もっと頑張りたいのか、もっと上手く踊りたいのか
もっと頑張りたいのか。
もっと上手く踊りたいのか。
大人バレエな方やダンスをやっていると、いろいろと悩む事がありますね。
もっと回転したいとか、もっと脚を上げたいとか、もっと飛びたいとか、もっと反りたいとか。
そしてもっと上手に踊りたいと思います。
先生に指導されて。
上手な人を見たりして。
ユーチューブやティックトックで情報を集めたり。
そして、いろいろと試してみます。
でも、また注意されたり指導されたりします。
一生懸命やってるのに。
頑張ってるのに。
上手く行かない。
ひょっとして、その一生懸命や頑張りが問題なのかもしれません。
一生懸命に頑張ると、息が止まったり首肩に力が入ったりします。
踊る時に息が止まったり首肩に力が入ったりすると、良くない、というのは分かる。
でも、どうしても知らないうちに力が入ってしまう。
それに、一生懸命に頑張らないと、上手く出来そうにないと思ってしまう。
一生懸命に頑張るのは良い事です。
でも、首肩に力を入れたり息を止める(止まる)のは良くない。
だったら、一生懸命に頑張りながら、首肩の力を抜いて、息を止めないようにしてみてはどうでしょう。
んなの無理。
と最初から諦めないで下さい。
やってみないと分からない。
陸上競技の100メートルの選手は、一生懸命に頑張って走っているはずです。
でも、彼らの首肩は柔らかく呼吸も止まっていません。
それはそう言うトレーニングをしているからです。
一生懸命に頑張ると、力が入ったり息が止まるのが”普通”になっています。
でも、それはイコールじゃないかもしれません。
だって、100メートル選手には出来るんだから。
それに、力を入れているのを、やめるだけなんだから。
騙されたと思って、脱力して呼吸をゆっくりしながらレッスンしてみて下さい。
一生懸命に頑張ってる感じは、最初はないかもしれません。
でも、一生懸命に頑張って、そう言う方法をしているんだから、感覚とは別に実際には一生懸命に頑張ってます。
でも、力は入れない。
試してみて下さい。
ダンスだけじゃなくて、どうして解剖学やアレクサンダーテクニークをやった方が良いのか。
最近、ダンスのための解剖学講座やダンスのためのアレクサンダーテクニーク・グループレッスンをやっていませんでした。
そろそろ始めようかなと思っています。
ここ二24年前に整体院を開業した時に、ダンスをやっている人たちのために簡単な解剖学の講座を始めました。
その時はダンスの故障の話が多かったように思います。
数年してローザンヌ国際バレエコンクールの関係で、日本で若い人向けのバレエのレッスンと、同時に治療師向けの講座があり3年連続で参加しました。
ローザンヌのバレエ学校の元校長先生は当時、ヨーロッパでも2割くらいのバレエ教師しか、解剖学的な指導法を取り入れていないとおっしゃっていました。
日本のバレエの先生で「私は解剖学は嫌い」とおっしゃる先生がいると聞いたのもその頃です。
時代はずいぶん変わりました。
現代の40代くらいまでのバレエの先生の多くは解剖学を知って指導に生かしているように聞きます。
でも、どうしてダンスそのものじゃなくて解剖学なのか。
どうしてダンスだけじゃなくてアレクサンダーテクニークなのか、という、そもそもの話はあまりされないように思います。
解剖学を知らなくてもダンスは踊れます。
上手く踊れる人で解剖学なんて知らないという人はたくさんいます。
先ほども書いたように、昔のバレエの先生など解剖学は不要という先生もいらっしゃいました。
そう言う人たちに共通すると思われる事があります。
そういう方々は自分が動かしていると思っている体の構造や仕組みと、頭で理解している体の構造や仕組みが殆ど一致しているという事です。
その上で自分の体を自分の思ったように動かせている。
こういう人たちは解剖学やアレクサンダーテクニークなんて面倒な事は必要ないと思います。
自分の思ったままに踊る事の方が大切だと思います。
自分の思いが表現に繋がるからです。
でも、です。
多くの人は、自分が動かしていると思っている体の構造や仕組みと、頭で理解しているまたは頭で認知している体の構造や仕組みが、ズレています。
その上で自分の体を自分の思ったように動かせていない人もいます。
この二つが問題です。
