「カラダの地図」を解説するオンラインセミナー
一昨年に出版した、「『カラダの地図』で疲れ・不調・故障が消える!」(さくら舎刊)を解説する、オンラインセミナーを企画しました。
爆発的に売れている訳ではありませんが、静かに地道に浸透してくれているようです。
この本の購入が参加条件です。 (参加費は本の購入)
「カラダの地図」は外から見た体の形と、実際の関節の位置や体の部位の名前と動きの違いを確認するものです。
見えているのに見えていないと言うのは良くあることで、形を確認するだけで体は動き易くなります。
ダンスやバレエをしている人だけでなく、体がどうもギクシャクするとか、座っていると疲れてしまうとか。
姿勢や歩き方、体の使い方につながるヒントがあると思います。
オンラインセミナーでは「『カラダの地図』で疲れ・不調・故障が消える!」をテキストに話を進めようと思います。
本を購入して頂いて、時間があれば参加して下さい。
受講料は本の代金だけ。
当日、オンライン画面上で本を見せて頂ければ大丈夫です。
質問にも答えます。
今後は不定期断続的に行っていこうと思います。
「カラダの地図」を解説するオンラインセミナー
日時:7月23日(土)19:00〜20:00方法:zoom
申込:teate@nifty.com
料金:書籍購入
「カラダの地図」で疲れ・不調・故障が消える! >>>
備考:申込された方に、ZOOMミーティングのリンクを送ります。
当日、時間になったら参加ください。

一生懸命レッスンしているのに上手くならない時どうするか。 【大人バレエ】
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一生懸命やって上手くいかない時は、一生懸命にはやらないという方法がある。
夢中になると上手くいかない場合は、夢中にならないという方法がある。
我を忘れて上手くいかない時は、我を忘れず自覚あるままやるという方法がある。
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先日、ツィッター(https://twitter.com/teateseitai)にこんなことを書きました。
大人バレエにも通じることがあるので少し書きます。
一生懸命やっているのにどうしても上手くいかないことがあります。
どうやって工夫しても上手くいかない。
例えば大人からバレエを始めた人ならこうです。
軸が取れない。
引き上げが出来ない。
ターンアウトが上手く出来ない。
肩が上がる。
肘が下がる。
脚・膝が伸びない。
何度やってもどう工夫しても出来ません、って時どうしますか?
そういう時は一生懸命にはやらないという方法があります。
ドユコト?
と思いますよね。
一生懸命やらないと上手くいかないでしょ!
テキトーにやって上手くいくほどバレエは生半可じゃない!
そう思います。
確かにそんな感じがします。
でも違います。
例えば、あなたが一生懸命と感じる何かは何でしょう。
息を止める。
全身のどこかに力を入れる。
一点に集中して他のものを見ない。
みたいな。
こんなことが、あなたが一生懸命と感じる時に、必ず含まれているとしたら。
こんな風になっていない時には、一生懸命と感じられないとしたら。
一生懸命と感じた時には必ず。
息が止まっている。
どこかに力が入っている。
全体を見られていない。
ということになります。
これらのことが上手くいかない原因だとしたら。
上達しない原因だとしたら。
一生懸命出来たと思った瞬間には、必ず出来ていないことになります。
息を止めず。
無駄な力を全部抜いて。
全体を感じながら。
動けた時には、一生懸命やったと感じない訳ですから。
一生懸命やった時に、必ず上手くいかないのだとしたら。
一生懸命ずっと練習しているのに、全然上手くならないのだとしたら。
一生懸命と感じる何かが上手くいかないことの原因かもしれません。
だとしたら、一生懸命やっているうちは、必ず上手くならないし上達しません。
そんな時は、一生懸命にはやらない、という方法があります。
一生懸命やらなければ、上手くいかい原因をやらないことになるからです。
一生懸命は気持ちが良いものです。
なんとなく安心します。
でもそれは上手くいくとか上達とは別の喜びです。
一生懸命がダメな訳ではありません。
でも、一生懸命やって上手くいかないのなら、一生懸命やるという喜びを捨ててみる方法もあるということです。
先生に言われたことを、そのままやってみるとか。
やりたいことを、気持ちや感情抜きで、物理的な動きや使い方だけ再現してみる。
みたいな考え方でやってみる。
