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ストレッチは引っ張らない!

読了までの目安時間:約 2分

「ストレッチは引っ張らないでね。」

整体スクールの授業中のことです。
生徒さんにストレッチの指導をしていて口から出た言葉です。
言葉だけ聞くと???って感じかもしれませんが、生徒さんがストレッチを引っ張り続けるものだと思っているようだったので出た言葉でした。

例えば肩こりの施術をしていて、肩周りを緩めているとします。
仰向けに寝てバンザイし、腕を斜め上の方向に引っ張ることがあります。
肩甲帯、僧帽筋や前鋸筋、上腕三頭筋や大円筋・小円筋などを伸ばします。
いわゆるストレッチです。
ストレッチの意味は伸ばすと言うことです。
だから腕を斜めに引っ張り続けてしまうことがあります。
問題は”引っ張り”という部分でなく、”続け”てと言う部分です。
患者さんの筋肉が引っ張られ、遊び(伸びる余裕)がなくなった後も、引っ張り”続ける”と筋肉に過度な負担がかかります。
筋肉が伸ばされた状態になったら、軽い程度の緊張(伸ばしている緊張)がある状態で、そのままにします。
それ以上は引っ張ることをしない。
持った患者さんの腕を、その長さのままにしておく感じです。

そんなんで伸びる?

と思うかもしれません。
でも、暫くすると筋肉がスルスルと伸びてきます。
それを

待ちます。

引っ張り続けるのではなく。
待つ。
そこがポイントです。
引っ張り続けると、逆に筋肉が緊張したり短縮したりしてしまうことがあります。
また、強く引っ張るとそれが損傷の原因になったりする可能性もある。
だからそれ以上は引っ張らない。
で、待つ。

これは自分でやるセルフストレッチでも同じです。
伸ばしすぎは禁物です。
一定の伸びを感じたら、そのまま脱力して待つことも大切です。

解剖学の学び方

読了までの目安時間:約 2分

てあて整体スクールでは座学の一つとして解剖学を教えています。
とは言え最短半年で卒業できる整体学校なので、時間にはかなり限りがあります。
限りがある時間の中で教えているので、一つ一つの骨格の名前や筋肉の名前は自分で学んで頂きます。
部位や介在神経や作用についても同様です。
では何を教えているのか。


整体師に必要な解剖学的な考え方と、特に重要な要素について話をします。


解剖学と生理学は構造と機能についての学問です。
整体師が解剖学を学ぶのは、一つには骨格調整や筋肉の調整など、患者さんの体の調整をするためです。
位置や構造や動き・働きが分かっていなければ、調整しようにもできません。
それに故障や痛みの原因も考えられない。
だからその部分について話をします。
それとどんな専門書を読むと良いのか。
どんな本から入ると良いのか。
などについても話をします。


どこから手をつければ良いのか。
どこで探せば良いのか。
どんな本があるのか。
どんなジャンルに分かれているのか。
専門書にも幾つか押さえておくべきジャンルもあります。


そして解剖学の面白さについても話をします。
硬いイメージがあると思いますけど、これがかなり面白い。
知ることで見えることや分かることがあります。


専門書1

専門書2

専門書3

中には解剖学からかなり離れている本もありますが、整体師として読んでもらいたいと思っている本は、紹介して薦めるようにしています。
例えば「人体600万年史」なんて、絶対に読んでおいてもらいたい本です。
他にも沢山ありますが、三木成夫さんや養老先生、脳科学の本やポリヴェーガル理論など、解剖学とは違いますが押さえておきたいものです。

最近の授業 〜 骨格調整・ストレッチ・指針整体 〜

読了までの目安時間:約 3分

今月の授業は骨格調整やストレッチ、指針整体などをやっています。
骨格調整の授業の一環として、全身の関節全部動かしてみた時のことを先日書きました。
全身の関節全部動かすのはカリキュラムにはありません。
ただ、新入生が何人か集まったので、人の体に触れるのに慣れるためと、関節の位置を実際に動かして確認するためにやりました。
指針整体の授業の時は、指針整体の前に必ず全員分の触診をやります。
触診の練習。
触診はやっぱり沢山やることが上達につながりますから。


触診1

昨日の授業では骨盤の三方向からの調整をやりました。
骨盤は調整を三方向に分けると、一つ一つの調整は単純になります。
三次元空間ですから垂直に交わる三方向の軸に対して調整すれば、空間的な位置関係は整います。
なんてことは別に分からずとも、三方向に分けた調整法が出来るようになれば、骨盤は生理的な位置関係に戻ります。
そしてその前にベッドを使った触診も行いました。
床でする触診と少し体の使い方が違いますから。


触診

ところで骨格調整は位置を整えるように関節を動かしますが、位置が元通りに戻ることが目的ではありません。
ズレたまま固定されている関節を、元の位置に戻るような方向に動かすことが目的です。
関節は動くものですから。
動く状態にする事を目的としています。