解剖学やボディマッピングと呼ばれるものは、体の仕組みや構造を”再確認”するものです。
新しく覚えるというのではなく、そもそも自分自身の体がどうなっているか、どこで曲がるのか、曲がると思ってるのは、外から見てどこなのか、そして自分が動かそうとしているどこなのか。
解剖図やイラストや、触れてみたり動かしてみたり、たまにはイメージを作ったり。
そう言うことを通じて、これらがある程度一致すれば、自分が動かそうと思った体が、自分の思った通りの仕組みや構造なので、動きやすいということになります。
アレクサンダーは自分の体を自分が思ったように動かすための方法でもあります。
実際にはやらなくても良い事を止める事で、思ったような動きに近づく事になると思います。
自分が動かしていると思っている動きと、実際の動きの違いをまずは感じ確認する事から始めます。
解剖学もアレクサンダーテクニークも、なくても大丈夫なんです。
でも、ズレを治してもっと楽に踊りたいと思うのなら、知ってる方が近道だという事もある、という話です。
バレエと解剖学
バレエが上手くなりたいなら、解剖学も知っておいた方が良いよね。
最近はそんな風に思う方も増えたように思います。
荒木が整体院を開業した2001年当時は、解剖学的なバレエなんて言っていたのは、本当に一部の人でした。
NHK文化センターで「バレリーナのための解剖学」という蘆田ひろみ先生の講座があって、3クールくらい受講したのがこの時期です。
その少し後にはローザンヌ国際バレエコンクール日本事業部が主催していた、バレエセミナーの治療師コースをこれも3回くらい受講しました。
バレエセミナーで指導されていたヤン・ヌィッツ先生(ローザンヌのムードラバレエ学校元校長)が、解剖学的なバレエなんて言っているのは、ヨーロッパの舞踊団でも2・3割くらいだと嘆いていました。
日本でも解剖学的なバレエが普及する事を願って、スイスから来てくれていたようです。
今はバレエのための解剖学の講座なども、本当に増えました。
解剖学的バレエの指導者も増えたと思います。
解剖学的なバレエは怪我や故障を防ぎ、上達を促すのに良いアプローチだと思います。
ただ、気をつけておく必要がある事もあります。
とくにアマチュアの大人バレエな人はです。
解剖学的な話は具体的で分かりやすいものです。
筋肉や骨の名前は具体的で、イラストや写真や最近は動画などでも、はっきりと確認出来ます。
この、はっきりと確認出来る、というところが、落とし穴になる事があります。
イラストも写真も動画も、イメージです。
実際の自分の体の中が見えている訳ではありません。
実際の関節とイラストや写真の関節は、少し違います。
人によって形状が違っています。
そこも理解しておかなければ行けません。
また、自分がイメージしている、その骨や筋肉が、実際のそれかどうかも分かりません。
上手くいった、と思ってしまうと、実際には違う使い方をしていても、その動きが習慣となって身についてしまう事もあります。
やっぱり最後は自分の感覚が大切です。
感覚と実際を合わせていく事。
自分の体を自分がどう使っているのかを感じる事が大切です。
その使った結果がどうなっているか、鏡を確認して見る事が大切です。
その使った結果がどうなっているか、先生や周りの人がそれを見てどう言うかアドバイスされているのかが大切です。
先生や周りの人に言われた事は、実際に人からはそう見えているという事で、結果としてそうなっているという事です。
自分ではそうはしていないと思っていたとしてもです。
自分を客観的に見る事は出来ません。
自分が自分を見るのは主観です。
人が見た自分や鏡に映る自分が、実際にやった事の結果です。
自分の感覚と客観的な結果を合わせるのが大切になってくる。
と思います。
一生懸命にターンアウト
バレエをやった事がない人には分かりずらいかもしれません。
ターンアウトの話です。
ターンアウトは股関節を外旋する事です。
バレエをやっている人が脚をそろえて立った時、踵の後ろがくっついて、爪先が真横を向いているのを見た事があると思います。
あれは股関節(脚の付け根の関節)が外回しになって(外旋して)いるから、膝やつま先が外を向いているという事なんです。