ひょっとしたらそれで上手くいくこともあるかもしれません。
夢中とか我を忘れても、同じことが言えると思います。
60代ダンスのホント
3月からクリエイションが始まっています。
セッションハウスというダンススタジオで行っている、ダンス専科という企画で5月21・22日にオルガン・ワークスの公演に出ることになりました。
参加者は13・4名。
荒木と近い年代の人は数名いますが、10名位は10代20代のダンサーです。
応募すれば誰でも参加することが出来ますが、木曜の午後1時から5時までという時間から、ダンスを仕事にしている人や大学でダンス先行している人が殆どです。
前半約2時間は普通のレッスンでストレッチやエクササイズをした後に、振り付けだったりコンタクトの練習やワークショップ的に振りを作ったりします。
10分位休憩して残り2時間近くでクリエイションをします。
クリエイションは作品創り。
それぞれにテーマを与えられて自分たちで振り付けを一部作ったり、全体で踊る群舞の振りを貰ったり。
それらが終わると一人一人の動きやグループ分けをし、シーンを作って行きます。
10代20代のダンサーは休憩中にも体を動かし、終わってからも組になっている者同志で動きの確認や練習を少ししたりします。
荒木は休憩中はバナナやチョコレートを口に入れ水分補給をしたら、殿筋や前腿(大腿四頭筋)などストレッチをして仰向けにひっくり帰って休みます。
休んだところで10分程度なので変わりはないんですけど、気分を落ち着けるのに必要な時間です。
終わると空きスペースで少しストレッチをして、水分補給をしたら帰ります。
帰り道、既に筋肉痛の様なものに襲われます。
股関節周りや背中の一部が筋張ったような感覚になります。
整体師なんだからもう少し専門的に書きたいんですけど、上手く書けません。
何となく軽く筋繊維が損傷して炎症を起こし始め、筋膜が硬くなって動きずらくなっているような感じ。
特に良く使った部位(股関節や背中、腰部あたりや膝など)は、筋肉が早くも硬くなり始めていて動きに制限が出始めます。
いててててて。
とか言いながら歩きます。
その日は酒を抜きます。
呑みたい気持ちはありますが、体の節々が痛く筋肉もところどころ硬くなっている状態で飲むと、翌日が大変です。
それでも50代半ばくらいまではビールなんか飲んでみたりしましたが、やっぱりだめです。
呑んでる当日はあまり分かりませんが、翌日になると必ず体が重く筋肉がギシギシ硬くなります。
その翌日も体の重さが残る。
だからもうやめました。
当日は呑みません。
その替わり当日と翌日は出来るだけ歩くようにします。
歩くことで筋肉を解します。
特に歩くのは翌日は大切です。
歩くこととストレッチ。
ストレッチと言っても、こんな感じ。
手首足首を回し。
腕(肩)をぐるぐる回し。
脚を前後左右に振ります。
アキレス腱ストレッチ(ストレッチボード)。
屈伸。(股関節、膝関節、脚関節屈曲)
開脚ストレッチ+体側ストレッチ
まあ、これくらいなので10分は掛かりません。
でもこれをやっておくと回復が早い。
やらないとギシギシ感が少し続きます。
面倒だなと思いながら、でもこれくらいで踊り続けられるなら簡単なもんだとも思います。
しかし今回はレッスン後の体のギシギシと痛みが、ちょっと前よりきついなと思います。
ま、この年齢ですから当然です。
それくらいで踊れているんだから、感謝しないといけないと思ってやってます。
荒木はチキンラーメンと同じ年です。
※↑3か月前のパフォーマンス
【日本のバレエ教育環境の実態調査】が発表されました。
昭和音楽大学バレエ研究所が5年に一回、調査をした内容が発表されました。
どなたでもご覧になれるのでPDFのリンクを貼っておきます。
日本のバレエ教育環境の実態調査 >>>
内容は全国のバレエ教室に調査を依頼し回答のあったものをまとめたものです。
書かれていることで気になったことを幾つか書いておきます。
ここでは2011年の調査と2021年を比べた内容を書きます。
・バレエ人口は約40万人が26万人に減少。
・男子生徒は5.5万人が7.9万人に増加。
・バレエ教室の平均生徒数は約88人から60人に減少。
・先生の数は約4人から約3人に減少
・ポアント(トウシューズ)クラスの比率が増えている。
・大人初級、美容健康クラスの比率は減っている。
・ヴァリエーション、アダジオクラスの比率は増えている。
・コンテンポラリーまたはモダンのクラス比率も増えている。
・コンクールに参加したことのある生徒比率が増えている。
この他に年代別在籍率というのがありましたが、意味合いが良くわからなかったので書いておりません。
