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顔を横に向ける動きは、剣玉の玉を回すイメージで

読了までの目安時間:約 2分

ボディマッピングという方法があります。
体の使い方を教えたり、上手く動けないような時に、体の仕組みを知ってもらう事で、動きを改善してもらうための方法です。
体の構造を知ってもらう事で、動く場所を、動きやすく、動かせるようになってもらうことが出来ます。

解剖学をそのまま話をするのが、解剖学を勉強した者としては教えやすいと思います。
例えば下図のようなイラストを見てもらって、頭(頭蓋骨)と首(頸椎)の間の関節は、頭の中心近く・両耳をつないだ辺りだと説明出来ます。


頭蓋骨

でも、ちょっとイメージしずらい人もいます。
そんな時は別のイメージの話をします。
表題に書いたみたいに、顔を横に向ける動きは、剣玉の玉を回すイメージで、みたいな言い方です。
えっ?みたいになる事もありますが、頭蓋骨のイラストよりも剣玉の方が身近で、ちょっとイメージしやすい人もいます。
そして、剣玉の剣先と玉の関係は、頭蓋骨と頸椎の関係にとても似ています。
同じではありませんが似ていて、動く位置は近い。
普段のイメージが、頭(顔)の後ろに首がある、と思っているような人には、イメージが大きく変わって、首の動きが劇的に変わる人もいます。


剣玉

こんな感じですね。
患者さんとの話で、例え話はとても大切です。
いつもいろいろ考えて、たまに思いつくと嬉しくなったりします。

膝の解剖学

読了までの目安時間:約 6分

解剖学の授業で膝について話している内容です。

膝関節は大腿骨と脛骨で出来た関節です。
肘関節は上腕骨と橈骨と尺骨で出来ています。
でっ?と思わないで下さい。
これ大事なポイントで、体の見方の基本が含まれています。

大腿骨と脛骨で出来ているという事は、膝関節の動きなどはこの二本の骨の関係で説明が出来る事になります。
同様に肘関節は上腕骨と橈骨と尺骨の三本の骨で出来ているので、この三本の骨の関係で説明されるという事になります。

膝関節を構成している大腿骨は股関節で骨盤に繋がっています。
骨盤が歪めば、大腿骨の位置や向きは変わり、膝関節の状態は変わります。
大腿骨の下にある脛骨は、普段立っている時は地面につながっているので、あまり位置や向きは変わりません。
左右の爪先の向きが大きく違ったりは、あまりしないという事です。
脛骨の位置や向きがあまり変化しないという事(もちろんそれが問題になる事もありますが)は、大腿骨の位置や向きが変われば、膝関節の状態が変わるという事になります。
骨盤の歪みやズレが膝関節の状態を変える可能性が高いという事です。

同じように股関節の動きが、膝関節の状態を変える可能性も高いという事になります。
歩く時(股関節屈曲)に膝が内側に入る傾向(内転)があれば、膝関節は歩くたびに捻れが生まれている事になります。
膝関節自体の動きも問題になりますが、股関節の動きが膝関節に影響する事もあるという事です。

てあて整体スクールの解剖学は、形だけの話ではなく、動きや機能についての話もしています。

実際の形などの話をします。(イラストの下につづく)


膝

脛骨の上端は平で大腿骨の下端は丸くなっています。
平な面に丸いものを置くと、ズレたり動いたりします。
そこに半月板という組織があります。
半月板がある事で大腿骨が横にズレたり、脛骨の上から逸脱しずらくなっています。

半月板は左右に半月のような形のものがあり、中心近くだけが脛骨につながっていて、反対側の反円部分は動くようになっています。
内側と外側の半月は動きが違っていて、膝が曲がると外側の半月の方が大きく動くようになっています。
大腿骨と脛骨は外側側副靱帯・内側側副靱帯・前十字靭帯・後十字靭帯で繋がっています。
そして大腿骨と脛骨はたくさんの筋肉で繋がっています。