あれ(ターンアウト)はバレエの基本で、バレエをやっている間中、レッスン中も舞台で踊っている時も、やめるような指示がない限りずっとターンアウトし続けている”運動”です。
大人バレエな人の多くが悩んでいるのも、ターンアウトについてです。
先ず股関節が開かない。(外旋しずらい事を、開かないと言います。)
レッスンを始めたばかりは、普通にやると爪先が90度とか100度くらいしか横を向かない人が殆どです。
バレエスタジオでそうやって立っていると、自分だけターンアウト出来てないように感じる事があります。
周りはみんな180度とは言わないまでも、150度くらい開いて(外旋)いたりします。
どうして自分だけ。。。
と思うのも仕方ないかもしれません。
でもね、それちょっと違うんですよ。
普通は90度とか100度が正常です。
180度開くのは異常な状態です。
ではなぜバレエスタジオの周りの皆んなは、あんなに開いているんだろうと思うでしょ。
それは、開くようになった人が、残っている、からなんです。
そうでない場合もありますけど、バレエを始めてターンアウトが大切という事がわかって、練習していたら、たまたま股関節の可動域が広くて、もしくはかなり頑張ってストレッチをして、開くようになった人が残りやすいということです。
180度開脚が正常なんではなくて、異常な人が残っていると思った方が良いと思います。
普通の人が180度開脚したかったら、異常な状態になりたい訳なので、普通に練習したりストレッチしていてもなりません。
異常なくらいレッスンして、異常なくらいストレッチして、やっと開いてくると思っておいた方が良いと思います。
とは言え、ターンアウトしたいし、バレエもやりたいし。
ですよね。
そこで一生懸命にターンアウトしようとします。
一生懸命”力を込めて”ターンアウトしようとする。
そうすると、全然開かない。
みたいなことになります。
一生懸命とターンアウトが一緒になってしまっている人がいます。
一生懸命やらないとターンアウト出来ないと思っている人がいる。
でも別に一生懸命やらなくても、ターンアウトは出来ます。
そんなバカなと思われると思いますが、ちょっと聞いて下さい。
ターンアウトに必要な事。
一つは関節の可動域です。
もう一つはターンアウトする筋肉です。
可動域はストレッチをする事で広がります。
個人差はありますが、90度や100度で止まるということは殆どありません。
筋肉はターンアウトする筋肉だけを、出来るだけ使うという事が大切です。
ここに一生懸命の罠があります。
一生懸命にターンアウトしようとすると、ターンアウトする以外の筋肉も一緒に使ってしまいがちです。
そして、ターンアウトに使わない筋肉を使う事が、一生懸命を感じる要因になっている事があります。
ターンアウトに使わない筋肉、股関節周りの不要な筋肉まで使ってしまうと、ターンアウトは途中で止まります。
筋肉は縮む事で力を発揮するので、使わなくても良い筋肉を使うと、ターンアウトの動きを止める働きになってしまいます。
こういう人の体の使い方を誤解を恐れずに書くと、一生懸命にターンアウトすると、必ずターンアウト出来なくなってしまいます。
一生懸命を感じた時は、ターンアウトがしづらくなる筋肉を使っているからです。
困りましたね。
こういう場合の対処法は二つ考えられます。
一つは一生懸命にターンアウトしない事。
もう一つはただ、股関節を外旋させるだけをする事。
ナンダソレ。ですよね。
でもやってみて下さい。
股関節の可動域を広げるストレッチはとても大切なので、毎日、出来るだけやりましょう。
その上で、一生懸命じゃなくターンアウトする。
ただ股関節を外旋する。
ただアンデオールしていくだけ。
そんな方法もあります。
ターンアウトする以外の筋肉で、よく使われるのが、前腿の筋肉です。
どうしてだか前腿が使われます。
1番で立った時、お尻や腿の内側に力が入っているという感じ”だけ”で良いんです。
前腿やふくらはぎにはあまり力を入れなくても良いです。
いつもと違うので、これじゃターンアウト出来ないとと感じるかもしれません。
でも、いつもと同じだったらターンアウト出来ないんだから、いつもと違う感じを許してあげて下さい。
頑張って、一生懸命をやめてみましょう。
大人のポアント(トウシューズ)
大人バレエ、大人リーナのポアント(トウシューズ)について。
