この人とは合わない、と思う患者さんの話
整体院の入り口を入って来た時の印象で、あっ!この人とは合わない、と思う患者さんがいます。
2001年に整体院を開業して、最初の頃は患者さんを迎えるのにも緊張していました。
サロンでの経験は数ヶ月ありましたが、自分の整体院で患者さんを迎えるのは始めてです。
問診や検査の内容は事前に決めてあっても、どんな風に迎え入れて、どんな風に話をするのか、着替えや整体の後の話はどんな風にするのか。
ある程度決めてはいても、ぶっつけ本番というかその場で考えて決めて対処しなければいけません。
ところが、この人とは合わない!という人が来る事があります。
正直、最初は苦手でした。
目も見てもらえなかったり、話し声も聞こえづらかったり、不貞腐れたように話していたり。
何を聞いても答えてくれなかったり、たまに住所を書いてくれない人や問診票には何もチェックしてくれない方もいました。
でも、です。
整体が終わると、殆どの人は顔が変わりました。
力が抜けて、ストレスが解放されたようになって、笑顔になってくれる方もいました。
整体が終わると、今日の状態や施述内容やストレッチ方法やケアの方法の話をしますが、それを聞く姿勢が変わって来たりしました。
それでもやっぱりダメな人もいました。
でも、帰り際、入り口を出る時の様子は変わっていました。
100%全員とは言えませんが、殆ど皆さん顔つきが変わっています。
最初の頃は次の予約を上手く取れませんでしたが、この人合わない!と思った人に限って、しばらくすると連絡が来て次の予約になりました。
次からは合わないと感じる事もなく、普通に整体をして話をする事ができました。
整体に来られる方々は、基本的に調子の悪い人です。
腰痛や肩こりや膝痛などの痛みを抱えていたり、上手く説明できない調子の悪さや、さまざまな症状をお持ちです。
そんな時、ニコニコは出来ません。
機嫌が悪いのが普通です。
それを開業当初は理解していなかったと思います。
調子が良くなれば、皆さんニコニコします。
応対も変わります。
あっ!この人は合わないと思うのは、殆どの場合間違いです。
整体師の側の勘違いです。
荒木の経験で言えば、一人もいません。
患者さんを迎える時は、いつも出来るだけ普通に、ニュートラルな自分でお迎えするようにしています。
始めてでも緊張されないように、おじさんの威圧感を出ないように気をつけます。
普通にしてるだけで威圧感が漂うのがおじさん(いやお爺さんか)の見た目です。
気をつけて、お迎えして、ニコニコ帰ってもらえるように気をつけています。
患者さんの何を見ているか。
荒木が整体をしている時、患者さんの何を見ているのか。
ちょっと考えてみました。
動き、だろうと思います。
関節の動き
筋肉の動き
筋膜の動き
皮膚の動き
呼吸の動き
拍動の動き
難しく感じるかもしれませんが、ようするにその人の動きです。
意志を持ってする動作ではなく、自律神経系の働きでされている自律的な動きです。
寝ていてもしている、呼吸や拍動や、筋肉・筋膜・皮膚・皮下組織・関節などの状態というか動きです。
それが、どこかバランスが崩れていないか。
変な動きはないか。
いや、整体に来られる患者さんは、動きがどこか変なんです。
変というかバランスが崩れている。
ここは硬いけどそっちは柔らかいとか。
ここは動くのにこっちは動かないとか。
それが整うようにしていくのが整体だと思っています。
実際には筋肉を緩めたり、関節の動きを出したり、歪みやズレを調整したりしますけど。
結局やっているのは、身体の各部位がそれぞれに独立していて協調している時のバランスの崩れを整える。
先ずはそこからですね。
その上でパフォーマンスが上がるような状態に出来ればベストですけど。
そこまで行く人とそうでない人がいます。
毎月来てくれている人は、パフォーマンスを上げるような事を考えながらですが。
痛みで来院された方は、先ずは整えるところからです。
整体師の仕事ですね。
患者さんとする話
ある患者さんと呼吸と体の話をよくします。
彼女には呼吸を指導している先生を紹介しました。
整体を受けに来て、体の状態をみたり話を聞いていて、きっと良いのではと思ってお知らせしました。
しばらくして呼吸の整体の先生のところに行き、呼吸の講座を受けるようになりました。
そして沼に。
呼吸の話は奥が深い。
というか一般的に語られるような内容ではない指導の仕方をする先生で、それが良かったんだと思う。
呼吸はその人の在り方です。
呼吸はするものではなく、そうしているものです。
寝ていても呼吸はしているので、意思でしているものではありません。
ところが呼吸は意思でもすることが出来ます。
ここに大きなポイントがある。
呼吸は意思でするのではなく、そうなっているもの。
上手くいかない時は、そうなっているものに何かやらなくても良いことを加えてしまっている。
だから、やめるしかない。
