大腿骨は真横には入ってません。 ~ 解剖学ページ更新
大腿骨は骨頭から頚部が斜め下に向かって伸び、大転子から膝の方に向かって骨体があります。
L字を逆さにしたような形です。
骨頭は寛骨の臼蓋にはまっています。
大転子から股関節へは体の横から内側に向けて入っています。
この入り方のことです。
大腿骨は股関節に真横からは入っていません。
少し後ろから入っています。
これ意外に知らない人が多いかもしれません。
股関節の前捻と言われていて、15度くらいの角度があります。
大転子が外旋した位置にあるということです。
図を見てみましょう。
(筋骨格系のキネシオロジーより)
人によってかなり違いますね。
これだとどんなことが起こるでしょう。
例えば過度の前捻の場合。
大腿骨がかなり後ろから股関節に入っているので、爪先が前を向いている時に大転子が後ろにあるようになります。
これだと、爪先は外旋しにくい(外を向きにくい)状態です。
内股になりやすい可能性もあります。
爪先を外に向けようとすると、大腿骨がすぐに臼蓋の端にぶつかってしまいます。
逆に後捻の場合。
大腿骨は真横に近いところから股関節に入っているので、つま先が前を向いている時に大転子は真横近くを向いています。
これだと、つま先は外旋しやすい(外に向きやすい)状態です。
爪先を外に向けていっても、股関節と大転子の後ろにスペースがあるので、なかなか大腿骨と臼蓋はぶつかりません。
患者さんに腹臥位になってもらって、大転子を触診すると違いが分かります。
運動をしている患者さんの腰痛などで原因の一つになる可能性があります。
特にダンスをしている方は、股関節の外旋(ターンアウト)をよくするので注意が必要です。
ちなみに大腿骨骨頭から頚部は斜め下に出ていますが、この斜めの方向もかなり人によって違います。
以前、民族によって違うと言う話も聞きました。
これについてはまたいつか。
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