前十字靭帯と後十字靭帯は不思議な靭帯です。
というか不思議だなと思います。
前と後ろにクロスするというのは、どういう設計になっているのかが分かりません。
脊柱(背骨)の椎骨はそれぞれ大きさは違いますが、基本的な構造は一緒です。
どの椎骨にも椎体があって椎弓があって、横突起と棘突起があります。
一番には椎体がないように見えますが、二番の歯突起が元々は一番の椎体部分と考えれば納得はいきます。
ところが、前後に捻れてついている靭帯というのは、やっぱり不思議です。
内側は内側に外側は外側に、前は前に後ろは後ろにつながっているなら分かりやすいですが、どうして前後に捻れたんでしょう。
整体とは関係ないですけど、いつも不思議です。
ついでに言うと、前後ではなく左右ですけど、中枢神経が交叉しているのも不思議です。
左大脳は右半身、右大脳は左半身の運動を支配している現象です。
錐体交叉(すいたいこうさ)と言って、脳の運動神経が延髄の下で交叉しているんです。

ちょっと話がズレました。

整体的に知っておかなければいけないのは、膝関節の位置や状態が何が原因で起きるかという事です。
上に書いたように、骨盤の歪みやズレや股関節の歪みやズレで膝関節の位置関係が変わります。
また、股関節の動きで、日常的に膝関節を使う時の捻れや動きが影響を受けています。

膝の動きは大腿骨と脛骨の関係で説明出来ると書きました。
膝関節には特徴的な事が一つあります。
屈曲時(曲がっている時)には、膝関節は回旋します。
大腿骨と脛骨が捻れの位置に動く事が出来るという事です。
でも、伸びている時(伸展時)には、膝関節は動きません。
膝を伸ばすと、大腿骨と脛骨の位置関係は変わらないという事です。
膝が曲がっている時に、爪先を内外に動かす事は出来ますが、膝が伸びていると膝と爪先の位置は基本的には変わりません。
(足関節=足首の所が緩い人は、足関節が少しだけ捻れます。)
骨の変形がない時の膝痛の原因は、殆どがこれです。
膝を曲げて爪先と膝は違う方向を向けますが、そこから膝をのばす時に最終的に膝と爪先の方向が合わないと、捻れない膝関節を捻ってしまう事になるからです。

ところで、大腿骨は股関節に繋がる時、真横からではなく少し後ろから繋がるようになっています。
また、内転勤群は恥骨の前から大腿骨の後ろ側に繋がっています。
ここから股関節の動きの特徴がわかったりもします。
これらは進化の過程でそうなったという事なんですけど、そんなところも考えると、解剖学は面白くなってくると思います。

体幹と脊柱の話

読了までの目安時間:約 3分

体を動かす時に体幹という言葉に引っ張られている人が増えたように思います。

体幹を使ってとか
体幹を鍛えて、トレーニングしてとか
動きを見ていると、体幹と言うより上半身の表面の大きな筋肉だけを考えているように見える人が多いように思います。
体の外側の筋肉を強く使ってしまうと、身動き取れなくなってしまうことがあります。
もちろん上手く使える人もいますけど、でも体幹を体の外側、体の輪郭のように捉えていると使いずらい。

脊柱の動きを考えた方が良い。

と思います。
背骨ではなく脊柱。
背骨と考えると、実際の背骨よりも後ろをイメージしやすいからです。
脊柱というと少し体の中のようなイメージがあるんじゃないかと思ってます。

背骨ではなく脊柱の動きをイメージして、体を使ってみる。
上半身は頭蓋骨から脊柱、そして骨盤まで繋がった構造があります。
真ん中・中心・軸を通っているのは脊柱です。
脊柱が側屈すれば、体幹が側屈します。
脊柱が前屈すれば、体幹が前屈します。
脊柱の周りに肋骨や肩甲骨がくっついている訳ですから。
真ん中にある軸にある脊柱の動きが、その周りの胸郭(肋骨)や腰部などの動きになります。

また、体幹を体の外側の大きな筋肉と捉えていると、体幹をしっかりさせるために大きな筋肉を固めてしまう人もいます。
これだと動きは制限されます。
安定(動きづらくなっている)するかもしれませんが、動きには制限がかかる。
だから体幹の動き、上半身の動きをコントロールするなら、体の外側も大切ですが、体の中心である脊柱も大切です。