比率だけから考えると、入門的なクラスが減って上級クラスが増えコンクール参加が増えているんでしょうか。
コンクールの数がどんどん増えているという話は10年位前から聞いていました。(もっと前からだったかもしれません。)
5年くらい前には大人から始めた人のためのコンクールも始まったり、公募形式の発表会があったりという話も聞きました。
実数が分からないので考えようがありませんが、バレエ教室にとっては厳しい状況なんだろうと思います。
ダンスをする人は増えているような印象(あくまで印象)なので、他ジャンルのスタジオに流れているのかもしれません。
参考まで。
ターンアウトが狭いままだとプリエで前ももに力が入る。 〜大人バレエ心得〜
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大人からバレエを始めて1年以内の人に向けての荒木のアドバイス。
超入門初心者向けの心得としてお知らせします。
参考になればと思います。
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初心者が股関節可動域が狭いまま、ターンアウトが狭いままプリエをすると前ももに力が入ります。
「初心者が上手な人の『形』を真似ると下手になる」>>>でも似たようなことを書きました。
バレエはターンアウトが前提で動きます。
前ももに力が入ってしまうとバレエになりません。
脚も太くなる。
その原因の一つに股関節の可動域の問題があります。
プリエをする時に股関節があまり開いていないと、どうしても爪先側に体重が乗ってしまいます。
爪先側に体重が乗ると、前ももに力が入ります。
股関節があまり開いていない状態、ターンアウトがあまり出来ていない状態で、足裏全体や踵の方に重心を移そうとすると、後ろに倒れそうになってしまいます。
股関節がある程度開いてターンアウトが出来ていれば、足裏全体や踵側に重心を移しても倒れることはありません。
爪先が180開いていれば、踵は体の真下に来ます。
爪先が90度くらいだと、踵は体の後ろ側にありますから。
だから股関節のストレッチはとても大切です。
ある程度の開きは欲しいと思います。
大人バレエの皆さんに気をつけて欲しいストレッチの方法について書いておきます。
先ず、ストレッチをする前に股関節を良く動かすこと。
仕事だったり家事だったり、普段は日常的にあまり股関節を動かしたり開いたりしていないのが普通です。
そんな状態でいきなりストレッチすると、股関節が開かないだけでなく故障してしまうこともあります。
まずはストレッチの前の準備運動。
歩いたり、屈伸運動したり、脚を前後に振るだけでも良いです。
そうやって、股関節が温まってからストレッチをして下さい。
そして、レッスンのない日にも股関節を動かして下さい。
レッスンの日だけストレッチしていても、股関節は柔らかくなりません。
股関節は元々、そんなに開くようには出来ていません。
立って前に歩いた時に安定するように、ある程度の硬さがあるのが普通です。
その普通を普通じゃない状態(脚が開く状態)にするんですから、普段から動かしておくことが大切です。
あとは幾つかのストレッチを載せておきます。
少しずつ頑張ってみて下さい。
・股関節ストレッチ >>>
超初心者はまずはこれを毎日どうぞ。
・腰椎と股関節のストレッチ >>>
超初心者向け、これも毎日どうぞ。
・脚振りストレッチ① >>>
・脚振りストレッチ② >>>
開脚ストレッチの前にどうぞ、
・股関節周りのストレッチ >>>
開脚ためのストレッチする前の股関節を温めるストレッチ。
・開脚体幹回旋ストレッチ >>>
開脚のためのストレッチの前に股関節を緩めるストレッチ。
開脚ストレッチ解説動画
引き上げでデコルテを天井に向けると背中が落ちます。 〜大人バレエ心得〜
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大人からバレエを始めて1年以内の人に対する荒木のアドバイス。
超入門初心者向けの心得としてお知らせします。 参考まで。
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大人からバレエを始めて必ず言われることがあります。
引き上げ
です。
引き上げと同時に言われることに、「軸」って言うのもありますね。
軸についてはまた別の機会にしたいと思いますが、お互いに関係していることでもあります。
引き上げ。
どうすれば良いんでしょう。
頭を天井から吊るされているように。
軸を伸ばして。
体を引き上げて。
肋骨やお腹は締めて。
みたいに言われますが。
たまに。
それじゃあ背中が落ちてる!
