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ストレッチは良いのか悪いのか。

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ストレッチは良いのか悪いのか。


ストレッチしたら怪我をすると聞いたことがある。
ストレッチしないと怪我をすると言われた。
レッスン前のストレッチは良くないらしい。
レッスン前にはストレッチしないといけないらしい。


同じくらいの熱力で言われていることです。
どれが正しいんでしょうという質問を受けることがあります。
正確に言うと、どれも正しい。
正しい訳がないじゃないか。
ストレッチすると怪我をするけど、怪我をしないためにストレッチしろなんて理解出来ない。
はい。
そうですよね。
問題は「ストレッチ」と言う言葉と「良い悪い」と言う言葉にあります。
ストレッチには多くのことが含まれているし幾つかの種類があります。
また、普通ストレッチだと思っていることがストレッチじゃなかったりすることもあります。
そして良い悪いについても、何に対して良いのか悪いのか、誰に対して良いのか悪いのか。
目的語がなく話されているので、分かりにくくというかどっちか分からないことになってしまいます。
以下、ストレッチの種類と何に対してだとか、誰に対して良い悪いについて少し解説します。


ストレッチの種類
ストレッチには大きく分けると、スタティックストレッチ(静的ストレッチ)とバリスティックストレッチ(動的ストレッチ)の二つがあります。
スタティックストレッチは静かにゆっくり引っ張るイメージのストレッチです。
バレエのレッスン前などに床の上で開脚して肘をついたりしているポーズ。
あの感じですね。(あくまでイメージですよ。)
そしてバリスティックは学校体育の最初にやる、脚を前後に開いて前膝を曲げ、後脚の踵を地面につけるように上下にバウンドするあれ。
動きながらする軽い体操のような準備運動のようなものです。

バリスティックストレッチは良くないという話が20年位前に噂となって流れたことがありました。
反動をつけてするストレッチは筋肉が傷つけられる事があるので危ないと言うことのようでした。
しかし、筋肉が温まっている状態で、可動域の範囲内であれば問題はありません。
でも噂は噂として広がります。
バリスティックストレッチは筋肉が傷つけられる可能性がある。
と言う話だったのが。
ストレッチは危ないと言う話になり。
ストレッチをすると怪我をすると聞いたと言う人までいました。

スタティックストレッチは静的なストレッチでゆっくり静かに伸ばしていくものです。
バリスティックストレッチが一時期学校などでやらなくなった時期には、スタティックストレッチをやっていたようです。
でも、このスタティックストレッチも危ないと言うような話が一時期ありました。
スタティックストレッチはある一定時間(40秒以上と聞いたことがあります。)伸ばしていると、筋肉の反応速度が落ちると言うエビデンスがあると聞きました。
スタティックストレッチをゆっくりやると、筋肉の反応が遅くなり、その後の運動パフォーマンスが落ちると言うことになります。
この話が噂として広がって行きます。
結果、スタティックストレッチをやると運動パフォーマンスが落ちるらしい。
と言う話だったのが。
ストレッチをするとパフォーマンスが落ちると言う話になり。
ストレッチで怪我をすると言う話になりました。
結果、バリスティックもスタティックもストレッチをすると怪我をする、あるいは危ないと言う噂は今でも少し残っているようです。


誰にとってのストレッチ
プロにとってのストレッチは、運動を始める前の準備段階に必要なことです。
運動前にはウォーミングアップを行います。
厳密にはウォーミングアップとストレッチは別のものです。
筋温を上げるために、ジョギングや縄跳びなど軽い運動を含むものがウォーミングアップです。
その中でバリスティックストレッチは軽い運動としても、筋肉を柔らかく伸び縮みしやすくするものとしても、筋温を上げるものとしても使われます。
スポーツの本番の前にストレッチをする場合は、短い時間で行うことが大切です。
長い時間行うと筋肉の反応が少し遅くなってしまうからです。
もし、ゆっくりストレッチした場合は、その後にリトミック的な運動をすると反応速度は戻ってくることもあるので、軽い運動を組み合わせるという方法もあります。

アマチュアにとってのストレッチには幾つかの目的があると思っています。
運動前・レッスン前の準備運動やウォーミングアップの目的と、関節の可動域を広げる目的です。
レッスン前のストレッチはウォーミングアップの一環ですので、出来るだけ短時間で行うことが大切です。
これはプロと同じ。
関節の可動域を広げたい、体を柔らかくしたい目的であれば、運動後やレッスン後にゆっくり時間をかけて行うことがポイントになると思います。
運動後やパフォーマンス後は筋肉も反応しずらくなっているので、ゆっくり伸ばすのにも好都合です。


ストレッチは良いのか悪いのか
ストレッチは良いのか悪いのか。
レッスン前にバリスティックなストレッチを取り入れてウォーミングアップするのは良いことです。
でも、同じレッスン前にスタティックストレッチを長時間行って、筋肉を柔らかく緩く伸ばしてしまうと、肝心の運動やレッスンやパフォーマンスが上手くいかない可能性があるので、あまり良いこととは言えません。
だからストレッチは良くも悪くもある。
時と場合と自分の状況を考えて判断することです。

ここでもう一つ考えなければ行けないのは、アマチュアダンサーやアマチュアスポーツマンの問題です。
仕事帰りや週末にレッスンや練習をする場合。
日中は椅子に座りっぱなしで体を固めている人が、軽いウォーミングアップだけでレッスンをすると、筋肉が伸び縮みしずらくパフォーマンスも上がらず、逆に故障につながる可能性もあります。
普段は仕事仕事で体を動かさないアマチュアの場合は、レッスンや練習前に、まずはウォーミングアップとして軽い運動(足上げ・ジョギング・ラジヲ体操的運動)をやった後、ゆっくりストレッチをする。
体が温まった後に、ゆっくりストレッチをして体が緩み筋肉も伸びやすくなった状態で、軽くその場ジャンプなどで、筋肉の反応を回復した後に、レッスンや運動をすると良いと思います。
練習やレッスンの後には、必ずゆっくりとストレッチをして可動域を広げることと、筋肉中の疲労物質を流すことをします。

ざっくりした言葉に騙されないようにしましょう。
ストレッチは必要です。
でも、時と場合と自分のことを考えて内容を決めましょう。


開脚ストレッチ

 

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