整体師に出来る事やっている事
整体師は医療の範疇にはいません。
”治療”をする事が出来るのは医師だけです。
えっ整体師って医療関係のお仕事じゃないの?
と思う人もいるかもしれません。
でも、違うんです。
分かりずらいですよね。
確かに患者さん側というか受ける側としては、そんな事はどうでもよくて、痛みや症状が改善すれば良いって事だと思います。
でも、整体師としては法律的な事は知っておかなければいけないし、それを知った上で自分がやってる事やる事や出来る事を分かっていないといけません。
お医者さんがしているのは、検査と診断と治療です。
医療行為と言われている事で、お医者さんしか出来ません。
お医者さんしか出来ないんです。
痛みや症状があると、血液検査や画像検査をします。
そこから数値で結果が出たり、画像で結果が出ます。
この数値や画像から診断(病名を付ける)をします。
診断が出たら、それに従って治療をします。
治療は投薬だったり手術だったりです。
これらは全部お医者さんしか出来ない医療行為です。
ただ、一部に限ってはお医者さんからの指示や了解で出来る人(正確には、やっても良いけどねと許されている人)がいます。
看護師さんや介護士、理学療法士や作業療法士さん、柔道整復師やその医業類似行為をしている人たちです。
整体師は基本的にはここにも含まれていません。
では何をやっているのかというと、分類すればリラクゼーション的な行為という事になるんだろうと思います。
リラクゼーションじゃなくて治療している整体師もいるんじゃないの?
と思う人もいると思います。
でも、実際は治療はしていなくて、リラクゼーション的な行為をしています。
もし自分は治療をしているという整体師がいたら、法律違反をしている事になります。
リラクゼーション的行為と言っても二つに分類されると思います。
リラクゼーションそのものをしているのと、リラクゼーション的行為を通して相手に変化が起きるのを期待するものです。
リラクゼーションを目的としてやっているのは分かりやすいですね。
もみほぐしなどと宣伝したりしています。
患者さんに変化が起きるのを期待している場合はちょと違います。
関節の位置を調整したり(骨格調整)、筋肉の硬さの調整をしたり、その他徒手的に許される事を通して、相手の体の状態を変えようとしています。
痛みがある人は痛みがなくなるように、症状がある人は症状がなくなるように、普通の人は調子が良くなるようにというような事を期待して行っています。
なんか面倒?
いえいえ、医療には医療の役割があり、整体には整体の役割があると思っています。
そうなると、整体師は関節の調整や筋肉の調整が出来る事が前提になります。
ボキボキする先生がいたり、ゆっくり触れる先生がいたり、ストレッチしたりする先生がいるのはそのためです。
それぞれの方法で関節や筋肉の調整をしています。
てあて整体スクールでもそれが出来るような整体師を育成しています。
てあて整体スクールを卒業すると。
相手の体がどうなっているか触診で分かるようになります。
ボキボキしませんが骨を動かせるようになります。
ぎゅうぎゅう押したりしませんが筋肉を緩める事が出来るようになります。
整体師は何をする人なんでしょう。
痛みや症状を取る。
整体師として開業した時に考えていた事です。
その整体師を22年もやっていると、少し違う事も考えるようになります。
偉そうな事を考えている訳ではありませんが、痛みや症状だけじゃないような気もしたりするのが人情です。
腰痛や膝痛がなくなるようにする。
歩き方や姿勢が良くなる方法を教える。
硬い筋肉を緩めてリラックスしてもらう。
体を楽にしてもらう。
整体に来なくても良くなってもらえるようにする。
ま、基本的にはそんな事をやっています。
徒手療法と言われているくらいですから、手でやります。
電気治療機など使う先生もいますけど、荒木は基本的には手です。
話をしたりもします。
心理療法的な何か、ということではなく、普通に話をしますが、話も手のように使っているような気がします。
何となく気分良くなってもらう。
というのも付け加えられると思います。
そこは気にしながらやっています。
盛り上げるとか楽しくさせるというのとは違います。
来院された時よりも、頬が緩んで緊張がなくなって、どちらかと言えば口角が上がり気味の顔になって帰ってもらえるようにしたいと思っています。
気分が落ち込んでベンチにうなだれて座っている人がいるとしたら。
目の前に立って元気付ける、という方法ではありません。
ちょっと離れたところに同じ方向を向いて座って、缶コーヒーでも買ってきて、置く、みたいな事をしているような気がします。
ま、それは人それぞれ、やり方があると思いますけど。
若いうちは目の前で応援団的な事も良いと思いますけど、年齢を重ねてきたり疲れが重かったりすると、それだとちょっとというときもあります。
整体師は何する人なんでしょうね。
技術は前提ですけど、それだけではないように思います。




