最近の70代
整体院やサロンを開業する時、どんな方々に来てもらいたいかを決めます。
俗にターゲットセッティングなんて言うかもしれません。
客層という言葉は好きではないですが、分かり易いので使うと、どんな客層をターゲットとしているかという考え方です。
高齢者に来てもらいたい。
そう考える人も多いと思います。
2019年10月1日の日本の人口は1億2,617万人で、65歳以上は3,589万人だそうで、割合にして28.4%となっています。
約3割が65歳以上で、これからはそれがもっと増えていく事になります。
そしてお金もある程度は持っている世代。
団塊の世代(1947-49年生まれ)と言われた方々が、75歳前後で人口的にも多くなっています。
高齢者に来てもらう整体院やサロンは、母数が多いという意味で悪い選択ではありません。
でも、多くの人は高齢者のイメージを間違っているように思います。
最近の70代はどんな人たちなのか。
夏決マリさんをイメージしておくと良いかもしれません。
彼女は2023年10月時点で71歳です。
団塊の世代よりも少し若い。
彼女のような風貌や服装をしている人は少ないですよ。
でも彼女と同じ時代を生きてきたのが、これからの70歳代です。
縁側に座って緑茶を飲むお爺さんやお婆さんが70代ではないんです。
ビートルズを聞き、髪を伸ばし、ファッションにも気を配ってきたのが今の70代です。
体的には衰えも見えて来ます。
でも、そこにも気を遣っているのがこの世代です。
お爺さんお婆さんと言えばこう。
小学生はこう。
と、今までの価値観で考えない方が良いと思います。
お爺さんお婆さんは縁側でお茶飲んいでる訳ではない。
「お爺さんお婆さんは縁側でお茶飲んでいる」と言うイメージのままで開業したら失敗します。
整体院やサロンのマーケティングというか宣伝販促の話です。
開業したり仕事をするには、宣伝を始める事になります。
名刺やチラシやホームページを作り、SNSにアカウントを作って情報を発信していきます。
その時にどんな媒体を選ぶのか、どのSNSを選ぶのか、どんな名刺にするのか、どんなチラシにするのか。
これらを決めるのは全部、自分が来てほしい患者さんの層が、どんな人たちなのか。
そして、どんな媒体やSNSを見ているのか、どんな内容に興味を抱くのか触手を伸ばすのかがポイントになります。
紙の新聞を読まない層に、新聞広告を出しても見ることはありません。
インスタグラムやツィッターを見ない層に、インスタグラムやツィッターで情報発信しても届きません。
自分が考えている、来て欲しい層の人たちがどんな人なのか。
どんなライフスタイルでどんな媒体を見て何に興味があるのか。
そこがポイントです。
例えば今、70代の人たちは1940年代前半から1950年くらいに生まれた人たちです。
ビートルズの結成が1960年なので、ちょうど学生から社会人になる頃にビートルズに触れています。
フラワームーブメントにも影響されている年代です。
分かりやすく捉えると、日本で最初にファッションに目覚め男性が長髪にしてジーンズを履き始めた世代。
縁側でお茶を飲む人もいるかもしれませんが、髪を伸ばしてファッションにも気をつけ、バブル期にはディスコにも行っていたことのある世代です。
なんとなく思い浮かべるお爺さんお婆さんとは、たぶんかなり違うイメージの人たちなんだろうと思います。
70代なら殆どの人がスマホを使うし、ネット検索もする。
そういう年代だと思っておいた方が良い。
媒体についてだけではありません。
店名をどんなものにするのか。
HPやチラシの中での説明をどうするか。
同じように考えてみる必要があります。
お爺さんお婆さんは縁側でお茶飲んでいる訳ではありません。
実際はどうなのか。
そこを確認しないと上手くいかないことがあります。