ストレッチ

ストレッチの授業もあります。
患者さんにストレッチ方法を教える授業です。
腰痛や肩こりなどセルフケアの一つとして、それぞれの人に必要なストレッチ方法を教えられるよう、準備段階の話や方法について話をします。
ストレッチは実際にやってみて、どんな感じなのかも理解してもらいます。
床にうなだれているみたいに見えますが、肩周りのストレッチをしています。
腰痛の時には先ず最初にアキレス腱(フクラハギの筋肉)のストレッチを、ストレッチボードでやってもらいます。
その時のビフォーアフターがこんな感じ。(上:ビフォー、下:アフター)


ストレッチ

ストレッチボードに2分のるだけで、こんなに柔軟性が変わります。
患者さんに説明する時には、こんな風に写真を取って確認をします。
視覚情報はかなりインパクトが強いですからね。
そして指針整体。


指針整体

指針整体はてあて整体スクール独特の手技です。
力を使わない。
押さない揉まない体重をかけないユニークな整体です。


授業見学や整体の体験を受け付けています。
連絡お待ちしています。


てあて整体スクール
東京都練馬区東大泉 5−27−18ーA
愛知県名古屋市千種区今池 2−1−16−408
teate@nifty.com
03-3922-7230

触診が出来れば整体の半分は完了。

読了までの目安時間:約 4分

骨盤調整が出来なければ整体師ではないと書きました。
では骨盤調整が出来れば整体師と言えるかというと、それだけではありません。
骨盤調整だけでなく、様々な調整をする時に、患者さんがどんな状態になっているかが分からなければ調整ができません。
歪みがあるのが分かっても、どんな風に歪んでいるのかが分からないと調整のしようがないという事です。
逆に言えば。


触診が出来れば整体の半分は終わったようなものです。


昔、カイロプラクティックを学んでいる時に、触診が出来れば7割終わったようなもんだと言われました。
そうなのかなぁと思いました。
手技の勉強を始めた頃は、今学んでいる手技がきちんと出来なければどうしようもないと思っていました。
でもそれよりも触診だと何人かに言われた気がします。
触診の方が大切だという言い方ではありませんでしたが、触診が出来なければ調整は出来ないこと。
触診がきちんと出来ていれば7割は上手く行ったってこと。などです。


てあて整体スクールで生徒さんに骨格調整や筋肉調整を教える時は、触診の方が大切で、触診が出来なければ調整は出来ないし、触診が出来ればもうあとは大丈夫と教えています。
骨格調整や筋肉調整の手技は、調整をするための効率的な方法です。
もう100年以上も前の先達から始まって、色々と試行錯誤を繰り返し改良を重ねて来た結果が今の手技になっています。
だから、とても効率的でやりやすい方法になっている。
もちろん初めて練習を始めると難しく感じると思います。
全く初めてのことですから。
でも、今現在では一番効率の良い方法になっている。
この方法でやればかなり効率的に簡単に効果や結果が出やすくなっています。


でもこの方法を知らなかったとしても、方法は他にもあります。
自分で工夫することも出来ます。
自分で考えることも出来る。
極端な言い方をすれば、出っ張っていたら押せば良いんです。
右に曲がっていたら、左に引っ張ったり押したりして元に戻せば良い。
そういうことです。
でも、触診が出来ていなかったら、戻すこともできません。
どっちに押して良いか分かりません。
だからやっぱり触診が大切。


てあて整体スクールでは触診の授業があります。
体制や手指の使い方、目の付け所や、触診で分かることなどを授業でやります。
それをベースに触診を何度も何度も練習します。
特に一番多い授業の指針整体では、毎回、指針整体をする前に触診をします。
参加者全員の体に触れて、どうなっているか触知する練習をする。
そうやって手指を育てます。
解像度を上げていく。
それが卒業後の財産になると思っています。


てあて整体スクール
東京都練馬区東大泉 5−27−18ーA
teate@nifty.com
03-3922-7230


触診1

触診2

触診に時間を取っています。

読了までの目安時間:約 3分

てあて整体スクールでは触診に時間を取っています。

触診は患者さんの体に触れて、歪みや硬さなど患者さんの今の状況・情報を感知する行為です。
スクールの指針整体の授業の時には、先ず触診を全員分やります。
入学したばかりの人も卒業間近の人も、全員が練習します。
どうしてこんなに時間を取っているのか。
幾つかの意味があって練習をしています。

手を作る。
整体師は殆どの場合、手を使って患者さんの体を調整します。
どんな手技を使う時も手を使います。
その手を作る。
ちょっと分かりにくい表現かもしれませんが、手を作る事が大切だと思っています。
自分の手を自由自在に使えるようにする。
手から様々な情報が分かるようにする。
触れて気持ち悪くない手を作る。
触れる時の感覚を体に多く定着させる。
そんな意味だと思って下さい。

患者さんの状態を知る。
触診の一般的な目的です。
患者さんが歪んでいるのか、硬いのか、熱感があるのかないのか、動きが良いのか悪いのか。
浮腫みは?
硬さは深いのか浅いのか。
歪みだけなのか、組織が変性していないか。
触れて分かることは本当に沢山あります。
それが分かるようになるために練習します。

