コンテンポラリーダンスを始めたのは40代からです。
ダンスを始めたのは1984年なので、もう40年以上も経ちました。
最初はジャズダンス。
アルビンエイリー・アメリカンダンス・シアターやルイジジャズで研鑽されて来た先生の系列のスタジオで、今はあまり見ませんが、日本のジャズダンスのルーツのような位置にあるスタイルだったと思います。(本流ではなかったかもしれませんが)
ジャズダンスをやるうちに、もっと上手くなりたいならバレエをやった方が良いと言われ、知り合いのスタジオやスポーツクラブのレッスンを受け始めました。
スポーツクラブの先生が実は京都の大きな教室からの人で、とても良い指導を受けたと思います。
40歳代になって仕事を変え、昼間に時間が出来る様になったこともあって、コンテンポラリーダンスを始めました。
最初はシアタールーデンスで岩渕さんと太田さんから学びました。
こちらでは10年近くお世話になって、コンテンポラリーの基礎を教えてもらいました。
その後、近藤良平さんや松本大樹さん平原慎太郎さん伊藤直子さんを神楽坂セッションハウスで、田町アーキタンツでは北村明子さんに2年ほど、年に数回来日されていたローザスの池田扶美代さんなどからも指導を受けました。
数回しか受けた事がありませんが、工藤聡さんのクラスもとても面白く頭と体に残っている動きです。
そしてワークショップではカンパニーデラシネラの小野寺修二さんのクラスも自分の今を作っていると思います。
そしてコンタクト・インプロビゼーションも。
たぶん、コンテンポラリーダンスを始めていなければ、今まで続けて来られなかったと思います。
体を壊していたろうと思う。
コンテンポラリーダンスは床の上でゴロゴロ動いたり、腕でジャンプをしたり、難しいような無理なような動きと捉える方もいると思いますが、全く違うと思います。
いろいろな方法がありますが、全身の関節を止めない様に、適度な脱力と緊張を体に持って動きます。
筋力で押し通すようなダンスではないので、体に優しく、慣れれば床に飛び込んでもアザも出来ないようになったりします。
コンテンポラリーダンスを始めて見たのは、1980年代です。
アルビンエイリー舞踊団もコンテンポラリーダンスに分類されるんだろうと思いますが、一般的に知られている舞踊団だとベルギーのローザスです。
ローザスはアンヌ・テレサ・ドゥ・ケースマイケルさんが数人と始められたと聞きますが、最初に見た渋谷コクーンで本当に驚いた記憶があります。
もう何度も書いてますが、舞台上にスーツ姿の女性が寝ていました。
寝ている!
それまで自分が習っていたジャズダンスで、床に寝るなんて信じられない行為でした。
しかもお尻を客席に向けたりゴロゴロしたり。
ああ何でもありなんだと思いました。
その後もたくさんのカンパニーを見ましたが、これ以上の衝撃は殆どありません。
一つ挙げるならダンスグループではありませんが、カンパニーデラシネラの「空間に落ちた男」ですかね。
これも驚きました。
ここでも、何でもありなんだ。
別にダンスだからって踊ってだけいる必要はないんだと思いました。
コンテンポラリーダンスを知って観たのは20代でしたけど、始めたのは40代でした。
日本でそんなに教えているところがなかったんじゃないかと思います。
今まで教えてもらっって来た方々も、海外で学んできた人が多いと思うのでそうなのかなと思います。
固定観念というのか、これはこうなっているという決まり事のようなものって、知らず知らずのうちに身についています。
そんな風にしなければ行けないかどうかは、実は分からない事が多いように思います。
お芝居も以前は途中で歌ったり踊ったりするのは、ミュージカルというジャンルに分類されていましたが、最近のお芝居は途中でダンスシーンがあるのは結構普通になっているように思います。
また、デラシネラの以前の作品は、無言劇のような形で、言葉がなくてもストーリーが進んでいくような形式だったりします。
客席も舞台の手前側だけというのではない形式が増えて来たり。
つい最近の若者のダンスを見ていると、ジャンルや形に囚われないとても面白い動きをする人たちが増えています。
最初はちょっと違和感があって観ずらい感じがしていても、ずっと見ているとその中に面白さや美しさやかっこよさが見えて来たりします。
何事も決めつけないで見たりやったりしたいと思います。
コンテンポラリーダンスを始めたのは40代になってからです。
幾つになって何を始めても、何をやめても、それはそれで面白いと思います。
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