年を感じる
年を感じるという事がありません。
疲れるとか動きが鈍くなるとか上手く出来なくなる事があるとか、そういう事はあります。
昔と比べて動作が鈍くなったり、ジャンプが飛べなかったり、動くとすぐに疲れたりします。
でもそれで、年を感じる事はありません。
というか、年を感じるってどんな感覚ですか?
動きが鈍くなって来たら、トレーニングすれば戻る感覚があります。
疲れはストレッチや入浴や睡眠やお酒を抜けば、戻る感覚があります。
年だなぁとは思わず、今はそういう状態だと感じます。
笑われると思いますが、頭の中の感覚は35歳くらいで止まっています。
10代や20代と比べると筋肉の質が変わって、強い筋力を出せる感覚は減っているけど、動き自体は思っているように動ける感覚です。
年を感じるって、どんな感じなんでしょう。
今の年齢は生まれて初めて経験しています。
だから分からない。
過去の似たような感覚を思い出して、今の状態を評価します。
そうすると30代の頃の感覚を思い出します。
実際には違います。
ジャンプも飛べないし、動きもある程度以上には柔らかくならない。
柔軟性も自分で感じるものとは違って、動画を見たりするとがっかりする。
でも、年を感じる訳ではない。
危ないんだろうなと思います。
出来ると思って、というか昔のままの感覚でやろうとしてしまう事があるんじゃないかと思ったりします。
年を感じる事はありませんが、自分の年齢はよく知っているので、年齢なりの気をつけ方はしているつもりです。
すぐに動き出さないように、動く前には準備の時間を長くとるようにしたりします。
無茶な動きはゆっくり試しながらやります。
でもそれ、年を感じてという感覚ではないんですよね。
年来を頭で分かっているのでアジャストしているというか。
とまあグダグダ書いて来ましたが、66歳は66歳です。
もうすぐ67歳になります。
35の訳ない。
感覚的にそうだろうが、67は67です。
気をつけます。
大人になっても身長は伸びるのか
健康診断などで身長を測ると、だんだん背が低くなってきた、みたいな事があります。
ある年齢を超えると身長は伸びなくなり、停滞して、最終的には背が低くなって来ます。
大人になって身長が伸びるという事はあるんでしょうか。
骨の成長という意味では、残念ながらありません。
加齢によって骨の変形が起こり、重力の関係で背は低くなります。
でも、たまに背が伸びたという人もいます。
特にダンスやバレエを始めると、背が伸びたという人がたくさんいます。
計測上の身長が伸びるという事はあります。
計測上のというのは、骨の長さではなく、全体の体の長さとしての身長が長くなるという話です。
身長の大部分は背骨の長さです。
脚の長さもありますが、脚の部分は太ももの骨(大腿骨)と脛の骨(脛骨)なので、殆ど長さ的には変わりません。
変化があるとすれば背骨(首の骨、胸の骨、腰の骨)です。
背骨の1/3は椎間板と呼ばれる組織です。
バームクーヘン状になった柔らかな組織で、骨と比べると水分の多い組織です。
それが1/3もあります。
そして、背骨にはカーブがあります。
カーブが大きくなると、身長は計測上は低くなります。
猫背にして測ると身長は縮んだようになります。
逆に背骨のカーブが緩いと身長は伸びたようになります。
バレエやダンスを始めると身長が伸びるのはそのためです。
椎間板は水分が多いと書きました。
柔らかな組織なので、上下の骨の圧迫や上下の骨と繋がっている筋肉が緊張すると、潰れたようになります。
背骨の周りを軟らかく、靭帯や筋肉や筋膜の緊張がなくなれば、圧迫が少なくなって、椎間板の厚みも増すようになります。
だから、大人になっても身長が伸びる事は、あります。
ただし、骨は伸びません。
体を柔らかくして、姿勢を良くし、水分を良く摂るようにしておいて下さい。
一生懸命にターンアウト
バレエをやった事がない人には分かりずらいかもしれません。
ターンアウトの話です。
ターンアウトは股関節を外旋する事です。
バレエをやっている人が脚をそろえて立った時、踵の後ろがくっついて、爪先が真横を向いているのを見た事があると思います。
あれは股関節(脚の付け根の関節)が外回しになって(外旋して)いるから、膝やつま先が外を向いているという事なんです。
