体幹と脊柱の話
体を動かす時に体幹という言葉に引っ張られている人が増えたように思います。
体幹を使ってとか
体幹を鍛えて、トレーニングしてとか
動きを見ていると、体幹と言うより上半身の表面の大きな筋肉だけを考えているように見える人が多いように思います。
体の外側の筋肉を強く使ってしまうと、身動き取れなくなってしまうことがあります。
もちろん上手く使える人もいますけど、でも体幹を体の外側、体の輪郭のように捉えていると使いずらい。
脊柱の動きを考えた方が良い。
と思います。
背骨ではなく脊柱。
背骨と考えると、実際の背骨よりも後ろをイメージしやすいからです。
脊柱というと少し体の中のようなイメージがあるんじゃないかと思ってます。
背骨ではなく脊柱の動きをイメージして、体を使ってみる。
上半身は頭蓋骨から脊柱、そして骨盤まで繋がった構造があります。
真ん中・中心・軸を通っているのは脊柱です。
脊柱が側屈すれば、体幹が側屈します。
脊柱が前屈すれば、体幹が前屈します。
脊柱の周りに肋骨や肩甲骨がくっついている訳ですから。
真ん中にある軸にある脊柱の動きが、その周りの胸郭(肋骨)や腰部などの動きになります。
また、体幹を体の外側の大きな筋肉と捉えていると、体幹をしっかりさせるために大きな筋肉を固めてしまう人もいます。
これだと動きは制限されます。
安定(動きづらくなっている)するかもしれませんが、動きには制限がかかる。
だから体幹の動き、上半身の動きをコントロールするなら、体の外側も大切ですが、体の中心である脊柱も大切です。
脊柱は体の中心近くにあります。
背骨と言うと、イメージとしては背中側で後ろにある感じです。
でも実際の脊柱(椎体)は体の中心近くを通っています。
骨盤のあたりはほとんど真ん中です。
腰は少し後ろ気味ですが、それでも脊柱の骨の中心はお腹の中です。
胸の中は肋骨があるので、ここも少し後ろですが、前後の1/3位の位置になります。
肩甲骨の中の肺は、背骨よりも後ろに出っ張っています。
首のところの脊柱・頚椎は真ん中を通っています。
首も胸も腰も背骨が後ろ側で触れることが出来るのは、後ろに出っ張っている棘突起という部分です。
体幹の動きを考える時は、脊柱の動きをイメージしてみてください。
動きが変わるかもしれません。
背中が硬い人のストレっッチ
連休もあと4日。
ゆっくりし過ぎて背中がカチカチになっている人もいると思います。
リモートワークで外に出る機会が少なくて、座ってばかりで固まっている人もいますよね。
ということで、背中が硬い人のためのストレッチ動画です。
ポイントは途中経過部分。
最初と最後のポーズでは脱力して自重で伸ばしていきますが、その途中、後ろから前に移動している間の動きが大切です。
一つ一つの背骨を動かすように、ゆっくりやって下さい。
スルスルスルっと途中を通過してしまうと、全然、背中を動かさずに終わってしまいます。
途中の動きがポイントです。
背中・背骨・上半身の捻りストレッチ 【 スライム 】
引っ張らなくてもストレッチ
今回は背中や背骨・上半身の回旋(捻り)のストレッチです。
【スライム】という名前をつけたこのストレッチは、荒木がやっているストレッチ教室の代名詞とも言えるものです。
と言ってもコンテンポラリーダンスのフロアエクササイズ(床基礎練習)では基本中の基本。
ポイントは脱力です。
腕・肩甲骨などを動かすことで上半身・下半身が引っ張られ、体が結果的に捻れていきます。
腰が浮く辺りで下半身や臀部に力が入りそうになりますが、そこで脱力をします。
最初は無理だと思うかもしれませんが、とにかく脱力。
荒木はこれが脱力して出来るようになるのに、3ヶ月くらいかかりました。
最後は諦めてやっていると出来たって感じです。
上半身を緩めるのに良いので、肩こりや腰痛予防にも良いと思います。
連休期間にどうぞ。
脊椎の運動 【動画】
こんにちは。
姿勢や体の使い方まで学べる整体学校
てあて整体スクール・荒木です。
脊柱の運動と言えば屈曲伸展と側屈を思いつくと思います。
でもそれだけだと屈曲と側屈が合わさった状態や、伸展と側屈が合わさった状態が抜けています。
これをつなげて行うことで、脊柱の動きが改善されます。
また、毎日、一回でもやってみると、今日の調子が分かったりもします。
患者さんに教えるのに、会社や家でも場所を取らないので、座って出来るストレッチとして使えます。
最近は姿勢が固まっている人や呼吸が浅い人が増えています。
猫背や鳩胸のままでの姿勢が固定されていたり、日常的に運動をしていなくて筋肉や関節を動かしていない状態です。
四つ這いでも出来ますが、手軽に少しずるやってみましょう。
脊柱の屈曲伸展
脊柱の側屈
脊柱の屈曲伸展と側屈の組み合わせ
背骨で大縄跳び 【ストレッチ動画】
首こり肩こり
腰痛
背中が硬い
呼吸が浅い
そんな症状の人にやってもらいたいストレッチ(運動)です。
背骨で大縄跳びと呼んでいるストレッチで、ストレッチ教室などでも良くなっています。
背骨の前後の曲げ伸ばし(屈曲伸展=丸まる反る)の動きと、左右の曲げ伸ばし(側屈=左右に出っ張る)を組み合わせています。
最初はやりにくいかもしれませんが、出来るようになれば簡単です。
屈曲伸展と側屈の動画も貼っておきますのでやってみて下さい。
毎日、やってみるとその日の調子が分かったりします。
この運動・ストレッチは脊椎を四方向に動かすだけでなく、その途中の動きも位置も入っているので、コアにある筋肉や靭帯が少しずつ全部緩みます。
そのことで背骨全体が動きやすく緩んできます。
屈曲伸展
側屈
頚椎と胸椎と腰椎 【動画】
以前、頚椎と胸椎と腰椎の違いについて文章を書いたら、毎日、10件ほど表示されています。
どんな方々が興味を持ってくれているのか分かりませんが、人気だということで動画を撮りました。
動画の方が分かりやすい部分もあるのではと思います。
頚椎と胸椎と腰椎の違いについて。
脊柱はお好きですか?
