踵は足の真下じゃない。 ~ 解剖学ページ更新
踵の骨(踵骨)はどこにあるか。
足の下ですね。
では、足の骨(脛骨・スネの骨)の真下にあるのか、と言うとそうではない。
踵骨は少し長細い形をした骨で、スネの骨の下から斜め後ろに向かっている骨です。
あれっ!?と思いましたか。
普段の感覚では脚の骨は真下に向かっているものと思いがちです。
でも、実際は真下に向かっている訳ではない。
横から見ると、数センチは後ろに出ている骨です。
また、写真から分かるように、足の骨はアーチ状になっていて、土踏まず当たりがドームのようになって浮いていることも分かります。
少し極端に言うと、足部は三脚のような形です。
とても安定していますね。
二本の足で竹馬のように立っているのではなくて、一本ずつの足は三脚のように安定した構造になっている。
その上に胴体が乗っかっているということです。
重心や立ち方を考えるのにも大切なイメージです。
もう一つ。
今度は後ろから見たところです。
下の図をよく見て下さい。
スネの骨(脛骨)の真下にはありません。
少し外に位置しています。
後ろから見ても真下にはなくて外にズレているんですね。
これは、筋力がなくなってしまった時などに、どちらに脚が倒れるかを考えると、良くできているなぁと言うのが分かります。
人間の体はフェイルセイフに出来ているんですね。
(フェイルセイフとは何らかの装置やシステムが誤作動したり誤動作した時に、安全側に制御されていると言うことです。)
ついでにもう一つ。
ハイヒールを履いた時の骨の位置関係です。
ヒールの真上にスネの骨(脛骨)があるとイメージしていると、後ろ重心になってしまいます。
また、つま先だけに重心が乗っていると前ももに力が入って脚が太くなってしまいます。
ヒールを履く女性は、この図を見てイメージしてみてはどうでしょう。
ヒールでの立ち方
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