自分の知ってる事と皆んなの知ってる事
自分の常識と人の常識が、けっこう違うと言う事に気がついたのは、５０代に入ってからだったような気がする。
常識というとちょっと大袈裟だけど、これ普通と思っている事が、びっくりされたりするので、いろいろ考えるようになった。
目玉焼きには塩胡椒だと思っていたのが、いやいやソースでしょうとかケチャップでしょうとか。
ま、そういう話であれば可愛いもんですが、そうでもない話もあります。
以前、解剖学の超入門の入り口みたいな講座をやっていて、１時間くらい話をした時に、ここまでで何か質問はありますか？と聞いた事があります。
そこで出て来た質問で、大変申し訳なかったんですが、はっきりと驚きました。
びっくりしてたぶん一瞬は絶句したと思います。
それくらい驚いた。
自分が知っている事とかけはなれていたからです。
あのぉ、筋肉って骨にくっついてるんですよね？
そう聞かれました。
解剖学を学びに来ていた人は、セラピストを目指している人たちでした。
セラピストを目指している人の口から、筋肉って骨にくっついているんですよね？という質問が出てくるとは思っていませんでした。
これはもう自分の浅はかさを知った瞬間でしたね。
人が知っている事や人の常識ってのは、それぞれにかなり違う。
その事は整体師を１０年以上（当時）やっていて、知っていたつもりでした。
でも、想定を超えていた。
はい、筋肉は骨にくっついています。
そして、一つの骨から別の骨にくっついているんです。
同じ骨にだけくっついている訳ではありません。
というような話をし始めた気がします。
患者さんにしても生徒さんにしても、それぞれがそれぞれの常識の中で生きています。
言葉は日本語は共通ですが、それぞれが考えている言葉の意味や認識はけっこう違います。
だから確認しなければいけない。
そんな事をいつも思っています。
何かを知っているのが偉いとか知らないのがどうとかではないんです。
何かをどう理解しているか、どう認識しているかが大切と思っています。
違う言葉でも同じ事を認識している場合もあるし、同じ言葉を使っていても全く違う事を認識している事もあります。
どうしてだろう。
今日はそんな事を思い出していました。
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