と指摘されることがあります。
どう言うことなんだろうと思いますね。
自分としては一生懸命、体を上に引っ張り上げているつもりなのに、真逆のことが起こっているようです。
胸と背中は体の前後。
胸を上に向けると、背中が下に向いてしまいます。
骨格模型を見てください。
体を横から見た写真です。
腕の位置はちょっと無視して下さいね、模型君も少しくたびれています。
肋骨を見ましょう。
肋骨は前と後ろに出っ張っています。
前のちょうどデコルテ部分を上に向けると、背中側は後ろに出っ張っているので、下に向いてしまいます。
結果、背中が落ちると言う事になってしまいます。
自分としては胸を上に向けて、背を高くした感じ、引き上げをした感じ、がしていますが、結果としては背中を後ろに押し下げてしまっています。
これでは引き上げとは言えません。
写真を見ても分かるように、肋骨の部分で背中側は後ろに出っ張っています。
腰の部分は少し前に出っ張っている。
この二つのカーブを少し柔らかく小さくする。
そうするとカーブが伸びる分、上下に体が長くなります。
引き上げはこれでもある程度説明できます。
股関節ターンアウトをすると骨盤が少し後傾気味になります。
骨盤後傾気味になると、腰の前湾は小さくカーブが少なくなります。
これに伴い背中(胸のところ)のカーブも小さくなりやすくなります。(上下に伸びた感じ)
引き上げは体を上下に引っ張ることもイメージとして大切ですが、前後のカーブを小さくすることも大切です。
少なくともデコルテを上に向けることでは、引き上げた感じはするかもしれませんが、引き上げにはなりません。
鏡の前に立って、色々試してみて下さい。
プリエは踵ではなく踝から曲がります。 〜大人バレエ心得〜
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大人からバレエを始めて1年以内の人に対する荒木のアドバイス。
超入門初心者向けの心得としてお知らせします。 参考まで。
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プリエ。
バレエの基本中のきほんです。
自分が30を超えて始めたばかりの頃は、そんなこと思ってもみませんでした。
だって、ただしゃがむだけでしょ。
膝曲げて。
なんて思っていました。
違います。
全然違います。
そういうことも含めて勘違いが多く、最初は本当に難しいのがプリエです。
いや、最初だけじゃないかもしれない。
プリエをする時、股関節・膝関節・足関節が曲がります。
股関節と膝関節は何となく場所の勘違い(ここだと思って動かす場所)が少ないんですが、足関節は勘違いをしていることがよくあります。
プリエで曲がる足関節は、踝(くるぶし)のところです。
??っと思った人もいるかもしれません。
そうです。
足首が曲がるのって踵(かかと)や足の甲の付け根ではなくて、踝(くるぶし)のところで動いています。
確認してみましょう。
はい。
そうなんです。
踝(くるぶし)なんです。
自分の足をちょっと見てみましょう。
足を床につけたまま、膝までの脛(すね)の部分を前後に動かしてみて下さい。
ね。
でしょ。
踝を支点としてスネの骨が前後に動きます。
プリエでもそうなんです。
ここが動きます。
床についていない、土踏まずの上で浮いている部分です。
はいじゃあやってみましょう。
ちょっと壁に手をついたりして、軽く一番に立ってみて下さい。
左右の踵をつけて立ちます。
そして、ターンアウトしながら膝を曲げて行きます。
ほら。
踝のところで動くでしょ。
そして足裏は動かない。
土踏まずのアーチは少し変わるかもしれないけど、アーチの上にある踝から上(スネ)が動いている。
ちょっとイメージもしてみましょうか。
踝から上が動いて、膝で曲り、股関節でも曲がる。
いつもと少しイメージ変わりましたか?