あれ(ターンアウト)はバレエの基本で、バレエをやっている間中、レッスン中も舞台で踊っている時も、やめるような指示がない限りずっとターンアウトし続けている”運動”です。
大人バレエな人の多くが悩んでいるのも、ターンアウトについてです。
先ず股関節が開かない。(外旋しずらい事を、開かないと言います。)
レッスンを始めたばかりは、普通にやると爪先が90度とか100度くらいしか横を向かない人が殆どです。
バレエスタジオでそうやって立っていると、自分だけターンアウト出来てないように感じる事があります。
周りはみんな180度とは言わないまでも、150度くらい開いて(外旋)いたりします。
どうして自分だけ。。。
と思うのも仕方ないかもしれません。
でもね、それちょっと違うんですよ。
普通は90度とか100度が正常です。
180度開くのは異常な状態です。
ではなぜバレエスタジオの周りの皆んなは、あんなに開いているんだろうと思うでしょ。
それは、開くようになった人が、残っている、からなんです。
そうでない場合もありますけど、バレエを始めてターンアウトが大切という事がわかって、練習していたら、たまたま股関節の可動域が広くて、もしくはかなり頑張ってストレッチをして、開くようになった人が残りやすいということです。
180度開脚が正常なんではなくて、異常な人が残っていると思った方が良いと思います。
普通の人が180度開脚したかったら、異常な状態になりたい訳なので、普通に練習したりストレッチしていてもなりません。
異常なくらいレッスンして、異常なくらいストレッチして、やっと開いてくると思っておいた方が良いと思います。
とは言え、ターンアウトしたいし、バレエもやりたいし。
ですよね。
そこで一生懸命にターンアウトしようとします。
一生懸命”力を込めて”ターンアウトしようとする。
そうすると、全然開かない。
みたいなことになります。
一生懸命とターンアウトが一緒になってしまっている人がいます。
一生懸命やらないとターンアウト出来ないと思っている人がいる。
でも別に一生懸命やらなくても、ターンアウトは出来ます。
そんなバカなと思われると思いますが、ちょっと聞いて下さい。
ターンアウトに必要な事。
一つは関節の可動域です。
もう一つはターンアウトする筋肉です。
可動域はストレッチをする事で広がります。
個人差はありますが、90度や100度で止まるということは殆どありません。
筋肉はターンアウトする筋肉だけを、出来るだけ使うという事が大切です。
ここに一生懸命の罠があります。
一生懸命にターンアウトしようとすると、ターンアウトする以外の筋肉も一緒に使ってしまいがちです。
そして、ターンアウトに使わない筋肉を使う事が、一生懸命を感じる要因になっている事があります。
ターンアウトに使わない筋肉、股関節周りの不要な筋肉まで使ってしまうと、ターンアウトは途中で止まります。
筋肉は縮む事で力を発揮するので、使わなくても良い筋肉を使うと、ターンアウトの動きを止める働きになってしまいます。
こういう人の体の使い方を誤解を恐れずに書くと、一生懸命にターンアウトすると、必ずターンアウト出来なくなってしまいます。
一生懸命を感じた時は、ターンアウトがしづらくなる筋肉を使っているからです。
困りましたね。
こういう場合の対処法は二つ考えられます。
一つは一生懸命にターンアウトしない事。
もう一つはただ、股関節を外旋させるだけをする事。
ナンダソレ。ですよね。
でもやってみて下さい。
股関節の可動域を広げるストレッチはとても大切なので、毎日、出来るだけやりましょう。
その上で、一生懸命じゃなくターンアウトする。
ただ股関節を外旋する。
ただアンデオールしていくだけ。
そんな方法もあります。
ターンアウトする以外の筋肉で、よく使われるのが、前腿の筋肉です。
どうしてだか前腿が使われます。
1番で立った時、お尻や腿の内側に力が入っているという感じ”だけ”で良いんです。
前腿やふくらはぎにはあまり力を入れなくても良いです。
いつもと違うので、これじゃターンアウト出来ないとと感じるかもしれません。
でも、いつもと同じだったらターンアウト出来ないんだから、いつもと違う感じを許してあげて下さい。