あるいは、呼吸に対して”何もしない”ということしかない。
呼吸を整えたいと思ったら、呼吸に対して何もしないという選択をするしかありません。
”普通”は何かを整えたりしようとする時は、何かをします。
Doingですね。
でも、呼吸に関しては、何かをすると、必ず上手くいかない。
何かをするものではなく、そうなっているものだからです。
ちょっと禅問答みたいですが、考えてみるとそうなんです。
呼吸に対して何もしていない状態、元々の状態が呼吸が整った状態です。
だとしたら、今の状態を変えるのに、何かをして(付加して)しまうと、何もしていない状態には戻りません。
だから、元々ある状態の”何もしない状態”になるしかない。
呼吸の患者さんが来ると、そんな話を延々とします。
そして、荒木が紹介した先生に言われる、さまざまな話を少し自分なりに解釈して話をしたりします。
上のような話になるので、人とはあまり出来ない話(笑)みたいなんですよね。
いつも楽しませてもらっています。
映画の話やダンスの話もしますけどね、こういう体関係の話は大好きです。
てあて整体院
東京都練馬区東大泉 5-27-18-Ateate@nifty.com
https://lin.ee/H5NyjYT
※LINEからの予約で初診料無料

患者さんはマニュアル通りになりません。
整体院にはさまざまな患者さんが来ます。
腰が痛い、肩が凝る、膝が痛い。
疲れる、眠れない、なんだか調子が悪い。
腰の痛みでも、ズキズキもあればズンズンもあるし、ギュギュッとしているというのもあるし、ズーンと重いというのもある。
腰のすぐ上だったり腰の下だったり、背骨の近くだったり、背骨自体が痛いと感じることもあります。
動かした時に痛かったり止まっていても痛かったり。
年齢も性別も職業も運動習慣もバラバラです。
腰痛ならこうするというマニュアルだけでは対応出来ない事もあります。
患者さんはマニュアル通りにはなりませんから。
ではどうすれば良いか。
整体学校や整体スクールでマニュアルしか教えて貰っていなかったら、そのマニュアルの意味している事を考えて下さい。
どうしてそうするのか。
どうしてこの順番なのか。
どうしてここに触れるのか。
どうしてここを押すのか。
どうしてここを緩めるのか。
マニュアルの意味を考えて下さい。
マニュアルが出来る理由は、患者さんの痛みや症状をどう捉えているかという考えが元になっています。
それが分かっていれば、マニュアルが通用しない時に自分で考える事が出来ます。
痛みや症状に対して、別のアプローチをすることが出来る。
マニュアル通り手技が出来るのなら、手は出来ています。
あとは自分で考えるだけです。
自分の基準を作る事が大切です。
てあて整体スクールでは指針整体という全身を軽く動きやすくする手技と、部位別の関節のズレや歪みを調整する骨格調整の手技を教えています。
これを使って、患者さんの症状をどう考えるのか、症例別という授業で教えています。
患者さんの体や症状を捉える基準を教えています。
スクールでは生徒さんを随時募集しています。
スクール見学や指針整体の体験は無料で受け付けています。
連絡お待ちしています。
てあて整体スクール
東京都練馬区東大泉 5-27-18-Ateate@nifty.com
https://lin.ee/H5NyjYT


良い患者さん良くない患者さんという考え方
以前、SNSを見ていたら手技療法の先生がこんなことを書いていました。
良い患者さんは治療に協力的。
良くない患者さんは治療に協力的ではない。
もうずっと前にも、本当に治りたい人じゃなければ良くならない、的な事を言う手技療法の先生がいました。
信じられません。
なぜそう言う考え方になるのか。
確かに生活習慣に対するアドバイスだったり注意だったりを、きっちり守ってくれる患者さんは治りやすいという事はあります。
どんな症状でも、睡眠時間を確保し、湯船に浸かり、適度な運動をして、アルコールを抜き、食事も腹八分目、また必要なストレッチなどをしてくれる。
しばらくそう言う生活を続けてくれれば、治るのが早いのは間違いありません。
腰痛なんて、何もしなくても、それだけでほとんど良くなってしまうかもしれません。
でも、だからと言って、そう言うアドバイスや注意をやってくれない患者さんを、良くない患者さんと言うのはおかしい。
そもそも患者さんに良いも悪いもない。
治りたくて来院されている訳です。
わざわざ他の治療院ではなく、ここに来てくれている訳です。
なのに、良い悪いなんて失礼極まりないと思います。
同業の仲間と話をしていて、そんな話になるのかもしれません。
そう言う患者さんが来院されると難儀する事はあります。
上手く行かない事もある。
でもそれは違う。
症状が変わらなかったり良くならないのは、治療家の問題です。
治療に協力的かどうかは関係ない。
協力的でない患者さんは良くない患者さんというのは、施述している側の言い訳です。