バレエをしている大人の患者さんが多くいるので、ポアントについても話を聞きます。
15年くらい前と比べると、圧倒的に履く人が増えている印象です。
大人クラスが増えている事や、大人のバレエ人口が増えている事も影響していると思います。
全くバレエをした事がない人からすると、50代60代になってポアントを履くものなの?と疑問があるかもしれません。
逆に普通はポアントを履くものだと思っている人もいるのかもしれません。
ダンスの故障をたくさん見てきた整体師として、また40年ほどダンスを続けている60代のものとして、考えているところを書いておきます。
幾つになってもポアントシューズを履くのは良いと思います。
ただ、状況は知っておく必要があると思います。
ポアントはとても特殊な靴です。
ポアントは点だし、トウシューズのトウは爪先って意味ですね。
普段、普通は足裏全体を地面につけるような、少なくとも足指の付け根まではつけるような靴を履いて、日常生活をしています。
それが足の指先・つま先だけがつくような靴(ポアント=トウシューズ)を履いて立つ事になります。
正直言って変です。
そして特殊と言うよりは異常です。
そんなもの履かなくても生活出来ます。
だから普段は履かないようにしています。
でも履く。
その方が美しく見えるから。
履くにはやはり条件があると思います。
先ず筋力です。
爪先で立って、体をキープ出来る、脚を操作出来るだけの筋力です。
そして技術です。
爪先で立って、腕や脚を自由に動かす事の出来る技術です。
それがあるのが前提で条件だと思います。
でも、筋力も技術もないのに履いている人がいるように思います。
それはダメなのか?
難しいところです。
大人バレエや大人リーナの場合は、目的が何かと言うことがあると思います。
ポアントで立つ事が目的なら、それはそれで履いても良いのかもしれません。
ただし。
筋力がなければ、履けても立てない。
技術がなければ、履けても動けない。
と言うことになります。
そして無理をすると故障や怪我につながります。
そこを分かっておく必要があります。
自分には立てる筋力があるのか、ポアントで体を動かす技術があるのか。
ポアントを履いた時と、バレエシューズを履いた時の、筋力や技術は違っているようで、全く違っている訳ではありません。
ターンアウトをし。
脚の内側や後ろを使い。
ルルベは高く。
指先まで使って。
バーでやっている、一つ一つのパ(動き)がきちんと出来ているか。
その時その筋肉が使えているか。
というのがポイントになってくると思います。
その上で関節の可動域(一般に柔らかさと言われるもの)も必要です。
特に股関節の可動域がある程度以上ないと、ポアントでは立ちずらいことがあると思います。
なかなか大変だと思います。
でも、ポアント履きたいという気持ちがあるなら、頑張っても良いと思います。
ただし、自分の状態をよく知っておかないと、故障や怪我につながるので慎重にと思います。
それでももし故障したら、てあて整体院に来て下さい。
体のケアだけでなく、使い方も教えます。
小学生バレエ女子からの質問
夏休みですね。
小学生女子がやってきました。
お母さんと一緒です。
バレエをやっていて幾つか質問がありました。
ブログに書いても良いか聞かなかったので、質問の内容は書かない事にします。
3つありました。
3つのうち2つの質問の答えというか、原因はターンアウトでした。
もう一つもターンアウトが関係していましたが、直接的には別の筋肉の使い方の話でした。
小学校高学年にもなると、バレエを始めて7・8年経つという子達がいます。
けっこう長いです。
ちょうど、筋骨格の成長と神経の成長が合ってくる時期で、成長期に差し掛かります。
このあたりでバレエが変わると思います。
ポアント(トウシューズ)を履き始める時期でもあり、踊り自体が変わってくる時期でもあります。
早い子はバリエーションを踊ったいしますが、それはちょっとレアケースかもしれません。
基礎的な練習に踊りの要素が増えてくる感じです。
この時期に基礎がとても大切になります。
いやもちろん、その前から大切ですけど、この時期に基礎を再確認しておくと、次に繋がると思います。
特にポアントを履いてのレッスンが始まると、ターンアウトに脚を使うと言うのが本当に大切になってきます。