アキレス腱は思ったより伸びるかもしれません。
ついでに。
スネの骨の真下に向かって骨はありません。
踝(くるぶし)から斜め後ろに向かって、踵骨(しょうこつ)と言う踵(かかと)の骨が出ています。
だからスネの骨は地面についていなくて浮いています。
そして、踵骨の分だけ少し前にあります。
踵の骨よりも少し前にスネの骨、つまり体が乗っかっているってことになります。
スネの骨、踝、踵の骨、足部
それぞれの骨の位置関係を確認してみると、ちょっとだけ思っていたのと違うかもしれません。
でも、確認した位置が本当です。
プリエは膝を前に曲げる動きです。 〜大人バレエ心得〜
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大人からバレエを始めて1年以内の人に対する荒木のアドバイス。
超入門初心者向けの心得としてお知らせします。 参考まで。
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プリエは爪先を横に、膝と爪先は同じ方向に出すように。
プリエは脚をターンアウトして爪先を横に回します。
何となくそんな風に聞いたり思ったりしていませんか?
プリエでは膝は前に曲げるだけ。
股関節をターンアウトさせるので、結果的に膝が横に向くだけです。
プリエはバレエを始めると最初に行う練習です。
なんてことない動きと思っていると大間違いで、これがバレエの基本中の基本。
殆ど全ての動きに含まれています。
だって、動く時には股関節や膝関節を曲げるでしょ。
プリエがきちんと出来なければ、バレエの動きは出来ないことになってしまいます。
とは言え最初から膝が真横に出たり爪先が真横に向いたりはしません。
プリエをする時の体の使い方が大切だと言うことです。
大人になってレッスンを始めたばかりの時期は、体をちゃんと使えていることの方が膝や爪先の向きよりも大切です。
股関節可動域がまだ広くない時期には、膝は真横を向かないかもしれないし、爪先も横を向きません。
膝が横を向いたり爪先が横を向くのは、股関節の可動域が広くなってから。
可動域が足りないのに(どんなにターンアウトしてもそこまで開かないのに)、膝や爪先を横に向けようとすると、膝や足首を故障したり、体の使い方を間違えて覚えてしまうことになります。
プリエの時、膝と足首はただ曲がっているだけで、捻ったりしません。
膝を横に出そうとしたり、爪先を横にしようとしたりしないで下さい。
横に出そうとしたり、爪先だけ横に向けようとすると、膝や足首に捻れてしまう事があります。
ターンアウトは股関節で行います。
股関節は脚の付け根にあります。
鼠蹊部(ソケイブ)と呼ばれるレオタードや下着のラインです。
股関節でターンアウト出来る限界が、膝や爪先が外を向く限界です。
股関節はレッスン後にストレッチをしましょう。
レッスン後は筋肉も温まっているし、股関節周りの血流も良くなっています。
動画を作ってありますので、参考にしてみて下さい。
ルルベから降りるのに頭を置いてくるって何!? 〜大人バレエ心得〜
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大人からバレエを始めて1年以内の人に対する荒木のアドバイス。
超入門初心者向けの心得としてお知らせします。 参考まで。
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大人になってバレエのレッスンを始めると、いろいろと不思議に感じる先生の教えがあったりします。
これもその一つだと思います。
ルルベから降りてくる時は頭を残したまま、背が低くならないように。
とか。
プリエでせが低くならないように。
とか。
えってなりますよね。
不思議です。
だってルルベは爪先立ちで、爪先立ちから踵をおろしてくれば背が低くなるのは当たり前で、頭が下がってくるのも当たり前です。
プリエなんて膝を曲げていくんだから、背が低くなって当然。
何言ってんだろう先生。
みたいな感じ。
背伸びするみたいにすれば良いのかと思ってやってみると、違〜〜〜うっ!なんて言われてしまう。
どうすればイイの!?