2016年10月3日に書いたブログに「頸椎と胸椎と腰椎の違い~解剖学ページ~」というページがあります。
( 興味のある方はどうぞ >>> https://teate.co.jp/blog/blog1610032.html )
何が書いてあるかと言うと題名の通り、頸椎と胸椎と腰椎の違いについて書いてあります。
解剖学を学んだ人なら誰でも知っていることです。
知っていることなんですけど、改めて言われると、ああそうだったかそうだったよねと、何となく膝を打ちたくなるという種類の情報です。
あれっそう言えば気が付かなかったというようなことも含まれているのかもしれません。
この記事がとにかく毎日10数回も閲覧されています。
公開から今日までの4年半で17,842回です。
4年半以上、毎日10回以上見られているなんて、ちょっと本当に不思議です。
皆さんそんなに脊柱好きなんですかね。
それとも気になるんでしょうか。
頸椎と胸椎と腰椎には違いがあります。
当たり前です。
違いがないのなら脊椎1番から24番までなんて名前になっていたかもしれません。
整体的に確認したくなるのは、棘突起の向き、関節面の向きです。
この違いが体幹の動きの違いに影響しています。
ついでに胸椎12番の形と付着している筋肉も確認したくなるところです。
名前が違うということは、区別されるべき機能があったり構造があったりするということです。
同じ名前で番号が付けられたりしているということは、機能が同じであったり構造の基本が同じだったりということだろうと思います。
そして、人は名前が付いていると、それはあると認識していることが殆どです。
たまに話をしますが、「ドーナツの穴」はドーナツなしには存在しません。
そのもの自体はないんですけど、ドーナツを持ってくると急に穴が存在するという。
面白いですね。
いや、そう言うことが体を解釈する時にも大切になってくるという話です。
これも良く話をしますが、肩は肩だけで存在しません。(ちょっと大げさですけど。)
胴体と腕の途中辺りのことを、そう呼んでいます。
肩はひとそれぞれ違います。
違うというのは認識が違うという話です。
認識が違うと使い方が変わる可能性があります。
腕だと思っていれば、肩や肩甲骨は動くものとして使われる可能性がありますが、胴体だと認識していると動かないものとして認識されているので、無意識のうちに固定しているかもしれません。
以前、大阪なおみさんがテニスの大会で優勝した時のトロフィーを掲げた時の写真について書いたことがあります。
彼女がトロフィーを掲げた写真を思い浮かべてみて下さい。
両腕が耳にくっつくくらい、肩と一般に呼ばれいている部分が持ち上がっています。
子供のようです。
普通の大人はあんな風に掲げないことが殆どです。
腕と耳の間には空間が空きます。
彼女はきっと肩を腕として使っています。
認識がどうかは分かりませんが、その方が腕(肩を含む)の可動域は増えます。
パワーも増えるのかもしれない。
頸椎と胸椎と腰椎は別々の名前がついていますが、同じ脊柱の一部です。
それぞれが独立して動くことは出来ません。
別々の名前がついていると別々に認識してしまうのが人間でしょう。
首と背中が一緒に動くなんてねぇ。
でも考えてい見ると、頸椎と胸椎は同じ脊柱の一部で繋がっています。
たまたま違う名前を付けられただけとも言えます。
もちろん、胸椎には肋骨がついているので動きに制限がかかるのは当然です。
でも、頸椎と胸椎は別々には動けません。
何しろ繋がっているんですから。
話が長くなりました。
解剖学の本を読んだり見たいしている時、そんなことを考えながらいつも見ています。
何か発見があると嬉しいものです。