悪い気は貰わない。
整体の勉強をしている頃から良く聞くことがありました。
開業してからも良く聞く話です。
悪い気を貰う。
整体をやっていて患者さんから、悪い気を貰うというんです。
具体的には、自分の調子が悪くなったり、腰痛の患者さんを見ていて腰痛になってしまったり。
患者さんと同じ部位が痛みだしたりする事があるようです。
聞いた話ですが、息が止まってしまう(ずっとじゃないと思いますが)というのを聞いた事があります。
どういう事なんでしょう。
ミラーニューロンという神経細胞があります。
自分が目にした相手の表情やしぐさを、自分自身の表情やしぐさに重ね合わせる機能です。
人の動きを見ると、その相手と同じ筋肉に微細な電気信号が送られると聞いた事もあります。
子供が動きを学習していくのにも必要だし、コミュニケーションをする時の共感したりするのにも役立ちます。
ただ、これが痛みのある姿勢を(知らず知らずに)模倣していたり、相手の痛みに共感したりする事につながるのではないかと思っています。
だから、共感力の高い優しい先生などがそうなったりする事もあるようです。
これに対してどう対処するかという話もよく聞きました。
整体が終わったら水を一杯飲む。
手に水をつけて頭の上で払って、水滴を少し頭に受ける。
休日に川や池や海に行って時間を過ごす。
大きな木に抱きつく。(木は水を吸い上げて上に流しているので)
ただ、荒木自身は全く貰いません。
一度も貰った事がない。
開業当初はそんな風に思いませんでしたが、たぶん貰わないようにしているんだと思います。
感覚的には「受け流す」です。
受け取って、流してしまう。
最近は生徒さんにも説明するので少し違う言い方もします。
自分を整えておく。
整体をする時に、患者さんに向かう前に、自分自身がどうなっているかを把握しておく。
その上で出来れば自分を良い状態にしておく。
自分をコントロール下に置いておく感覚です。
知らないうちに⚪︎⚪︎な姿勢や⚪︎⚪︎な状態になっている、ということがないようにします。
そうすれば、悪い気を貰うことはなく、自分の気を相手に渡す事が出来ます。
「気」という言葉を使いましたが、自分の姿勢や居姿を情報として相手に渡すという事です。
患者さんの方が整体師に影響されて、患者さん自身のミラーニューロンで患者さんの体に変化を起こすということでしょうか。
だから、患者さんから悪い気は貰いません。
整体師の良い気を渡すようにしましょう。
開業して自分が調子悪くなっては仕事が続きません。
それに、悪い気を貰うなんて、患者さんに失礼ですよね。
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