整体師として開業するとは
整体スクールの卒業生や在校生に聞く事があります。
開業はしますか?
はい考えています。
と言う人もいますが、多くは「いやいやまだ考えていません。」
と答えます。
そして次に「身の回りの人から」とか「友人知人から」などと続きます。
無料でやるんですか?と聞くと。
家族からはアレですけど、知人などからは交通費くらいはとか、2・3000円くらいはと答える人もいます。
整体師として開業と考えると、店舗契約をして看板を出しホームページやチラシで宣伝広告して、と考えているようです。
でもそれ少し違います。
誰かに整体してお金を頂いたら「開業」です。
金額の多寡ではありません。
対価を頂いて整体をしたかセラピーをしたかと言うのが開業です。
たぶん、開業していないと思うことで、少し気分が楽になるのかもしれないと思います。
まだ開業はしていない、失敗も成功もしない。
開業していないんだから結果が出ない事もある。
みたいなね。
無料でやったりボランティアでやると言う時に、同じような気分を感じてしまう事もあります。
無料なんだから上手くいかなくても、まあ仕方がない部分もあるかもな。無料だし。
ボランティアも同じです。
それ良くないです。
無料でやろうがボランティアでやろうが、整体をすると言うことは、人に触れて変化を起こすと言う事です。
結果はやった人の責任です。
お金を頂くのなら尚更です。
500円でも交通費だけでも同じです。
開業前には自分に言い訳をしたくなる事があります。
それはでも良い結果に進む方向ではありません。
無料でもボランティアでも少額でも、卒業したらプロの仕事です。
プロとしてやってもらいたいと思います。
(少額でも積み上がれば申告の必要が出てくる事もありますし。)

東日本大震災10年
震災から10年が経ちました。
初めてボランティアに行ったのは、2012年3月7日・8日でした。
福島県にある浪江町の方々が住んでいた仮設住宅でした。
そこでクラニオ(頭蓋仙骨療法)をやりました。
二人一組になって一人の人に対して15分から20分位のクラニオをやりました。
一日で5人から10人位やった記憶があります。
それから1年ほどの間に数回、福島にボランティアに行きました。
クラニオを一緒に学んだ方の実家が福島にあった関係で、仮設住宅の集会所などをお借りして行いました。
そこで触れる仮設に暮らす方々の身体は、毎回毎回どんどん変わって行きました。
疲れは当然ですが、身体の奥底に様々なことを抱えているのが分かりました。
もちろん、そんなこと話したりしませんけど。
ただ、触れてゆっくりしてもらって、楽になってもらえたらラッキー。
そんなことを繰り返しました。
このボランティアまでの一年は毎月、チャリティーセミナーをやって参加費は全て募金をしました。
毎度思いだしますが、福島にある原子力発電で作った電気は関東で使っていました。
その原子力発電所が地震で壊れ、故郷に帰ることが出来ない方々が今も沢山います。
なのに自分は関東で遠いところで作った電気を使ってのうのうと生活している。
ということを、毎年毎年思いだします。
何も出来ないですけど。
思いだします。
ボランティア以降、福島や栃木に整体や解剖学のワークショップをしに行くようになりました。
一緒にボランティアをしたクラニオ仲間から依頼をされて行くようになりました。
福島やその周りの方々の力になることがあれば、なんて偉そうなことを、少し頭の底によぎらせて始めました。
今月も行きます。
10年経ったんですが、あの時の事は忘れません。