バーレッスンでプリエやタンデュやロンドゥジャンプなどをする時に、曖昧に体を使っていると、ポアントにきちんと立てなくなったりします。
フロアでの動きがバレエでなくなってきたりします。
基礎を大切にしましょう。
バーレッスンでやっている事で、フロアの動きの殆どは出来上がっています。
バーがきちんと出来ていなければ、フロアで直したり修正したりする事は出来ません。
久しぶりのレッスンで足裏が攣った話
まあいろいろありまして、久しぶりにダンスレッスンに行きました。
約一ヶ月ぶりのセッションハウス松本クラスです。
20分くらい前には着替えをして、ウォームアップを入念にというか出来るだけやってレッスンには臨みました。
最初はフロアでのエクササイズ。
さまざまな関節や筋肉を動かし、コーディネートするように出来ています。
途中、仰向けに寝て両膝を天井に向け、足先を伸ばします。
そこからフレックス(足首を曲げ)して踵を押し出すようにします。
フレックスのままターンアウトをしたら、そこから足先を伸ばしてポアントにしてく。
ここで攣ります。
足先を伸ばしていくと、足裏が攣る。
以前は左足裏でした。
ほとんど必ず攣るようになっていました。
たぶん、10年くらい前までは攣らなかった。
ここ10年くらいの事だと思います。
アラフィフが過ぎた頃からですかね。
いや、歳のせいとは言いません。
ストレッチ不足だと思っています。
それが、今回は両足裏でした。
まいりました。
両脚裏が攣ると使えなくなる。
指を曲げたり伸ばしたり、ポアントを緩くしたり伸ばしたり。
レッスンは進んでいくので仕方ないです。
左足裏が攣るようになっていた時は、左脚裏(ハムストリングス)などが硬く短く伸びない状態でした。
股関節も開きづらい。
若い時に故障した事があるのが遠因かと、屁理屈つけて言い訳したりしています。
今回は久しぶりだった事もあり、両脚がストレッチ不足で硬く短く伸びない状態だったんだろうと思います。
気をつけないとね。
ご同輩。
がんばりましょう。
ダンスを上手く踊るために
年末だし、ちょっと大袈裟な事を考えてみたいと。
ダンスを上手く踊るためにやっている事、考えている事、気をつけている事。
普段、レッスンをしていく中で考えているのは、可動域と筋肉の柔軟性です。
年齢も年齢なので、そこが今は一番気になります。
60代です。
男性では珍しいかもしれない年齢です。
可動域と筋肉の柔軟性は確実に失われます。
どんどん減っていくという訳でもありません。
真面目に毎日やっていればそんな事はないんでしょうが、週に数回レッスンをしているくらいなので、60オーバーくらいからは減ってくなぁという実感があります。
いや、50代からだったかもしれません。
可動域は関節の可動域のことですが、問題は骨ではなく関節周りの筋肉や靭帯や筋膜などの組織です。
ぎゅうぎゅう引っ張ったってすぐに柔らかく可動域が広がる訳ではありません。
準備が必要ですね。
出来ればということですが、睡眠時間の確保、湯船に浸かる、アルコールを抜く、毎日少しずつは体を動かす。
などが準備です。
その上でストレッチをする前に、関節の周りの筋肉などを温めるウォームアップが必要です。
歩いたり、足上げしたり、少しずつ動かしながら緩めていきます。
そしてストレッチ。
これもすぐに伸びる訳ではないので、少しずつ伸ばしていきます。
これらのことは可動域だけの問題ではなく、筋肉の柔軟性にも関係しますね。
だから、結局準備が大切で急にやらないようにするってことでしょうか。
では、レッスン中や舞台本番・パフォーマンス時に考えている事は。
自分を分かって踊るって事でしょうか。
自分を分かるというのは、自分がどうなっているのか分かっているという事です。
踊っていて気持ち良くなってしまうのではなく、自分の体の中がどんな状態か分かっているという事です。
瞬間瞬間を全てコントロールしている訳ではありません。
ただ、どの瞬間も自分を忘れない。
自分の感覚がある。
どこが緊張していて、どこが脱力していて、どこが伸びていて。
伸び方や緊張の仕方はどんな感じなのか。
腕を前に伸ばしている時に、後ろの脚がどうなっているか、軸足のどこに乗っていて筋肉を使っているか。
そんなに細かく分かっているという事ではなく、それが見えているというような感じですかね。