脊柱は体の中心近くにあります。
背骨と言うと、イメージとしては背中側で後ろにある感じです。
でも実際の脊柱(椎体)は体の中心近くを通っています。
骨盤のあたりはほとんど真ん中です。
腰は少し後ろ気味ですが、それでも脊柱の骨の中心はお腹の中です。
胸の中は肋骨があるので、ここも少し後ろですが、前後の1/3位の位置になります。
肩甲骨の中の肺は、背骨よりも後ろに出っ張っています。
首のところの脊柱・頚椎は真ん中を通っています。
首も胸も腰も背骨が後ろ側で触れることが出来るのは、後ろに出っ張っている棘突起という部分です。

体幹の動きを考える時は、脊柱の動きをイメージしてみてください。
動きが変わるかもしれません。


骨格模型
th12・てあて整体スクール
頭蓋骨・てあて整体スクール
軸

体は部分の集合なのか

読了までの目安時間:約 2分

こんにちは。
てあて整体スクール・荒木です。

体は部分の集合なのか。
手とか足とか脚とか胴体とか。
解剖学でもそうでなくても、体の各部位には名前がついています。
名前がついていると、それぞれ別の物で独立してそこにあると感じます。
でも本当にそうでしょうか。

首と背中と腰。
全部に背骨があります。
(首にも背骨ってあるんですよ。)
骨格模型だけみていると、どこから首でどこから腰かなんてすぐには分かりません。
区別がつきずらいんです。
区別がつきにくいってことは、似たようなもんだということです。
その上、連続している。
並んでいるつながっている。

それぞれ別に独立して存在すると言うのは、実は勘違い。
元々あった「全体の体」を、働きや形でいろんな部分に分けて、それぞれに名前をつけていっった。
そう言うもんだと捉えた方が、痛みや症状の原因を考えたりするのに、参考になります。
全部一緒って事では無く、部分は部分なんだけど、独立してあるわけではなく、繋がって連動して関係しあっていると言うハナシです。
動画も撮ってみました。
良かったらどうぞ。

頚椎と胸椎と腰椎 【動画】

読了までの目安時間:約 1分

以前、頚椎と胸椎と腰椎の違いについて文章を書いたら、毎日、10件ほど表示されています。
どんな方々が興味を持ってくれているのか分かりませんが、人気だということで動画を撮りました。
動画の方が分かりやすい部分もあるのではと思います。
頚椎と胸椎と腰椎の違いについて。


顔面頭蓋と脳頭蓋

読了までの目安時間:約 2分

頭蓋骨

おでこは顔か頭か?


こう質問されたらどう答えますか。
おでこは当然顔というのが普通だと思います。
でも、解剖学的にはおでこは頭かもしれません。
頭蓋骨を分類すると、脳を容れている脳頭蓋と顔面にあたる顔面頭蓋に分けられます。
おでこの部分にあるのは前頭骨という骨で、上の写真だと黄緑色の部分です。
前頭骨は脳頭蓋に含まれています。
ということで、おでこは脳を容れている部分=頭ということになるかも知れない、ということになります。


頭蓋骨2

おでこはおでこで顔ですけどね。
でも、解剖学的な見方をすると、頭に分類されるかも知れないという話です。
視点を変えると違って見えることがあります。


肩は腕か胴体か?
肩は胴体の一部のように見えます。
でも、肩にある骨は鎖骨や肩甲骨や上腕骨で、筋肉的には僧帽筋や三角筋や大胸筋や肩甲骨周りの筋肉です。
このどの骨も筋肉も腕を動かす時に使われるもので、解剖学的には上肢帯(腕の一部)と分類されています。
つまり、腕。
使う時にそれを意識すると使いやすくなることがあります。
解剖学は難しいイメージがあるかも知れませんが、見方を変える視点を変えるためのツールだと思ってみると、面白い発見があります。

