悪は存在しない
どうしようか考えていましたが、結局、観ました。
悪は存在しない
きっと良い映画なんだろうなぁ。
でも、あんまり好きじゃないなぁ。
と言うのが観た直後の感想です。
途中までは面白いなぁと思って観ていましたが、きっと結末が自分の好みではなかったんだろうと思います。
後味が良くないというか何かザラザラしたものが残ります。
濱口監督の映画は「偶然と想像」と「ドライブ・マイカー」を観ました。
「偶然と想像」を観た直後も同じような感想で、たぶん良い映画だとは思うけど、あまり好きになれない映画でした。
それが1年くらいたってその年に観た映画を思い出していたら、「偶然と想像」の印象が強く残り、後味も悪くないようになっていました。
不思議。
「ドライブ・マイカー」は後味は悪くありませんでしたが、やっぱり良い映画なんだろうなぁでもそんなに好きな映画ではないとも思いました。
たぶん思う壺ですね。
映画をどう観るか、映画をどう楽しむかという問題なのかなと思います。
僕は映画を見ていろいろと考えたりしたくはありません。
考えさせられるのも好きではありません。
泣く映画も戦争映画も観ません。
と言って、社会問題をテーマにしたものが嫌いではありません。
めんどくさい視聴者なのかもしれません。
濱口監督の映画の個人的な感想は、言葉に出来ない表現する言葉がないような感情や状況を目の前に出される、という印象です。
複雑なでもどこにでもあるような、どうしようもないような何とでもなるような事柄です。
考えれば考えるほど分からなくなる、正解のない決めようのない問題だったりします。
いや、だからそんなに考えないようにはしてますけど、つい少し考えたりしてしまう事もありで、だからあまり、考えるような作品は好まないんだろうと思います。
生意気な事を言えば、今回の映画は題名が気になりました。
「悪は存在しない」( EVIL DOES NOT EXIST)
てことは同時に「善は存在しない」( GOOD DOES NOT EXIST)と反射的に考えますよね。
その前提で観てしまうので、ちょっと。
音楽や音響がとても素晴らしかった。
撮影もいろいろと面白い画角があったり、示唆的な画面があったり。
会話は秀逸で、やっぱり良い映画なんだろうと思います。
でも、なぁ。
年末にどう思っているか楽しみです。
下北沢散歩 @整体師の休日
年明けから整体スクールが続いていた事もあり、1日お休みになる日がなかなかなかったんですが、昨日、18日になって1日休みが出来ました。
以前から行こうと思っていた映画があって、久しぶりに下北沢に行くことにしました。
下北沢には大泉学園から吉祥寺までバスで出て、吉祥寺から井の頭線に乗って行きます。
途中、吉祥寺で昼飯を食べて井の頭公園で休憩してから向かいました。
下北沢はここ数年で大きく変わりましたね。
小田急線が地下に入って、線路だった土地がどんどん開発されています。
特に駅の周りはかなり大きく変わっていて、昨日、行った映画館辺りは全く知らない土地のようでした。
爺さんになったら昔話と自慢話と説教はするなと言われますが、どうしても昔の事を思い出してしまいます。
たぶん、最初に下北沢に行ったのは1977年で、受験で上京した時に隣の東北沢に住んでいた従兄弟の家に泊まった時でした。
その後も何度も行ってましたが、本多劇場はまだなくて線路脇のザ・スズナリの近くににオデヲン座という映画館がまだある頃でした。
駅から少し離れると暗くて、でもTOKYOって感じがして楽しかった思い出があります。
オデヲン座の前の踏切の道(下北沢一番街)を奥に入っていくと、夜中1時までやっている銭湯があって、従兄弟と行ったのを覚えています。
昨日の映画館はシモキタ・エキマエ・シネマ「K2」というところで、生まれて初めて現金決済が出来ない映画館でした。
キャッシュレスをあまりやっていないので、SUICAで決済をする事になりました。
そろそろキャッシュレスに移行しないといけないのかと思いながら、映画までの時間に散歩をしました。
下北沢散歩 【動画】
https://youtube.com/shorts/w_O2E10JY-Y?si=rLp4RbznbfPXNALr
途中、いつも寄る古本屋「ほん吉」で110円の本を二冊買って映画館に向かいました。
