骨盤を調整すると脚の長さが揃うのは何故か
脚の長さが違うので調整します。
整体師を目指していた25年くらい前、幾つかの整体院の先生に言われました。
当時は脚長差を整えるのが流行っていたみたいです。
どこに行っても言われました。
調整の方法は様々でした。
骨盤調整をして脚の長さを揃えている先生が多いように感じました。
どうして脚長差なのに骨盤なんでしょう。
脚の付け根は股関節という関節です。
太ももの骨(大腿骨)が骨盤の横からはまり込んでいます。
骨盤の左右の高さが違えば、脚の長さが違うことになります。
この場合は骨盤の左右の高さを調整します。
これもいろいろな方法や考え方があります。
骨盤には3つの骨があります。
真ん中に仙骨があり、左右に寛骨があります。
仙骨と寛骨は仙腸関節という関節で繋がっています。
一般に殆ど動か無いと言われていますが、殆ど動か無いというのは、少し動くという意味でもあります。
仙腸関節が歪んでいたりズレていたりすると、左右の寛骨の位置関係が捻じれたり上下になったりします。
そうなると、寛骨の股関節からつながっている脚の長さが変わります。
この場合は仙腸関節の調整をします。
症例別の授業で行った、骨盤調整前後の脚の長さの写真があります。
ビフォーは右脚が短く、アフターは揃っていますね。
この時の写真の生徒さんは、骨盤だけでなく踵骨(かかとの骨)も調整しています。
見ると分かるように、ビフォーの踵骨はちょっと曲がってますね。
これも脚長差に影響しています。
てあて整体スクールではこんな調整もやっています。
入学は随時受け付けています。(見学・体験も可)
※ビフォー
※アフター
今日の症例別の授業
てあて整体スクールには症例別(しょうれいべつ)という授業があります。
整体師としての患者さんの痛みや症状の、見方や捉え方の授業です。
腰痛や首肩の問題、膝痛などの原因や対処をどう見つけたり捉えたりするか。
考え方と幾つかの手技を学び練習します。
指針整体と骨格調整の授業では、手技(テクニック)の練習をします。
全身の血流を良くし、筋肉を軽く動きやすくする事。
特定の関節の歪みやズレ、動きを調整する事。
手技の授業ではそういった事を身につけます。
その手技をどうやって使うのか、考え方を学ぶのが症例別です。
そして、症例別だけで練習する手技もあります。
こちらは手技というより、特定の筋肉や腱などの緩め方だったりします。
今日は腰痛をテーマにした授業でした。
授業の最初に脚長差(足の長さの差)があるかもしれないと、生徒さんの写真を撮りました。
終わった後に同じ生徒さんの写真を撮ったものがあるので、並べてみましょう。
(同業の先生方からはツッコミが入りそうですが、あえて載せておきます。)
爪先の位置は明らかに変わりましたが、これは足関節(足首)の屈曲角度の違いでどうにでもなります。
ちょっと見えずらいですが、踝の位置が変わっています。(脚長が揃っている)
それと、右足の内反が明らかに改善しています。
脚の長さが変わったのは間違いありません。
もちろん実際の長さが変わったのではなく、左右の位置関係が変化したのでそう見えています。
今日の授業では骨盤調整も脚の長さの調整もしていません。
腸腰筋や大腿四頭筋、内転筋群からふくらはぎ内側部分、坐骨神経などを緩めました。
骨のズレの調整をしなくても、これくらいの変化は見られます。
腰痛や首肩の痛みなど症状がある人は、体が普段の状態と違った状態になっています。
普段と違う状態の体を、普段の状態に近づけるのが整体師がやっている事です。
骨の位置関係のズレや歪みだけでなく、筋肉の硬さ柔らかさ、関節の動きやすさなど。
どこに問題があってそうなっているのか、実際に触診したり検査をしながら、調整していくと、結果的に体の状態が変わります。(例えば脚長差)
自分で考えられる整体師になってもらいたいと思います。