いつから人間の細胞は37兆個になったのか。前は60兆個だったのに。。。

読了までの目安時間:約 6分

人間の細胞は60兆個。
確か学校体育の授業で聞いたような記憶があるようなないようなと思っていたら、20年以上前に整体の勉強をしている時に60兆個の細胞で出来ていますと習いました。
それが最近ちょっと違うんです。
最近と言ってもおじさんの最近なので最近ではないんですが、5年以上前に何だかの本に書いてあったのを読みました。


人の体の細胞の数は37兆個。


???と思いましたね。
いつから細胞の数は60兆個から37兆個に変わったのか。
幾らなんでも減りすぎです。
身長180センチだったのが実は111センチでしたってなるみたいな感じですから。
それはちょっとアレでしょうと思いましたね。
まあ数が減ったと言っても、現実の生身の人間の細胞数が減った訳ではないので良いんですが、気にはなっていました。
卒業生で柔道整復学校や針灸師の学校に行っている人がいたので、何人かに聞きましたが、5年位前から聞いているので37兆個で習いましたと言ってました。
Eva Bianconiという人の2013年の論文にあるらしいです。
(これは最近調べた事です。)
そういうことなんですね。


解剖学は「学」という名前がついていることからも分かるように学問です。
学問というからには日々研究がされ、新しい発見があったり新しい学説が出たりします。
そうやって医学も発展していくという事もあるんだと思います。
人の細胞についても昔は単純計算で試算すると60兆個くらいなんだけど、もう少し器官別に詳しく計算すると37兆個になるという。
どちらも試算ですけど、より詳しい方が精度が高いんだろうと思います。
(原典に当たってないのではっきりはいえません。申し訳ない。)


解剖学には他にも色々面白いことがあります。
例えば小腰筋という筋肉があります。
整体を学んでいた時に、小腰筋はあったりなかったりすると聞きました。
あったりなかったりってどういう事!?と思いましたね。
だって、あったりなかったりするんですから。
どっちかはっきりして欲しい。
普通(と当時は思っていました)、骨や筋肉は決まった形があって決まった場所に決まったようにある物だと思っていました。
でもそんなことはありません。
骨も筋肉も血管も多分神経も、だいたい同じですけど、みんなそれぞれ違っている。
外見上は大体同じですけど、中は少しずつ違うということです。
筋骨格系のキネシオロジーという専門書に小腰筋の解説があります。
「第12胸椎と第1腰椎から起こり、恥骨櫛付近で骨盤に停止する。(p432)」とあり続いて「小腰筋は約40%の人で欠損する。」と書いてあります。
60%位の人には小腰筋はあるけど、40%の人にはないってことです。
微妙ですね。
半分半分くらいなら、元々ある物なのか元々はないものなのか。
意見は分かれるんだろうと思います。
だから小腰筋は小さな解剖学書には書かれていないこともあります。


10年近く前だかに人体の不思議展という展示会がありました。
プラスティネイションという特殊な固定技術を使って、人体を標本にして展示するものでした。
整体スクールの生徒さんと行ったり個人でも行ったりして、4回くらい見に行きました。
横浜で開催されていた時に、出口付近に全身骨格標本がありました。
その前には全身の筋肉に透明な特殊なプラスティックが注入されて固定された標本も沢山ありました。
骨格標本だったので骨の数を数えて確認していたら、腰椎が6個ありました。
生徒さんと一緒に行っていたので、こうやって骨の数が多かったり少なかったりすることもあるんだという話をした記憶があります。
また、患者さんで大胸筋が片方ない男性がいたり、両手指の中節骨がない女性もいらっしゃいました。


細胞の数が60兆個から37兆個に変わったところで、人が元々持っている細胞の数には変わりはありません。
その数はそれぞれ個人差(個体差)があります。
それとはちょっと違いますが骨の数も違うし、筋肉も微妙に違っていたりします。
大体同じような働きをするように出来ているのが人間なんだと思います。


細胞の数について書かれているページをリンクしておきます。
参考まで。

北大リサーチ&ビジネスパーク 2014/11/17
https://www.hokudai-rbp.jp/news/116

再生医療 2021/05/13
https://saiseiiryou.clinic/dr_blog/regenerative_medicine/human_sell/

医療ジャーナリストのコラム
https://www.ortic.co.jp/column/maruyama/index_100.html


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脊柱はお好きですか?

