ダンスワークショップに参加して – OrganWorks アレコレ3 特別企画 –
24・25日とダンスワークショップに参加して来ました。
OrganWorks 「アレコレ3」特別企画
平原慎太郎さんはセッションハウス(ダンススタジオ)でお世話になっている方で、幾つかのパフォーマンスに参加させて頂いた事があります。
今回は「アレコレ3」という舞台の育成企画の一環としてのワークショップでした。
オーディションで創るダンス作品と、OrganWorks関連作品の舞台を創るにあたって、オーディションにダンサー育成を併設しているようなイメージだと思います。
育成という前提があるので、ダンスワークショップにしては珍しく(と個人的に思う)前半に座学的な事があり、そこから動きを創っていくようなワークにつながって行きました。
今回はタンツテアター(ダンスシアター)という舞台の様式のようなものの解説と体験、そこから繋がるクリエーション(創作)でした。
初日にガンガン体を動かすワークショップには出られなかったんですが、二日目のタンツテアターと三日目のクリエーションには参加出来ました。
いつものことですが、自分と同じような年齢の方はほとんどおらず、特に男性でこの年齢はいないなぁという感じでした。
女性は数名10歳くらい年下の方がいたと思いますが、男性はたぶん一番近い人が30歳くらい年下だろうと思いました。
ま、いいんですけどね。
タンツテアターはピナバウシュに代表される日常的にな仕草や動作が再構築されているような部分が好きで、詳しくは分かっていなくても、好きな作品がそういう作品だったと後から分かる事が多々あります。
今となっては一般的な人間(ダンサー)にモノのような動きをさせたり、言葉を使ったりするのも特徴なのかなと思います。
あまりダンスや舞台を見ない人がみると、で何を言いたいの?みたいな質問をされたり、ちょっと良くわからないと言われたりする事があるのも特徴かなと思います。
ただ、最近は分からないという反応をする人は減って来ている印象もあります。
昨日はクリエーション(創作)でした。
そのためにコンポジション(構成)の話とワーク、タイムライン(時間軸)の話とワークを行い。
その後、3・4人のグループを作ってクリエーションを行いました。
最初に動きをそれぞれで作り、次にタイムラインを設定して、そこから構成を考えていく。
構成と言っても、動きをどこで使い、インプロビゼーション(即興)をどこに入れるかを決めるというような構成でした。
我々のグループは舞台上でのコンポジションは最初と最後だけ決めて、後はインプロとしてダンサーに任されました。
インプロの部分は二日目や三日目の前半で聞いたような内容(アフォーダンス)を取り入れることと、最初に作った動きを頭にイメージして動くことを約束事(タスク)としました。
で、すぐに発表。
クリエーションは動き作りから話し合いと流れの確認で60分くらい。
それで3分にはめる作品を作りました。
6作品が出来上がって観ましたが、それぞれに全く違う発想と構成で出来上がっていて、全く違う作品たちが出来上がりました。
でも、クリエーションのベースにはコンポジションとタイムライン、そしてアフォーダンスの考え方が入っている、のがわかりました。
構造の骨格がそうなっているみたいな印象なんだろうかと思いました。
面白い。
そしてダンサー・コレオグラファー・クリエーターとしては、緊張する現場でした。
電車で帰路につきながら考えていたのは、先月、神奈川の大きな舞台で見た大きな作品群でした。
モダンダンスとバレエの作品たちで、たぶん半年ちかくの時間と労力をかけて創られた作品たちだと思います。
それぞれに素晴らしい作品でしたが、あの作品たちと今回の60分で創った作品たちに、甲も乙も、良いも悪いも、上も下もないなあと思いました。
見えるもの見るもの、感じるもの、受け取るもの、どれも全く違う。
大きな作品たちも良い作品だし、こちらの作品たちも良い作品だと思いました。
そこがコンテンポラリーダンスの良さなのかなとも思いました。
これだからやめられない。
参加していた皆さん
オルガンワークスの皆さん
平原さん
ありがとうございました。
また、どこかで、必ず。
https://youtube.com/shorts/dWg-ma9zf-8?si=rk6wKwfDqHQRzTSf
↑ こんなトコ(森下スタジオ)でやりました。
何故踊る
神楽坂セッションハウスで行われる【シアタアー21フェス 春 vol.121】に出ます。
ダンスの公募公演です。
今回はダンス仲間の男性と二人で踊ります。
今回はということは以前にも参加したことがあります。
グループでの参加が2回と今回と同じ男性と1回、そして自分のソロで2回です。
ということは6回目の出演ということになります。
6回目です。
最初に出たのは50歳を超えてからでした。
それまでは仲間内の発表会やスタジオパフォーマンスなどで踊っていましたが、50を超えて思うところもあり一人で知らない人たちに交じって踊ることにしました。
ソロ作品を創るようになったのも、そのころからになります。
遅い。
ですね。
だって50を超えてからです。
どうして踊るんでしょうか。
以前、作品創りの現場で聞いた言葉があるります。
「正解があるはず。」
確かに作品創りをしている時、何度か試したり手を加えたりして動いているうちに、これが正解だ!と思う瞬間があるように思います。
正解かどうかは別としてそういう瞬間がある。
そういう作品創りがあると思います。
それとは別に。
踊りでは体が動くということがある。
勝手にというと大げさだけど、体の動きに自分がついていくような印象。
体に踊らされているというのとは違い、踊る自分の体を眺めているような。
そんな印象です。
何故踊るのか。
20代で踊りを始めた頃とは変わってきた部分があると思います。
最初は汗をかき動くことが楽しみとして感じられたから踊っていた。
できなかった動きが出来るようになる喜び。
思い通りに自分の体を動かし使えた時の喜び。
それは頭ではなく体が喜ぶ感じ。
ところが今はそれがそればかりではなくなって来ています。
60代。
確かに動きづらくなっている。
動きづらい体を無理に動かしながら、ある瞬間に重さがなくなったように、流れに体が乗って空間を移動していくように。
自分の身体の動いている軌跡を、体の中の質感で感じるような感覚。
音が後からついてくるようにぴったりとハマる時。
疲れるけれど、それがあるから踊る。
ように思う。
確かに疲れは残るけど、それがあるから踊る。
のかな。
身体が意識の意志と身体の意志で混ざりあうような感覚。
なんてね。
ま、そんなことたまに考えたり感じたりしながら踊ってます。
【シアタアー21フェス 春 vol.121】は4月18日(土)19:00から、神楽坂セッションハウスで開催されます。
荒木は” R50 Project ”というユニットで出演します。
もし見たい人がいたら連絡下さい。
チケットあります。