頑張って、一生懸命をやめてみましょう。
セカンドサイドの不思議な感覚
週に一回程度、コンテンポラリーダンスのレッスンに行っています。
セッションハウス松本大樹さんのクラスです。
リリーステクニックという振り子のような体重移動や、ムーブメントが続いていくような、と言っても何のこっちゃ分からないかもしれませんね。
大きく美しい動きのダンスです。
レッスンはざっくりと前半後半に分かれています。
前半はエクササイズ的な動きで、体を緩めたりストレッチしたり、動き出すための体を作る時間です。
後半は振り付けというのか、動きの連続をやることになります。
1分前後の振り付けがあると、たまにセカンドサイドをやろうと言うことになります。
セカンドサイドとは(松本さんの場合)左右逆転した動きと言うことです。
全く反対の動きになっただけなんですが、苦手です。
ま、得意な人はたぶん少ないと思います。
不思議なんですよね。
最初に体に入れた振り付けと、全く逆の動きをすると、とても不思議な感覚になります。
スプーンを左手に持って食べるみたいな。
慣れないんです。
あの感覚は何なのか。
例えば最初にセカンドサイドをやってから、ファーストサイド(逆の動きね)をしたらどうなるのか。
やっぱり不思議な感覚になるんだろうかと思ったりします。
なんとも体に違和感が残ります。
今日は全く出来ずにお手上げでした。
お手上げの時はフロアで踊りません。
壁にくっついたまま見ています。
剣道で言う見取り稽古ですね。
ほとんどの場合は不思議な感覚で大して動けなくても、フロアに出て踊ります。
でも今日は無理っ!って感じだったのでやめました。
たぶん隣の人とぶつかります。
ま、こう言う日もあります。
それにしてもあの、セカンドサイドの不思議な感覚は何なんでしょうか。
小学生バレエ女子からの質問
夏休みですね。
小学生女子がやってきました。
お母さんと一緒です。
バレエをやっていて幾つか質問がありました。
ブログに書いても良いか聞かなかったので、質問の内容は書かない事にします。
3つありました。
3つのうち2つの質問の答えというか、原因はターンアウトでした。
もう一つもターンアウトが関係していましたが、直接的には別の筋肉の使い方の話でした。
小学校高学年にもなると、バレエを始めて7・8年経つという子達がいます。
けっこう長いです。
ちょうど、筋骨格の成長と神経の成長が合ってくる時期で、成長期に差し掛かります。
このあたりでバレエが変わると思います。
ポアント(トウシューズ)を履き始める時期でもあり、踊り自体が変わってくる時期でもあります。
早い子はバリエーションを踊ったいしますが、それはちょっとレアケースかもしれません。
基礎的な練習に踊りの要素が増えてくる感じです。
この時期に基礎がとても大切になります。
いやもちろん、その前から大切ですけど、この時期に基礎を再確認しておくと、次に繋がると思います。
特にポアントを履いてのレッスンが始まると、ターンアウトに脚を使うと言うのが本当に大切になってきます。
バーレッスンでプリエやタンデュやロンドゥジャンプなどをする時に、曖昧に体を使っていると、ポアントにきちんと立てなくなったりします。
フロアでの動きがバレエでなくなってきたりします。
基礎を大切にしましょう。
バーレッスンでやっている事で、フロアの動きの殆どは出来上がっています。
バーがきちんと出来ていなければ、フロアで直したり修正したりする事は出来ません。
劇場の客席はどこに座るのか。
ダンスの舞台を観るのに劇場にいきます。
お芝居はほとんど見ないですが、ダンス系のお芝居的なのも観ます。
映画も映画館で観ます。
あれも劇場なのか。
客席は後方を選びます。
センターではなく少し横の席です。
S席A席B席とかだとA席かB席くらいの場所です。
安くあがって助かります。
映画とダンスやお芝居は違いますが、やっぱり舞台(画面)全体を一望出来る場所が好きですね。
前の方だと誰か一人の表情や動きは分かりやすいですが、全体の構成や位置関係なんかが分かりません。
個人よりも全体の構成や位置関係や、動きの連鎖や照明などが気になります。
というかそれを見たいと思って観ています。