上手くいかなかったら、我が身を見直す必要があると思っています。
来院時と帰り際の顔
整体院に来る患者さんは調子が良くて絶好調という人は、まあいません。
痛みがあったり辛かったり・
調子が崩れていたり困っていたり。
どちらかと言えばイマイチかそれ以下という時にいらっしゃいます。
それで、整体が終わり、てあて整体院の場合はお茶でも飲んで、少し話をして、玄関までお送りします。
お疲れ様でした。
ではまた。
その時、帰り際の顔が、来院時の顔とどれくらい変化があるか。
というのは一つのアレです。
ちょっと俯きがちに来られた人が、顔を緩め口角も少し上がって。
上気したような頬で帰られると。
ああ、良かったなと、胸を撫で下ろします。
喜ぶというより、ホッとする感じ。
これはまあ整体師としての一つの喜びでもある。
と言うような事も言われますが、喜びというよりは安堵という感じですかね。
結果が全く出なければそうはいかない訳で、そうなんて少し安心するというようなところです。
患者さんも少し肩が落ち(力が抜けて)呼吸が深くなって、明日に向かおうという気持ちが5度くらい上がってもらえたら良いなと思っています。
来院時と帰り際の顔は、チラッとですが実はチェックしています。
整体院を20年もやっていると。。。
てあて整体院を練馬区大泉学園に開業して21年になります。
開業まもなくから継続して来てくれている患者さんが何人かいます。
最初は腰痛や様々な症状で来院されましたが、その後は月に1回定期的にメンテナンスのようにいらしています。
20代だった方は40代に
30代だった方は50代に
40代だった方は60代に
それぞれ年齢を重ねても来てくれているのは本当にありがたいことです。
始めた時に40代だった自分も60代になりました。
今日、いらした患者さんは開業1年目に初診の方で、ちょうど20年になります。
この方は毎月ではなく断続的に、季節毎だったり半年に一回だったり、一年に一回のこともありました。
最初に来た時は30代の最初で、まだ独身だったと思います。
その後、結婚して引っ越しをし、お子さんが生まれ。
黒かった髪が少しグレーになって来ています。
明日、昔のバンド仲間とライブをするというので、体を整えにいらっしゃいました。
今回は約1年ぶり。
でも、20年も来てくれていると、そんなに久しぶりの感覚もありません。
最近、息子さんが大学生になり軽音楽部に入ってバンドを始めたという話を楽しそうにして帰って行きました。
背中が硬いのは昔から変わりませんが、今日も動きやすい体で帰ってもらえたと思います。
長くやれると面白い事があります。
長くやるのは結構大変ですけど。
まだ、しばらくは続けたいと思います。
日本記録を出しました。
日本記録出しましたよ。
毎月一回、体のメンテナンスにいらしている患者さんが認定証を持って来てくれました。
パワーリフティングの大会でノーギア M2 女子の部、スクワット、ベンチプレス、トータルで日本記録を出されたそうです。
いや〜凄い。
おめでとうございます。
自分が持ち上げた訳でもないのに喜んでいます。
毎月一回、神奈川県から車で来るようになって4年半になります。
最初は整体スクールの卒業生でパワーリフティングをやっている方からの紹介でした。
痛みや故障の相談から始まって、体の使い方のアドバイスなどもしています。
とは言え荒木がパワーリフティングをやっている訳ではないので、アレクサンダーテクニーク教師としてのアドバイスです。
先月はオリンピック開会式の2週間前に来て、今度、大会があるんで記録狙っているんですよと仰っていました。
年齢別の記録なので今年はちょうど良いタイミングだったそうです。
それにしても良かった。
てあて整体院には様々な患者さんがいらっしゃいます。
バレエやダンスをしている人も多いですが、地元の人だったり何か運動をしている人だったり。
当然ですけど運動は全くやっていないしやりたくないという人も来ます。
年齢も8歳くらいから80代90代の方までいらっしゃいます。
体を整え痛みに対処し、使い方のアドバイスもしています。
コロナでなかなか外に出られませんが、調子を整えたくなったらいらして下さい。
感染症対策をしながら整体やっています。
てあて整体院
東京都練馬区東大泉 5−27−18ーA愛知県名古屋市千種今池 2−1−16−408
teate@nifty.com
03-3922-7230
これじゃ将来歩けなくなるね。
「先生、私の体は人とどんな風に違ってますか?」
先日、来院された患者さんを整体師ている途中に聞かれました。
腰痛や膝痛などがある方でしたが、筋肉量が気になったので、「ちょっと筋肉量が少ないですかね。でも、別に他の人と違うとか変だってことではなく、筋肉量の問題が痛みの原因になっている可能性があるとは思いますけど。」というような話をしました。
何か気になりますか?
