初めて整体を学ぶ人に
てあて整体スクール・院長荒木です。
荒木はサラリーマンをしていた1998年に整体師の認定を受け、2001年に整体院を開業しました。
その後数年して整体スクールを始めることになります。
途中、大手整体学校の事務局や付属治療院などでも仕事をしました。
整体師の認定を受ける前に整体学校で学ぶ訳ですが、その時は全く初めてから整体を学びました。
そんな経験から初めて整体を学ぶ人のために、先輩からのアドバイスです。
向き不向き
整体師になってみたい気持ちはある。
もしくは、なってみたいかもしれない。
でも自分は向いているのかいないのか。
どんな人が整体師やセラピストに向いているんだろう。
そんなことを思ったことがある人もいると思います。
向いているのかいないのかは、何を目指すのかと言うことで変わります。
何って整体師・セラピストです。
でも、整体師やセラピストがみんな同じとは限りません。
やっている手技も目的としていることも違います。
だから一概には言えない。
でもそれじゃ答えにならない。
先ず体力。
体力は体力を使うような手技(整体・セラピー)なのかどうかが問題です。
体力を使うものなら、非力な人は向かないかもしれない。
でも今は力がなくても、トレーニングすれば出来るようになります。
と言うことはトレーニングを続けることが出来るかどうかが問題です。
何かを続けることが出来る性格。
そこがポイントです。
ところで一般に、整体やセラピーは力を使いません。
もちろん今まで事務仕事をしていた人なら、一日体を動かす体力は必要ですけど。
あん摩マッサージや指圧の先生なら力を使うこともあるかもしれませんが、一般に整体やセラピーでは使わないと思います。
成れるのか
勉強すれば本当に身につくのか。
身について整体師やセラピストになれるのか。
心配になることもあります。
断言します。
成れます!
ただし人によってスピードは違います。
上にも書いたとおり、整体やセラピーは一般的に力を使いません。
と言うことは、身体的に制限があるということは殆どありません。
どんな人でも整体やセラピーを覚えて使うことが出来るようになる。
でも、何事もそうですが覚えるのが早い人とそうでない人がいます。
また、指導する先生の問題もあります。
でも、成れます。
成れないとしたら、指導している先生が教えるのが下手なのか、時間がなくて途中で終わってしまうのか。
このどちらかです。
あとの可能性は自分で諦めるか。
諦めなければ成れます。
ただし少し時間が掛かる人もいます。
目的をはっきりと
今は少なくなりましたが、10年ほど前までは「目的は開業です。」と言う方がいました。
これでは上手くいかないことがあります。
開業や就職は手段です。
会社員になる場合、就職は目的であることもあるでしょう。
でも、わざわざ整体やセラピストを選ぶのは、就職や開業がお金を稼ぐためだけではない、何か別の目標があってのことでしょう。
その目標をはっきりさせるのが大切です。
例えば開業の時、立地や内装やメニューや宣伝など何かを決める時、全てにおいて目標が必要になってきます。
その目標を達成するような、立地・内装・メニュー・宣伝を考えるからです。
勉強中にも目標が大切になることがあります。
勉強は始めたけど何となく停滞してしまった時、目標がなければ落ち込んだままになってしまうことがある。
自分の通っている整体スクールや整体学校や治療院の他のセミナーやワークショップに出ようかと考えた時、それぞれのセミナーやワークショップが自分の目的と合っているのかどうかを考える必要があります。
目的ははっきりと持っておくことが、整体スクールや整体学校を選ぶ時にも勉強中でも重要なことです。
解剖生理学!?
解剖学や生理学って難しい。
どうやって勉強すればイイんだろう。
整体やセラピーを勉強し始めると突き当たる壁の一つです。
難しそうな漢字が並んでいて、最初は読むことすら出来ません。
こんなの覚えてどうなるんだろう、本当に覚える必要があるのか。
手技だけ覚えれば良いんじゃないの!?