どうなんでしょうね。
S席は料金が高くて前の方の中央なので、きっと人気なんだろうと思います。
でも好きなのは、中央よりも後ろで少し脇に寄った場所です。
上手(かみて)と下手(しもて)だと、選ぶのはなんとなく下手の方が多いように思います。
たぶん効き目の関係なのかなと思います。
私の効き目は右です。
俯瞰したいのかもしれません。
学生時代や社会人時代の事を思い出すと、皆んなの輪の少し外側から全体を眺めているようなイメージを思い出します。
完全に外ではなく、全体を見ているような印象です。
作品全体を観たいのかなと思います。
頭痛について【動画】
カラダの話という動画のシリーズです。
【 頭痛について 】
頭痛にもさまざまありますが、大きく分けると偏頭痛と緊張性頭痛(筋緊張性頭痛)があります。
偏頭痛は頭の中の問題で、緊張性頭痛は頭の外の問題。
頭の中とは脳の血管の問題のことが多いので、薬で対処するだけでなくお医者さんを受診されることをお勧めします。
これに対して頭の外は頭蓋骨の外、皮下組織や腱や筋の問題です。
緊張性と言うくらいなので、筋肉や筋膜が緊張して頭痛につながってしまう。
こっちは手技療法やセルフケアでも対処できる部分があります。
筋肉や筋膜を緩めてやれば良いと言うことになります。
簡単な見分け方は、お風呂に入ってズキズキが酷くなるのが偏頭痛で、痛みが軽くなるのが緊張性の頭痛です。
血流が良くなって脳の血管の炎症が酷くなると痛むし、皮下組織や筋肉が緩むと痛みが楽になりますから。
長く続く偏頭痛は医療機関に、緊張性なら整体など手技療法に問合してみて下さい。
動画でも解説しています。
てあて整体院
東京都練馬区東大泉 5-27-18-Ateate@nifty.com
https://lin.ee/H5NyjYT
LINEから初診予約だと初診料無料


プリエで前腿に力が入ってしまう
大人バレエな皆さん
こんにちは。
ダンスやバレエに強い整体師
てあて整体院・荒木です。
前腿に力が入ってモリッとしてしまう。
先生によく注意される。
でもなかなか直らないという人。
いますよね。
前腿に力を入れないようにしよう、と思ってもなかなか出来ません。
そういう習慣になっていたり、前腿に力を入れなければプリエ出来ない使い方になっていたりします。
どちらかと言うと爪先を踏んでプリエしてませんか?
プリエの始まりで膝が内側に入りませんか?
お尻の力が抜けがちではありませんか?
普段、歩いている時、足首が曲がったままではありませんか?
普段、立っている時、膝を後ろに押して伸ばしていませんか?
これらの事が前腿に力が入らないとプリエしずらい理由、というか使い方になっている事があります。
前腿に力を入れないようにしよう、ではなく、上に書いた事をやらないようにしてみて下さい。
爪先でなく足裏全体に乗る。
プリエの始まりで膝は爪先方向に出す。
お尻や脚の後ろに力を入れる。(無理に爪先だけ広げない)
歩く時は足首を曲げ伸ばしして、ふくらはぎを使うようにする。
立っている時は、膝はゆるんだくらいの感覚で立ってみる。(鏡で確認)
そうすると、前腿に力を入れなくてもプリエ出来る準備が出来ます。
試してみて下さい。
てあて整体院ではダンスやバレエの故障や相談にも乗っています。
整体ではなく個人セッションというコースもあります。(40分5000円、60分7000円)
連絡待ってます。
てあて整体院
東京都練馬区東大泉 5-27-18-Ateate@nifty.com
https://lin.ee/H5NyjYT


ダンス歴40年になりました。
それがどうした。
みたいな話ですね。
ダンスを始めて40年になりました。
始めたのが1984年5月で誕生日の後だったので、ちょうど今月で40年になります。
20代で始めて60代まで踊るとは、本当に全く思っていませんでした。
というか、想定の外だったので考えた事もなかったというのが正直な所です。
20代後半で始めて、40代で踊ってるのかなぁというのが当時の感じでした。
だって40だよ、もう踊ってないんじゃないかな、でも踊ってるのかな、いや、そんな人見た事ないし。
という感じでした。
それがなんと60代。