なんとなく見えている。
見えていない部分が出来るだけ少ないように。
そこを大切にしています。
分かったような分からないような話でしょうか。
それとも分かるぅ!って話なんでしょうか。
出来てても出来てなくても、それが分かるって事は大切だと思います。
それがあれば自分としては上手くなる前提が出来たと思っています。
その上で上手くなるためには、上手いと自分が思っている人を良く見る事です。
そして自分の動きとの違い、形の違いを、自覚する事です。
そしてそれを近づけていく。
というか真似する。
その上で真似でない自分動きとして感じる。
みたいな事かなと思います。
フロアーワーク 〜 工藤聡さんのWSに参加して 〜
ダンスの練習の一環でフロアワークというのがあります。
床の上で動く練習です。
どんなダンスにもあると思いますが、コンテンポラリーダンスでは特に多いような気がします。
(クラシックバレエの基本の動きにはないのかもしれません。)
工藤聡さんというスウェーデンで活動しているダンサーのワークショップを受けてきました。
2時間ほとんどフロアワークをやっていた印象です。
もちろん30分くらいはストレッチ的な事をしましたが、それもフロアの動きに繋がるようなものになっていたと思います。
フロアワークは慣れていないと何だかさっぱり分からなくなる事があります。
床の上でゴロゴロするので、方向がわからなくなる。
たまに天地も分からなくなったりすることもあるかもしれません。
でも、工藤さんのワークショップはとても分かりやすい。
かなり噛み砕いてレッスンして頂きました。
2時間フロアで動き続けて終わると、とにかく体の奥底まで動かした感があります。
表面ではなく深層、骨の近くの小さな筋肉一つ一つまで動かされた感じです。
着替えて帰り道。
体が軽い。
関節がくるくる動いて、筋肉も柔らかく、体が軽く動くような感覚があります。
たぶん、夜になったら、もしくは明日の朝には重くなっていると思いますが、でも終わった直後は軽い。
普段は伸ばさないところまで伸び、動かさない筋肉まで動かしたからだと思います。
床に体を預けて動くと、普段はコントロールして伸ばしたり使ったりしている筋肉とは別の筋肉まで動きます。
立って動いている時には動かない筋肉だったりします。
普段、動かない筋肉や関節が動くと、可動域が広がります。
特定の方向への可動域というより、普段は動かしていないような角度や方向に動く感覚です。
だから軽くなる。
関節の動きに余裕が出来るんですね。
動ける範囲が増えれば、いつもの動きは簡単になる感じ。
そして筋肉も同じです。
これずっとやっていれば、筋肉も可動域もサビないんじゃないかと思いました。
どこまでかは分かりませんが、自分の可能性が広がる感じ。
正確に書くと、持っていた可能性がまた使えるようになった感じ。
得しますよね。
またフロアワーク多めのクラスに行こうかと思った今日でした。
工藤聡さん
企画してくれた柳下さん
ありがとうございました。
とても楽しい時間でした。
眠っていた可動域や筋肉が動きました。
大人バレエなレッスンでの注意の仕方
ばれえレッスンに出るといろいろと注意されます。
同時に自分でもいろいろと注意をします。
軸を感じて。
ターンアウト。
膝を伸ばす。
つま先を伸ばす。
肘が下がらないように。
肋骨の下を締めて。
もう、ありとあらゆる事に注意している事があります。
で、バーやセンターで動きの説明があって、その動きを始めると。
今度はその動いている部分に注意が集中してしまう事ありませんか。
例えばタンデュだったら、つま先と膝。
つま先を伸ばす事と、膝を伸ばす事だけで頭がいっぱいになった します。
そうなると、全然ターンアウトが出来なくて、膝が伸びているのに前を向いていたりします。
セカンドにした肘が落ちていたりします。
デコルテが上を向いて、肋骨の下が開いたりしています。
それじゃ元も子もないですね。
ではどうすれば良いか。
いつも注意している所は無視して、別の所の注意をしてやってみる。
タンデュなのに、腕の事だけ考えてみるとか。
バットマンなのに、ターンアウトだけ考えてみるとか。
ずっととは言いません。
たまに、別のところに注意してやってみると、感じ方が変わるきっかけになるかもしれません。