と思ったことある人も多いでしょう。
では。
これを見て下さい。
背骨です。
正確には脊柱です。
首の骨(頸椎)から仙骨(骨盤の真ん中の骨)までのイラストです。
全体に少しカーブがありますね。
首の所はうっすら前に、その下の後ろに出っ張っているのが胸の所、そしてちょっと骨が太くなって前に出っ張っているのが腰の所、最後にクィッと後ろに丸くなっている大きな骨が仙骨です。
脊柱には幾つかカーブがあります。
このカーブの曲がりを少なくするもしくは、ちょっと真っ直ぐ気味にすると、外見上の縦の長さは長くなったように見えます。
ソレがあれです。
背を低くしないでねとか、頭を置いてきてです。
そうです。
頭を残してとか背が低くならないなんて言うのは、これのことだと思ってみて下さい。
前後のカーブを少なくして、まがりを減らすこと。
前後に薄くなる感じです。
気をつけて下さい。
顎を上げて上に引っ張ったつもりになると、うっすら前にカーブのある首の骨をもっと曲げてしまうことになります。
デコルテ(胸の前)を上に向けて背を高くしたつもりになると、胸の後ろのカーブがキツくなって、背中が落ちてしまうことになります。
膝を伸ばしたつもりで後ろに押してしまうと、骨盤が前傾して腰のカーブが強くなってしまうことになることがあります。
やったつもりで実は違うことをしてしまわないように。
気をつけましょう。
初心者が上手な人の「形」を真似ると下手になる 〜 大人バレエ心得 〜
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大人からバレエを始めて1年以内の人に向けての荒木のアドバイスです。
超入門初心者向けの心得としてお知らせします。
参考になればと思います。
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大人からバレエを始めたばかりの人。
特にまだ関節可動域が広くない人や、筋肉がまだ十分に柔らかくなく筋力もイマイチな場合な人の話です。
大人バレエ始めたばかりの人は、上手な人の形の真似をすると下手になる事があります。
上手な人の真似をすることはとても大切です。
ダメだと言っているのではありませんし、やるなと言っているのでもありません。
真似をするにはタイミング(条件が揃っているか)があります。
そして真似する内容があります。
上手な人の多くはバレエレッスンのキャリアがあります。
長年レッスンを受けて来ている。
その中で関節可動域を広げ、バレエをする筋肉を作って来ています。
そしてバレエの動きのレッスン、バーレッスンを徹底的にやっています。
才能や能力がどんなに高くても、バレエの場合は基礎的な練習は必須です。
そういった可動域がある程度以上にあり、ジャンプやプリエや引き上げの出来る筋力ももっていて、可動域や筋肉を十分に使ってバレエをしている人の「形」を真似しようとすると、全然違う形になってしまったり全然違う体の使い方になってしまったりします。
例えば股関節の可動域がまだあまりない状態で、脚を高く上げようとすると、骨盤を必要以上に傾け、体幹を曲げて使い、前ももで脚を持ち上げてしまいます。
パッセも同じです。
そしてこういう使い方を続けていると、前ももを使って脚を上げるクセ(習慣)が体についてしまいます。
一度、ついてしまったクセ(習慣)は、自分の体の使い方の基本となってしまい、どんどん体のラインが変わり、使い方を間違ったままに固定してしまいます。
そのままにしておくと、下手になってしまう一方です。
脚の高さとか、回転数とか、プリエの深さとかルルベの高さも大切ですが、その時にどの筋肉や関節を使っているのか。
どんな風に使っているのか。
先生が指導してくれる使い方の方を気にしましょう。
形(見た目)を似せようとすると、全く違う筋肉を使ってしまい、結果的に下手になるような使い方をしてしまいます。
気をつけましょう。