考えてみると信じられません。
でもそんな事あえて考えないので、信じられるも信じられないもありません。
ただ踊ってるってだけです。
せっかくなのでダンス歴書いておきます。
最初に始めたのはジャズダンスでした。
もうちょっと正確に言うとジャズバレエ。
リツコヒキタという先生に学びました。
きっかけは会社の同僚で、当時、ミュージカルのキャッツを観に行った後に、ダンスが好きなのか歌が好きなのかと聞かれ、ダンスかなぁというと、私の先生のクラスに来ない?と勧誘されました。
独立してダンスクラスを始めて1年程度で、生徒を募集していたというのと男性が少ないってのもあったかもしれません。
リツコ先生はジュンキョウヤ(後のエムザブロウ)先生の弟子で、ニューヨークのルイジやアルビンエイリーの流れを組むダンススタイルの方でした。
現代舞踊協会の年間新人賞を取られたりして、とても才能あるダンサーで振り付け家でした。
そこでダンスを始め翌年には試演会(発表会)に出演して、沼にハマり込みました。
数年すると生徒で自主的にパフォーマンスを打たないのは何故か!みたいな指導があり、仲間で小さなスタジオを借りて今で言うスタジオパフォーマンスのような小さな公演をするよになりました。
基本的な体の使い方を身につけるエクササイズが確立されていて、そこでのレッスンは今につながるものだったと思います。
ジャズダンスの動きにバレエのテクニックを入れて、最近のステップや振りなども、当時学んだものが源流にあるような印象でした。
30代に入ってバレエをスポーツクラブなどで学ぶようになりました。
ジャズダンスが上手くなりたかったら、バレエテクニックを身につけないとと言われた時代です。
最初は馴染めませんでしたが、美しい動きやテクニックを身につけていくのは楽しくもありました。
20代後半で学び始めて10年経たないうちに、リツコ先生が引退されてしまいました。
いろいろあったようですが、とても残念で、それにきっとこんなに才能がありダンスが好きな人が本当にやめてしまう事はないだろうと、他のダンススタジオやクラスには行かないようにして、スポーツクラブのジャズダンスに顔を出すようになりました。
こんなこと書くとちょっとアレなんですけど。
最初にスポーツクラブでジャズダンスレッスンを受けた後、指導していた先生が近寄って来て、どちらのスタジオでレッスンしてるんですか?プロの方ですよね?と聞かれました。
どうやらけっこう踊れたようです。
そんな事を言われた事は一度もなかったので、とても驚きました。
そうか、けっこう踊れるのか、とちょっと気分が良かったです。
でもまあ、しばらくしたらリツコ先生がきっと戻ってくるし、と思いながらスポクラのレッスンを続けました。
30代の半ばから後半にかけては、バレエとジャズダンスのレッスンを継続していました。
この頃は、友人がダンスの先生をやっていたので、そこの生徒さんたちの発表会の客演のようなことを何度かしていました。
機会をもらってその生徒さんたちに作品を作った事もあります。
また、この時期に一度だけダンスのコンペティションにも出た事があります。
板橋洋舞コンクール。
仲間うちでやっていたパフォーマンスで作った3分の作品です。
今でも悪くないなぁと思いますが、3分はなかなか発表の場がないですね。
30代後半から40代前半にかけては、そんな事を続けていましたが、42歳で個人的な環境が劇的に変わります。
会社を辞め独立して整体師になりました。
時間がかなり自由になります。
レッスンも会社員時代には行けなかった、平日の昼間のクラスなども行ける事になります。
また、自分の時間も自由になるので、声がかかって舞台に出たりもする事がありました。
この頃、どうやって調べたかは忘れましたが、ダンスシアター・ルーデンスという当時は岩淵多喜子さんと太田ゆかりさん主宰のダンスグループのレッスンに行くようになりました。
コンテンポラリーダンスを本格的に学び始めたのがこの頃です。
実は30代にも友人がアメリカで学んで来た、コンテンポラリーダンスのテクニックやレッスンを何度か受けた事はありましたが、継続して受けるようになったのはこの頃です。
フロアの動きや基本的な体の使い方など、今の体を作る基礎になっていると思います。
