呼吸と姿勢、立ち方や歩き方
呼吸や姿勢を指導するのは難しい。
例えば猫背の人に背中を反らせてと言えば猫背ではなくなる。
でも猫背が治ったかというとそんなことはなく、背中を反らせるのをやめると元の猫背に戻ってしまう。
呼吸も姿勢も似ているところがあって、それはそもそもの人としての在り方の問題で、どうするとかこうするという方法の問題ではなく、その人がどうあるかが問題になってしまうところ。
分かりにくい話をしたい訳ではないので、別の書き方をします。
呼吸も姿勢も知らないうちに勝手にそうなっているものです。
自分でそうしようと思ってしている訳ではなく、気がついたら猫背や反り腰になっていて、気がついたら息が止まっていたりします。
ポイントは多分、自律神経系と運動神経系という二つの神経系が関係していると思います。
呼吸も姿勢も自分の意思が働いていると思ってなくても、そうなります。
でも、意思の力を働かせてどうこうする事も出来ます。
どっちでも何とかなるってのが諸悪の根源、というか問題の発端だろうと思います。
こうやろうと思ってやって出来ても、こうやろうと思っていないと出来ない。
だからこうやろうと思わなくても出来るようにするのが難しい。
ってことかなと思っています。
気が付くってことが最初だと思います。
アレクサンダーテクニークでもそんな風なアプローチをしますが、観察して今やっていることに気が付く。
本当はやらなくても良いけど気がついたらやっている事、に気がついたら、そのやってる事をやめるというアプローチがアレクサンダーの方法です。
だから先ずは気が付くこと。
立ち方や歩き方もそれです。
呼吸や姿勢と同じで知らないうちにそうなっている。
気をつけてみると、普通に歩いていると思うけど、そこから先にもう少し観察してみると、肩に力が入っていたり前ももばっかり使っていたり。
そこに気づくことから始まります。
結局、何もやらなければ良いんだ。
みたいなことを、様々な道(どう)と呼ばれる事の大御所は言います。
真髄を掴んでみると、何かをやっているというより、不要なことをやらないでいる状態なのかもしれません。
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