買ったのは「日本人は何を食べてきたのか 永山久夫監修」「それでもこの世は悪くなかった 佐藤愛子著」です。
ほん吉に来るとつい何か一冊は買ってしまいます。
オープン直後の10年くらい前にX(旧ツィッター)で知って、若い女性が店主と知って興味を持って行ったんですが、懐かしい感じの古本屋さんで気に入っています。
シモキタ・エキマエ・シネマ 「K2」 【動画 】
https://youtube.com/shorts/3UBgdRQzxoM?si=Ygxoabp6Sty-e7G9
観た映画は「マリの話」でピエール瀧さんと成田結美さんがダブル主演の映画です。
ダンスワークショップでご一緒した俳優さんが出ているというのと、ピエールさんを観たくて行きました。
正直に言うとちょっと入って来なかった。
話というかストーリーと言うか、構成が自分の感覚と合っていなかったんだろうと思います。
若い人の作品かなと思ったりもしました。
観ている途中で濱口監督の「偶然と想像」を思い出していたら、後でパンフに「偶然と想像」の助監督をされていた監督だとあって、驚きました。
確かに雰囲気というかジャンルというか、世界観に似た部分があると思います。
「偶然と想像」も観た直後は良い映画なんだけど好きではない、と思っていましたが、半年後くらいに思い返すと良い映画だったなと、今でも思い出す映画になっているので、この映画もそうなのかと思ったりもします。
だた、今はちょっと。
散歩はいろいろな意味で良いと思います。
別に良いと思わなくてもすればイイんですけど。
つい、「良い」事ってしたくなりますね。
あるいはやっている事を「良い事」と思いたいというか。
たまの1日フリーの休日でした。
ソール・ライターの原点 ニューヨークの色 @ヒカリエホール
【 ソール・ライターの原点 ニューヨークの色 】を観に渋谷ヒカリエに行って来ました。
知人から良いよと勧められ、また別の知人が同展覧会主催の写真コンペで受賞したと聞き、これはと思って行くことにしました。
ソール・ライターという写真家は知りませんでしたが、作品はいくつか観たことのあるものでした。
80年代にはファッション誌の写真も撮っていたらしく、少し馴染みのある写真もありました。
それよりも、60年前、1950年代60年代に撮られた写真が素晴らしく、見入ってしまいました。
現在の写真や映像の原点となるような構図であったり、視点や視線であったりが溢れているように思いました。
カメラマンと被写体の位置関係が好きな作品が多くありました。
8月23日までヒカリエホールでやっています。
※動画を撮りました。雰囲気だけでも ↓
https://youtube.com/shorts/UjH-Q2nYAhg?si=U2iAHajXEJ3EuXkf
ダンス花 @セッションハウス
神楽坂セッションハウスで【ダンス花】というダンス公演を見て来た。
6組のダンサー達が踊る。
セッションハウス若手ダンサー支援プロジェクトらしい。
ダンスパフォーマンスはぼちぼち見るが、今回は少し感想を書きたくなった。
『ポッケ』という作品。
日大芸術学部洋舞コース在学中の女性三人による作品。
コンテンポラリーダンス。
作品云々もあるがこのダンスを見て、若いってのはやっぱり力だと思ったな。
若いというだけで(だけだという意味では当然ありません)、若いということが、力になっている。
”若い”が表現されている。
もちろん若いことを表現したい訳ではなく、若いを表現しようともしていないのは分かるが、若いことが滲み出てしまっている。
もちろん未熟という意味ではなく、若々しいという意味でもなく、若い時代の踊りを若い人たちが踊っているのを受け止められたと思っている。
良いなあ。
出来れば最後は踊って終わって欲しかった。(個人的な感想ね)
『自由の白鳥』
元宝塚の方。
分かりやすい表現ではあったが、言いたいことが溢れ出過ぎている印象があった。
好みの問題だと思う。
『嬬ウズ-juka-』
伊邪那美という女性の舞踏家による作品。
見応えある作品だが気になるとことがある。
舞踏をあまり見ていない自分からすると、速い。
動きがかなり速いと思う。
通常のダンスと比べれば殆ど動いていないように見えなくもないが、ただ、この世界観を表現するのならもっともっとゆっくり。