読了までの目安時間:約 5分

2016年10月3日に書いたブログに「頸椎と胸椎と腰椎の違い~解剖学ページ~」というページがあります。
( 興味のある方はどうぞ >>> https://teate.co.jp/blog/blog1610032.html )

何が書いてあるかと言うと題名の通り、頸椎と胸椎と腰椎の違いについて書いてあります。
解剖学を学んだ人なら誰でも知っていることです。
知っていることなんですけど、改めて言われると、ああそうだったかそうだったよねと、何となく膝を打ちたくなるという種類の情報です。
あれっそう言えば気が付かなかったというようなことも含まれているのかもしれません。
この記事がとにかく毎日10数回も閲覧されています。
公開から今日までの4年半で17,842回です。
4年半以上、毎日10回以上見られているなんて、ちょっと本当に不思議です。
皆さんそんなに脊柱好きなんですかね。
それとも気になるんでしょうか。

頸椎と胸椎と腰椎には違いがあります。
当たり前です。
違いがないのなら脊椎1番から24番までなんて名前になっていたかもしれません。
整体的に確認したくなるのは、棘突起の向き、関節面の向きです。
この違いが体幹の動きの違いに影響しています。
ついでに胸椎12番の形と付着している筋肉も確認したくなるところです。
名前が違うということは、区別されるべき機能があったり構造があったりするということです。
同じ名前で番号が付けられたりしているということは、機能が同じであったり構造の基本が同じだったりということだろうと思います。
そして、人は名前が付いていると、それはあると認識していることが殆どです。
たまに話をしますが、「ドーナツの穴」はドーナツなしには存在しません。
そのもの自体はないんですけど、ドーナツを持ってくると急に穴が存在するという。
面白いですね。
いや、そう言うことが体を解釈する時にも大切になってくるという話です。

これも良く話をしますが、肩は肩だけで存在しません。(ちょっと大げさですけど。)
胴体と腕の途中辺りのことを、そう呼んでいます。
肩はひとそれぞれ違います。
違うというのは認識が違うという話です。
認識が違うと使い方が変わる可能性があります。
腕だと思っていれば、肩や肩甲骨は動くものとして使われる可能性がありますが、胴体だと認識していると動かないものとして認識されているので、無意識のうちに固定しているかもしれません。
以前、大阪なおみさんがテニスの大会で優勝した時のトロフィーを掲げた時の写真について書いたことがあります。
彼女がトロフィーを掲げた写真を思い浮かべてみて下さい。
両腕が耳にくっつくくらい、肩と一般に呼ばれいている部分が持ち上がっています。
子供のようです。
普通の大人はあんな風に掲げないことが殆どです。
腕と耳の間には空間が空きます。
彼女はきっと肩を腕として使っています。
認識がどうかは分かりませんが、その方が腕(肩を含む)の可動域は増えます。
パワーも増えるのかもしれない。

頸椎と胸椎と腰椎は別々の名前がついていますが、同じ脊柱の一部です。
それぞれが独立して動くことは出来ません。
別々の名前がついていると別々に認識してしまうのが人間でしょう。
首と背中が一緒に動くなんてねぇ。
でも考えてい見ると、頸椎と胸椎は同じ脊柱の一部で繋がっています。
たまたま違う名前を付けられただけとも言えます。
もちろん、胸椎には肋骨がついているので動きに制限がかかるのは当然です。
でも、頸椎と胸椎は別々には動けません。
何しろ繋がっているんですから。

話が長くなりました。
解剖学の本を読んだり見たいしている時、そんなことを考えながらいつも見ています。
何か発見があると嬉しいものです。

大坂なおみ選手と肩と腕の話。 

読了までの目安時間:約 3分

大坂なおみ選手
2020全米オープンテニス優勝
おめでとうございます!