なんて思う気持ちが沸くのも分かります。
でも、大切です。
そして、整体やセラピーをするようになったら必要です。
やっぱり勉強は続けるしかない。
ではどうやって勉強しましょう。
専門用語がダメだったら、最初は絵や写真を見ましょう。
大切なことは、どこにどんな骨があり、どこにどんな筋肉があるかです。
骨と筋肉が何となくイメージ出来るようになったら、神経・血管・リンパ管です。
筋肉が分かってきたら、腱・靭帯・筋膜・椎間板や関節包なども見るようにしましょう。
筋骨格が何となくイメージ出来るようになったら、内蔵も見ておくようにしましょう。
へっへ~こんな感じのものがあるんだぁで良いと思います。
先ずは何がどこにどんな感じであるのかを知ることです。
その次は触れることです。
先ずは自分の体に触れる。
皮膚の上から筋肉を確認していく。
あの写真に載ってた筋肉は、ここにこんな風にあるんだぁ。
もしくは整体学校や整体スクールで勉強している人は、他の生徒さんの体に触れさせてもらいましょう。
もちろん承諾を得てから!
触診のつもりで触れても良いし、ただ何となく触れさせてもらっても良い。
どんな感じなのかを目だけでなく、手で感じるようにします。
そこからです。
やっと漢字を読み出します。
写真や絵を見ている時は、読み方は眺めてるだけで良いです。
自分に触れている時も読み方を眺める。
人に触れ出したら少し調べてみましょう。
これは三角筋ね、これは(上腕)二頭筋みたいなことです。
筋肉や骨の名前を読むのが気にならなくなったら、専門書を一冊読みます。
普通の本屋さんの平積みされているような本で大丈夫。
カラフルな絵に解説が書いてあるような本。
それを一冊一気に読みます。
途中で止まらない。
分からないことを前提に読み飛ばします。
最初に読んで20%位読み取れたらOK。
読みやすかったら何度か読み返します。
半分位分かるようになったら、もうちょっと難しい本を買ってください。
そうやて何冊か読むことが出来れば、勉強している整体学校や整体スクールの授業も分かるようになってきます。
理解を高めるためには、自分でテキストをまとめるのがオススメです。
整体スクールの解剖テキストと自分の買って読んだ本を、別のノートなどにまとめます。
そうすると頭に結構入ります。
※東洋医学系の整体で全く解剖学を必要としない整体があると聞きます。
この場合は解剖学や生理学などの西洋医学の知識が、その整体を学ぶことの障害になる可能性もあります。
特殊な整体だとは思いますが、その場合はその先生によく話を聞くことが大切だと思います。
整体学校・整体スクールの選び方
どこで整体の勉強をすれば良いのか。
選ぶ基準をどうすれば良いのか。
押さえておくべきポイントはあるのか。
気になりますね。
いくつかポイントを上げます。
骨格調整や筋肉調整などを使って、体の歪みやズレやバランスの調整をする手技が学べるかどうかと言うのは一つのポイントです。
筋肉を緩める手技だけしか教えられないと、開業しても同じように筋肉を緩めることだけが目的となります。
これだと国家資格との問題が起きる可能性があります。
( 詳しくは整体師の法律問題をお読みください。 >>> https://teate.co.jp/law )
手技の意味について解説してくれる学校が良いと思います。
手技を勉強する時、この手技はどんな意味があってどうしてやっているのか、を説明されます。
たまに説明がない整体学校や整体スクールがあります。
勉強をしていないと卒業をして就職や開業した時に、患者さんから聞かれて答えられない可能性があります。
また、手技の手順を忘れてしまった場合や、学校で学ばなかった症状や症例の患者さんが来た時に、自分で考えて組み立て、どんな施術をするかを考えられなくなってしまいます。
勉強は卒業後のためにあります。
その時、手の動かし方だけを覚えれば良いと言うものではありません。
通うことが出来るのか。
実際に授業見学に行ってみて、通学にどれくらい掛かるのかは調べておく必要があります。
サラリーマンだったら仕事終わりに行ってみることです。
何とか大丈夫と思っていても、通ってみたら無理だったとなると、どんなに良い学校でも卒業できないし手技は身につきません。
基本的なことですが、実際に通えるのかは大切なことです。
この手技をやってみたい、と思えるか。
頭で分かることと実際にやることは違います。
整体は自分の体でします。
理由もなく何となくやってみたい、と思うかどうかは大切です。
難しそうだけど、効果はありそうだし、ちゃんとしていそうだから勉強しよう、では、身につかない可能性があります。