40代から50代にかけては、岩淵さん太田さんのレッスンで体を作り、たまに舞台にも出たりしていました。
40代半ばには知人がオーナー会員だったこともあり、彼女の作品で日本ジャズダンス芸術協会の公演に客演しました。
メルパルクホールの大舞台で5人だけの作品に出られたのは、とても思い出深い事でした。
そしてこの作品はジュンキョウヤ先生のオリジナル作品のオリジナルキャストになれた唯一の作品でもありました。
シアタールーデンスのレッスンに行くようになって、コンテンポラリーダンスが面白い事に気づき、というかまだ大丈夫なんだと思って、気になっているところにも行くようになりました。
神楽坂セッションハウスには30代の頃に一回だけバレエクラスを受けに行った事がありましたが、この頃から近藤良平さんのクラスに行くようになりました。
近藤さんのクラスはダンスをやった事がない人がみると、お遊戯に見えるかもしれません。
でも、体作りの部分はきちんとやって、コンテンポラリーダンスの面白さをより知る事が出来るようになりました。
この頃から松本大樹さんや平原慎太郎さんなどのクラスも受けるようになりました。
50代に入って自分の知らない人たちばかりのクラスにも出てみようと探して、いくつかのワークショップなどに参加しました。
中でカンパニーデラシネラの小野寺修二さんのワークショップにも参加しました。
これはダンスシアタールーデンスの主宰だったかと思います。
そこでは5日間でワークショップを続け、最終日に観客を入れてショーイング(パフォーマンスを見せる)をするものでした。
「甘えの構造」という題名で、今でも断続的に続いているワークショップではないかと思います。
デラシネラは演劇関係の方ならご存知と思いますが、無言劇のようなスタイルが多く、動きがコンテンポラリーダンス的なものもあり、身体性に富んだ作品の多い集団です。
ここでのワークショップ・レッスンは舞台に立つ時の考え方など、強く印象に残るものの多い時間でした。
この頃、ソロ作品を創ろうかと思い始めました。
それまではテクニックもないアマチュアに毛が生えたような自分が、ソロ作品なんておこがましい。
ソロ作品はきちんとしたテクニックを持ったダンサーにしか許されないと思っていました。
でも、コンテンポラリーダンスのさまざまな作品やダンサーや振付家や指導者に会ったり話をしたり見たりしていて、自分なりの表現が出来るんじゃないかと思い始めました。
幸い神楽坂セッションハウスでシアター21フェスという、誰でも参加出場出来るパフォーマンスの機会がありました。
全く始めてでしかも50代に入ったおっさんが、人前で踊るのってどうなの?と思う気持ちが正直とても強かったんですが、作品を作って出る事にしました。
一生は一回だし。
機会がもらえるならと、思っての事でした。
以来、数回にわたって作品を創り、参加させて頂いています。
また、50代後半にはそのセッションハウスや知人のスタジオでのパフォーマンスを見てくれたダンサーから声がかかり、現代舞踊協会の「時代を創る現代舞踊公演」にやはり客演として参加させて頂く事が出来ました。
この作品は2015年の時代を創る現代舞踊公演の奨励賞を頂く事になりました。
(「午後8時 ー男と女とピラニストー」池田素子作品)
これは本当に嬉しかったですね。
リハーサルも楽しかったし本番も楽しかった。
賞をいただいた事で再演できたのも良い経験でした。
60代に入っても踊りは続けています。
3年前には平原慎太郎さんのワークショップに出ていた事から、TOKYO2020(東京オリンピック)の開会式のダンサーとして参加する事も出来ました。
これは本当に他にはない経験でした。
いろいろあってリハーサルの期間が限られていて、秘密裏に進みましたが、あの暑い夏のことは忘れられません。
ちょっと長くなりました。
ま、40年ですからたまには仕方がないです。
最初にも書きましたが、この年齢まで踊っていることは、ダンスを始めた時には考えの外だったので、想定していませんでした。
だって60代です。
でも、今となっては辞める理由がありません。
痛みはつきものだし疲れるし、でも、レッスン後の爽快さは他にはないものです。