今回の試合映像を見ていると、体つきも動きもかなり変わっている印象でした。
テニスの専門的なことは言えませんが、少なくとも体つきについては全く違う印象がありました。
フィジカルコーチが変わって体幹トレーニングなどを積んだ結果なんだろうと思います。
でも、今日書きたかったのはそこではありません。
いや、そこも含まれていますが、ちょっと違う視点かもしれません。


肩と腕の話です。


2年前の全米オープンの時にも感じた違和感がありました。
違和感というと語弊がありますが、他の人と違う。
なんなんだろうこの感じはと思いました。
そして今回も同じことを感じ、あああそうだったかと今回は気が付きました。
肩です。
肩と腕です。
優勝トロフィーを掲げている彼女の映像を見た時でした。


https://www.sportzorg24.tv/entry/usopen-osaka-naomi-finals/


思い出して下さい。
思い出せない人は、上のニュース記事の途中くらいに掲載されているので見てみて下さい。
他の人、あるいは一般的にトロフィーを掲げている写真を思い出して下さい。
腕と肩の使い方がまるで違う。
無理なく肩甲骨から腕が動いています。
(肩甲骨も持ち上がっている。)
このニュースの写真は耳と腕が少し離れていますが、映像で見た時には腕が真っすぐに上に上がって耳のすぐ横にありました。
普通、耳と腕は離れていて、肩がもう少し下がっています。
それが彼女は肩を腕の一部として使っているように見えます。
肩甲骨を含む上半身も腕の一部として使うとこうなるという、お手本のような使い方です。
これを無理なく自然に普通にやっているところが凄い!
と思います。


腕を肩から先の胴体よりも細くなっている部分だけと認識し、実際にそう使っている人が殆どですが、骨格的にも筋肉的にも肩は腕の一部です。
胴体の側にあって少し動きずらくなっていますが、今よりももっと動きます。
詳しくは拙著にもあります。 ( 「カラダの地図」で疲れ・不調・故障が消える! さくら舎刊 >>> )
興味のある人は確認してみて下さい。

言葉も一つの習慣です。

読了までの目安時間:約 3分

腰が痛いと言った時の腰。
肩が凝ると言った時の肩。
膝が痛いと言った時の膝。


今、思い浮かべたところはどこですか?
目のまえにいないので分かりませんが、100人いれば100人が違う場所を指さしていると思います。
もちろんだいたい同じような場所を指さしている人が多いのは分かります。
でも厳密には違う。
肩だったら首に近い場所を指している人もいるし、腕に近い三角筋(肩の外に盛り上がった筋肉)に触れている人もいると思います。


言葉は便利なものです。


日本人ならだいたい同じ言葉を使います。
腰と言えばだいたいあの辺り。
肩と言えば、膝と言えば、だいたいその辺りのことです。
でも、実際には皆さん違う。
それを同じものだと思っている。
そして、自分の思っている肩が、世の中の人全般が思っている肩と同じだと殆どの人は思っています。
「カラダの地図」で疲れ・不調・故障が消える!(さくら舎刊)>>>にも書きましたが、言葉はある種の習慣です。
その辺りをソレと思っている。
そう思うという習慣です。
自分とは違う習慣を持っている人もいます。
特に腰や肩や膝の場合は、人によって指している場所の違いが大きいことがある。
なぜなら、腰や肩や膝は、それ単体では存在しないからです。
具体的なソレ自体がないので、人によって捉え方が違う。
腰は胸とお尻の間、肩は首と腕の間、膝は太ももとスネの間です。


言葉は別の意味でも習慣です。
例えば股関節。
英語ではヒップジョイントと言います。
股関節は「股(また)」関節、ヒップジョイントは「ヒップ(尻)」関節。
前と後ろの違いがあります。
当然、それをどう捉えるかの違いは出て来るでしょう。
股関節が前にあるのか後ろにあるのかというのは、使っている言葉から浮かぶイメージ(習慣)の違いでもあります。


ところで、実際に股関節は前でも後ろでもなく、横を向いているということは知ってますか?
ほら、なんだか股関節が変な感じになって来ませんか。
自分の持っている言葉のイメージ(習慣)が、情報によって書き換わっているのかもしれません。
正確な位置を知るというだけではなく、自分がその言葉に持っている印象やイメージという習慣が、実際の動きや形を変えてしまっていないか。
自分の体が上手く使えない時、ギクシャクしてしまう時、確認するだけで変わってくるかもしれません。

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