脱ぎやすく履きやすい靴は、脱げやすい靴
靴屋さんでは「履きやすく脱ぎやすい靴」というのが良く聞かれる事らしい。
でも。
脱ぎやすく履きやすい靴は脱げやすい靴でもあります。
脱ぎやすい靴は便利ですが、脱げやすい靴は便利ではありません。
脱げやすい靴は知らず知らずのうちに、脱げないように足を使っています。
脱げやすい靴を脱げないようにするってどう言うことか。
スリッパを思い浮かべて下さい。
スリッパ履くでしょ。
履きやすく脱ぎやすい。
で、スリッパ履くと脱げないようにするために、足指を開いたりしませんか?
そして歩く時は、脚を引きずるように歩きませんか?
足指を開いて歩いていると、足で地面を押さない(蹴らない)ので、歩くために膝をわざわざ上に持ち上げます。
膝を持ち上げる筋肉として、前ももの筋肉を使うことが多い。
前ももの筋肉を使うと、脚が太くなります。
そして、内股になりやすい。
内股になるとO脚になりやすい。
その上、足指を開いているので、浮指になりやすく、スネが硬く太くなりやすい。
浮指になると後ろ重心になって、またまた脚が太くなりやすい。
ということで、足指を開いて使うと、脚が太く、スネが太く硬く、内股でO脚になりやすい。
と言うことになります。
脚を引きずるように歩くのも同じようなことがあります。
歩くのに足指を使わないので、前ももで膝を上げることになり、結局、上で書いたのと同じことが起こります。
脚が太くなって・・・
脱ぎやすく履きやすい靴は
脱げやすい靴で
脚が太く硬くなる靴です。
大人バレエの靴問題
バレエシューズの話ではありません。
ポアントの選び方の話でもありません。
普段、履く靴の話です。
履きやすく
脱ぎやすい靴
履いてませんか?
これ殆どの場合はダメです。
指先が広くなっていて、履き口も広く。
玄関でスッと足先を入れれば入ってしまう靴。
ダメです。
普段に履くのは良いんですよ、と言いたい所ですが、普段こそダメです。
普段から履くのをやめて下さい。
どうしてか。
履きやすく脱ぎやすい靴は、足を入れるところが広く開いています。
そして爪先も足指が楽なように広くなっています。
そして軽い。
その靴を外で履いていると、歩きながら靴が脱げないように足指を広げて歩くようになります。
広げないまでも足指を反らせて地面から浮かせるような歩き方になります。
これを続けていると、脚の前側を使って膝を持ち上げて歩くようになります。
スネが硬くなったり、前ももを使うようになります。
同時に足指で地面を押さなくなります。
足指の筋肉はスネの後ろや太ももの後ろ側に繋がっていく筋肉です。
要するに前ももを使って、脚の後ろ側を使わない習慣が出来てしまいます。
見た目では脚が太くなります。
使い方としては、ターンアウトし辛くなります。
そういう習慣を普段からつけてしまうのが、履きやすく脱ぎやすい靴です。
特に大きなスリッパのようになっている、あのサンダル。
軽くて履きやすくすぐに脱げるあのサンダル。
あれはやめましょう。
どうしても履きたいなら、本番当日の楽屋くらいです。
こんな感じに足指が浮いて反ります。
歩く時はもっと足指を広げることになります。
気をつけましょう。