ルルベが立てないとか 外反母趾とか
ルルベが立ちにくい!
大人になってクラシックバレエを始めるとよくある話です。
ルルベとは爪先立ちのことですね。
爪先立ちになって”バランスを取る”と言われています。(僕はバランスとは思ってませんけど。)
爪先立ちになると、接地面が小さくなるから立ちにくくバランスが取りにくいと思われがちです。
向かって左(本人の右)足の親指を見て下さい。
親指の爪の先が天井に向いてます。
反対側の向かって右(本人の左)足の親指はそうなっていません。
ここポイントです。
爪の先が天井に向いていると言うことは、爪先で地面を踏んでいないってことです。
向かって右(本人の左)足は爪先で地面を踏んでいるので、爪の先が地面の方を向いています。
自分の足で確認してみましょう。
両方とも地面を向いている人もいるし、両方とも天井を向いている人もいます。
地面を踏んでいないって何を意味するのか。
爪先で地面を踏んでいないと言うことは、歩いている時や動いている時にも、爪先まで地面を踏んでいないってことです。
爪先が使えていないってことは、指を使っていないってことです。
そうなると、地面を捉える足裏は指の分だけ小さくなります。
例えば足のサイズ25センチの人が爪の先を使っていないと、20センチくらいいなってしまうってことです。
それに、足指には関節があって、いくつかの骨があります。
足指使わないと足裏は小さくなるし、せっかくの骨も使えないので、バランス悪いですよね。
立ちにくい。
そして脚の後ろ側の筋肉を使いにくい。
爪先を使わずに、足指の付け根(拇指球・小指球)で地面を蹴って歩いてみて下さい。
脚の前側の筋肉を使っているのが分かりますね。
そして脚の裏側の筋肉を使いにくいのが分かります。
そうなるとどうなるか。
バレエで使いたくない前もも筋を使い、ターンアウトに必要な後ろ側の筋肉を使いにくくなる。
前ももやスネの外前の筋肉が鍛えられるので、脚の外側が太くなります。
O脚にも見えるようになったりします。
外反母趾との関係もあります。
外反母趾は足裏の筋肉が使われないことで、拇指の付け根が外側に張り出して行き、拇指の爪先が内側に入ってなるとも言われています。
拇指の爪先が天井を向いているような使い方をしていると、足裏の指を動かす筋肉が発達せず、外反母趾になりやすくなると考えられます。
拇指の爪先が内側に大きく曲がっていると、拇指や爪先が動かない人がいます。
でも、トレーニングすれば殆どの場合は動くようになります。
外反母趾を進めないようにするためにも足裏の筋肉、特に指を動かすようにトレーニングしましょう。
ついでと言っては何ですが、ルルベでバランスについて。
ルルベでバランスを取ろうとすると、拇指から小指までの指を使わず、拇指級など指の付け根に乗って立とうとします。
骨の上に乗る、とか、バランスを取る、と言う立ち方です。
でも、それだと長い棒を手の平の上に乗せてバランスを取っているようなもので、重心がルルベで乗っている小さな面積から外れると倒れてしまいます。
そうではなく、ルルベで立った面積にある指で立つんです。
意思を持って立つんです。
グラグラしようが傾こうが、立つ。
立つために5本の指を使って、微調整をしつつ立つんです。
その意識がなければポアントでも立つことは出来ません。
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