いや、ゆっくりする必要はないのかもしれないが、同じ振り数で3倍位の長さで表現してはどうかと思う。
指一本あげるにしても、そこに視線をじわじわ引き付ける時間と圧力が欲しかったと思う。
『Lachryphagy』
G-rayという男性二人のデュオ。
面白い。
とくに後半になるとこの二人の動きと関係性の世界に引き込まれて行くのが心地良かった。
音(音楽)の選択も今まで見て来たコンテンポラリーダンスとは違い、新しい何かを見せてもらったように感じた。
動きもテンポも振りの作りも音楽も、二人の関係性も見え方も見せ方も。
映像的に感じるものがあった。
ユーチューブやPVやMVなどの表現を感じた。
最後の女性デュオもそうだったが、寄り引きやカットの切り替わり、スピードの緩急、ストップモーションと動きの関係や高低差。
男性性や女性性も飛び越えるような、感じ。
などなど。
新しいスタイルのコンテンポラリーダンスを見せてもらったような気分でした。
『幻』
ジャグラーの方とピアノの生演奏。
何とも言えない世界観で面白くはあるが、自分の世界に入っているようで、そこが気になった。
ジャグリングはどうしても手元に意識が行きがちになるように思え、それを感じながら見ると、せっかく表現している面白みのある世界が見えずらい。
と感じた。
『Deeper,Silence』
N.motion Dance Projectという韓国のダンサーなんだろうか。
とにかくキレが良い。
クラシック曲で始まっているのに、そのキレの良さから違和感と安心感が生まれ、後半になって現代曲に変わってからは、疾走感とポップな感覚と人間臭さが出ていたように思う。
G-reyは男性デュオだったが、こちらは女性デュオ。
G-reyは女性的な世界観だったのに対し、こちらは男性的な世界観を感じた。
この二組は呼応している部分が多くあったように思う。
こちらも映像的な世界が感じられ、新しいコンテンポラリーダンスを見せてもらったような気分になった。
ずっと休みはないんですか?
先日、スクールの在校生に聞かれました。
たぶん、将来、開業した後の生活がどんなものなのかを考えていて聞いたんだろうと思います。
「休みはあるのか?」
気になるところですね。
定休日は決めていません。
だから、患者さんの予約が入っていない日は休み、と考えることも出来ます。
でもこれちょっと違う。
整体師で整体院をやっているとしても、ちょっと違います。
整体師は整体だけやっている訳ではありません。
整体院を運営しているんだとしたら、お店の宣伝もしなければいけないし、掃除や消耗品の補充、経理の伝票つけも必要があるかもしれない。
セミナーやワークショップに行くこともあるかもしれないし、専門書で調べものをすることもあるかもしれない。
そうなると患者さんの予約が入っていないというだけで休みになるかどうかは分かりません。
では逆に整体の予約が入っている日はどうなのか。
朝一で午前中に予約が入っていて、午後からは空いている日はどうなのか。
逆に夜だけの患者さんで、午前中から午後一杯は空いている日はどうなのか。
患者さんの予約がない時間帯はどうなのか。
上に書いたみたいに、掃除したり勉強したり、宣伝のためにブログ書いたりしているかもしれないし。
映画に行っているかもしれない。
休みなんだか休みじゃないんだか。
そもそも。
休みって何でしょうね。
長いこと会社勤めをしていると、休みは会社に行っていない日というイメージがありました。
今は家でも仕事をしていると休みではない事になって来ました。
以前、ワーク・ライフ・バランスという言葉を聞いて、とても違和感を覚えたことがありました。
「仕事と生活の調和」ということのようで、これは前提として「仕事」と「生活」が別物で相対するものということになっている気がします。
仕事は生活と別物なのかって話です。
休みはないんですか?という質問には、休みと休みじゃない日が別物だという前提があります。
そこから考えてみる必要があるかもしれません。
最近のイメージとしては、仕事も休みもあまり区別がない感じです。
グラデーションなのか同じものなのか。
そもそも論でもありますが、仕事も生活だし休みも生活だし。
会社に勤めているなら気にしなければいけないことだとも思いますが、自分で仕事してるんだから考えなくても良いのかもしれません。
休みってあるんですかね?