っています。
卒業前にサンタフェというところのリトリート(合宿)に参加しました。
そこでアレクサンダーテクニーク教師の卒業・認定をする式(卒業式)のようなものに参加しました。
広間に集まって、卒業する人が呼ばれ、一人一人に言葉をかけていました。
ロビンアヴァロンという私の認定にもサインをしてくれた先生が言っていた言葉を思い出します。
卒業はアレクサンダーテクニークを学ぶ道具を手に入れたって事よ。
そうか。
と思って、その秋に自分も卒業する決心が出来たのを思い出します。
今日もその言葉を思い出しました。
これからも続けていこうと思います。
※石坪佐季子さんと(7年前)
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