体が軽くなるとかそう言うことではないんですよね。
体の中の動きが円滑になるというか、流れが止まらないというか。
脚は重くなるし肩は凝るし膝も痛みが出ることが多いですが、どんなに疲れていてもレッスン後に行かなきゃ良かったと思ったことは一度もありません。
動けなくなるまでは続けるんだろうと思います。
当面の目標は70代でパフォーマンスする事です。
人前で。
※数日前、レッスンに行けない日が続いたので、整体スクールの中でインプロビゼーション(即興)の練習をしました。
音楽を流して振り付けなしで踊ります。
動画は小っ恥ずかしいので写真を数枚。
BDCのお婆さん DNAのお爺さん
題名を見て???ひょっとしてと思った方もいるかもしれません。
そうです。
BDCとはBroadwayDanceCenterのことで、DNAとはDanceNewAmsterdam(現在はGibney)のことです。
ニューヨークにあるダンススタジオで30代と50代にレッスンに行った事があります。
BDCには30代の時に行きました。
仕事半分でしたが平日の夜と日曜がお休みで、自分の時間として使わせてもらいました。
平日夜にはAlvinAileyAmericanDanceTheaterのスタジオに行き、10数名の黒人のダンサーと一緒にレッスンを受けました。
こちらのスタジオはその後に場所を替え、大きなビルになりましたが、そちらには行った事がありません。
で、BDCです。
日曜午後に行ったので、近隣の普通の方々が来ていました。
中に数人日本人のダンサーと思しき人たちも来てましたが、殆どはフツーの人たちでした。
男性が少なかったので、黒人のとてもスタイルの良い筋肉の綺麗な男性の後ろにポジションを取りましたが、彼がとにかく全然踊れないので驚きました。
黒人って何となくみんな踊れるようなイメージを持ってたんですけど、完全に偏見でしたね。
いろいろなヒトがいます。
中に細いお婆さんのような方がいました。
髪はショート(ベリーショートではない)めで白くカールしていて、白っぽいTシャツに短めのダンス(バレエ)用スカートを履いていました。
隣にポニーテールにした少女がいて、一緒に来ているのが分かりました。
先生はプロ中のプロのような方で、素晴らしく踊れるジャズダンサーでした。
クラスを受けているのも、プロのような方から全くの素人まで混ぜこぜに来ていました。
DNAには50代の時にカミさんと一緒に行きました。
ここが良いよと日本でリサーチしていて、カテティ・キングというこれも聞けば知っている人の多い先生のクラスを受けました。
このクラスの時は酷い時差ボケで、全く振りが入らず、前の列で立ち往生していたら、周りにいた近所のおばさんと思しき女性に、後ろに行けと目で強く指示されたのを覚えています。
可哀想に思ってくれたのか、カティティが同じクラスを受けていた日本人男性に、ナオキ!通訳してあげて!と言ってくれました。
通訳してくれても頭が全然覚えられなかったのが、とても残念でした。
ナオキさんという男性とは日本に帰ってから数回会いましたが、現在はミュージカルの舞台で活躍されている方でした。
(DNAで受けたスタジオの写真があったのでhttps://gibneydance.org/spaces/studio-e/)
レッスンが終わって更衣室に行ったら、ツィードのジャケットを羽織ったメガネのお爺さんがいました。
全然、英語なんて話せないくせに、何となく話しかけてしまって、必死で聞いていたら、その日は休みで週に一回レッスンに来ていて、隣の街で大学教授をやっているとのことでした。
BDCでもDNAでも当時の自分から考えると、かなり年配の方が来て一緒にレッスンを受けていました。
たぶんBDCのお婆さんは70代で、DNAのお爺さん教授は60代だったかなと思います。
日本ではあまり見ません。
いつ行ってもだいたい自分が最高齢です。
40代の頃からだから20年間はだいたいそうです。
最近になって大人バレエの世界では、60代70代の方も増えて来ているようです。
もっともっと色々なジャンルに我々の年配でも参加すれば良いのにと思います。
Luiji's Jazz Centreのフロントで(50代でした)
TimesSquare