と聞くと、実は今まで色々な病院や整体院や接骨院に行ったんですけど、もういろんなことを言われて、自分は人とは違うんだって思い込んでいたんですよ、と。
もう手遅れだし治らないんだから、早く死んだほうがましだなんて思ったこともありました。
なんて仰る。
どんなこと言われたんですか?もし良かったらと聞くと、こんな話をされました。
膝痛で病院に行った時には、足の指(浮指・ハンマートウ)を見た医者が、「これじゃ将来歩けなくなるね。」というようなことを言われ、とても変なお婆さんのような歩き方を見せられて、こんな感じになるよとまで言われたそうです。
頭痛で別の病院に行った時には、あ~あ自律神経失調関係の人はこんなのばっかしなんだよね、と顔を見ながら言われたそうです。
しかもそこの病院は初診で診察室に入って行くなり、症状を聞いて顔を見てすぐに言われたそうです。
また、腰が痛いので行った整体院では、これや100人に1人の珍しい体で良くならないですね、院長が言っていた人ってこんなんだったんだ、初めて見ました。指を当てるとズルっとずれて沈んでいくんですよね。と言われたらしい。
こんなことが他にもいくつかあって、本当に嫌になってしまった事もあったとのことでした。
だから、自分の体はどんな風になっているんだろう、人とかなり違うんだろうか、やっぱり諦めた方が良いんだろうか、でも諦めきれないし、まだまだ動きたいし、と。
腹が立ちます。
その医者や整体師に対して。
腹が立つ。
足指の状態はトレーニングや歩き方を変えて行くことで、必ず変化があります。
必ずなんて言葉はなかなか使いたくありませんが、変化は必ずある。
もうどうしようもないなんて、ありえない話です。
頭痛も顔を見るなり自律神経系だなんて、どうしてそんな診断が出来るんだろうかと思います。
頭に触れると緊張性の可能性もあるように見えました。
確かに自律神経系の問題が関係している可能性はあるかもしれませんが、あ~あってことはねぇだろう!とつい腹が立ちました。
整体師にいたっては、ただ腕がなく下手なだけだと思います。
これに関してはそうお伝えしました。
だって体を扱うものとして、自分の手に負えない事を患者さんの体のせいにするなんてありえません。
言葉はエネルギーにもなるし、凶器にもなります。
特に医者や整体師などセラピーを行っている者は肝に銘じなければいけません。
安易に言葉を選ばない。
人のせいにしない。
最後の患者さんでした。
今年最後の患者さんでした。
と言うことで記念写真。
彼女はダンサー・小麦粉くり子ちゃん
ちゃんと言うよりは、さん、ですけど。
数日前に連絡があって予約になりました。
年明けの本番に向けて夜練が入ってきたとかで、体の調整をしに来ました。
年明けはヒップホップ系の舞台だそうで、ヒップホップ系は夜中に練習することが多く、たまに大変なことになります。
先日は下北沢の素敵なスタジオでパフォーマンスをしたのを見に行きました。
誰とやるんですか?と聞いて出てきた名前が、数年前まで整体に来ていた患者さんだったのでびっくり。
3人の出演者のうち2人がうちの患者さんでした。
そう言えば昨日の患者さんもダンサーさん。
一人はコンテンポラリー・ダンサーで整体を受けに来て、もう一人はアレクサンダー・テクニークを受けに来たジャズダンサーさんでした。
ダンサーさんとは話が少し長くなりがちです。
若いダンサーとは振付のことや舞台作品のことやスタジオや、そして体のことケアのことなどなどなど。
ダンサーが話の出来る聞ける整体師。
今年の整体はこれで終わり。
やっと年賀状に手がつけられます。
大掃除は月曜日にやったので、年賀状印刷して宛名を書いてが始まります。
宛名は未だに手書きです。
偉いねぇと言われますが、単に宛名印刷が出来ないと言うだけなんですけどね。
なんとなく患者さんの顔を思い出しながら、住所を書いています。
やっと年末感が出てきました。(笑)
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