決断出来る心構えを作ります。
触診は手で触れるだけの事です。
歪んでいるのかいないのか、硬いのかそうでもないのか。
初めてやってみると、分かりません。
なかなか決められない。
そこを、決めます。
右にずれている。
ここが動いていない。
腫れを感じる。
浮腫みを感じる。
そう「決める」事が目的の一つです。
整体師は現場で患者さんと二人。
その場で決めて、その場で動きます。
歪んでいるのか硬いのか。
症状の原因は何なのか。
では今、何をどうするのか。
それを決めて進みます。
決めなければ、何も始まらない。
整体師になったら、開業や就職や副業をするにしてもそうです。
するかしないかを、決める。
どこで?いつ?どんな風に?
全部決めるのは自分です。
決める決断する練習をするというのも、触診の一つの目的です。

だから、触診に時間を取るようにいます。


触診1

触診2

来週、9/21-24は名古屋教室で授業です。

読了までの目安時間:約 2分

てあて整体スクールには東京と名古屋に教室があります。
名古屋教室の授業は毎月3週あたりの平日に4日間連続して行われます。
今月の授業は9月21日(火)から24日(金)までです。
期間中は授業の見学や整体の体験など無料で出来ます。
興味のある方は連絡下さい。
ただいま生徒さん募集中です。


今月の授業内容は指針整体と、アレクサンダーテクニーク、姿勢と歩き方です。


指針整体は押さない揉まない体重をかけない、トントンと軽い刺激を全身に入れていくことで、筋肉を柔らかく動きやすく軽くする整体です。
従来の押し込んだり揉む整体と違って、力を使いません。
安心して施術できる整体です。
アレクサンダーテクニークは自分の使い方のワークと言われています。
知らず知らずのうちにやっている無駄な動きや力を抜いて、自分本来の心身の使い方を学びます。
整体師としての体の使い方と、患者さんに体の使い方をアドバイスする時の参考になります。
整体師は体を使う仕事なので、上手く使えないと疲れが残ったり故障したりすることもあります。
また、整体の効果も上手く体が使えていないと下がってしまいます。
姿勢と歩き方は患者さんに指導するための授業です。
腰痛や肩こりなどの症状が、姿勢や歩き方から来ていることがあります。
そんな時には患者さんに指導したりアドバイス出来る知識が必要と、授業に取り入れました。


授業見学お待ちしています。


てあて整体スクール 名古屋教室
愛知県名古屋市千種今池 2−1−16 八晃ビル408
teate@nifty.com
03-3922-7230


触診の授業

読了までの目安時間:約 4分

3月の土日は触診の授業から始まります。
今年から触診を授業として独立させて、時間を取って説明し練習の基本を教えることにしました。
触診自体は生徒さんが自分の体や手指で感じるもので、感覚を教えることは出来ませんが、どんなことを考え、どんな風にやるのか。
体の使い方や手指の使い方、患者さんの何を識ろうとして触れているのかなどを確認して行きます。





初めて人の体に触れ触診しても、最初は殆どなにも分かりません。
何となく触れている手指の下に骨的なものがあることは分かります。
ただそれが曲がっているのか歪んでいるのか、動きが良いのか悪いのかなんて分からなくて当然です。
今までやったことがなく、考えたこともなかったことは、自分の頭の中にそれを認識したりする領域が出来てませんから。
触れれば体の中の状態が分かる、と言うことを知ることが先ずは大切です。
触れてみて、手指の下に何かある。
ということが認識されれば、次が始まります。
その手指の下のものは何なのか。
何度も何度も触れていると、少しずつ違いに気が付くようになります。
その違いに気が付くことを、歪みを感じるなどと言うようになります。
違い(差異)は大きなものから気づき始め、だんだんと小さな違いにも気が付くようになります。
あれっひょっとして、これも違うの?
みたいなことです。
そうやって違いがあることを認めてあげることで、どんどんと違いに気づくことが定着して来ます。
解像度が上がる感じと良く言いますが、少しずつハッキリしてくるような感覚です。


違いにもいろいろとあります。
位置が真っすぐ並んでいない。
少し硬さが違う。
温かみが違う。
張り具合が違う。
動きのようなものを感じる。
などなど。
次には素材の違いも感じられるようになるかもしれません。
皮膚、皮下組織、脂肪、筋肉、筋膜、靭帯、腱などは全て違う素材です。
硬さも、柔らかさも、長さも、伸びる方向も、温かみも全部違います。
その違う素材が幾重にも重なっているのが体です。
重なり方も様々です。
するする動く関係もあるし、調子が悪い人なら癒着しているようなこともあります。
その違いもだんだんと分かるようになります。


大切なことはそれがどうなっているかを分かるということです。
けして、悪いところを探している訳ではありません。
今、どうなっているか。
それが分かるだけで良いんです。
どうなっているかが分かった後に、どうするかを考えます。
悪いところを捜そうとして、悪いところを見つけたと思ってしまうと、その後の整体の組み立てを間違うことがあります。
悪いところ、というイメージに引きずられてしまうことがありますから。
だから、あるがままをキャッチすることです。
面白い授業だと思っています。


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