治る整体師
患者さんを整体師が治すのか
患者さんが自ら治るのか
整体師は患者さんが良くなるように色々な施述を行います。
そのことで患者さんの体が変化して、痛みや症状がなくなります。
それって、整体師が治したのか、患者さんが治ったのか。
よくよく考えると、手術や投薬とは違い、手技で患者さんの体を変えるのは、器質的に変えるわけではありません。
患者さんの体の動きや状態を変えます。
そのことで、患者さんの血流が良くなったり、神経系の繋がりが良くなって動きが変化したり。
結果的にもしくは施述の後に、患者さんの体の状態・細胞の状態が変化していって、痛みや症状の出ない状態に変化していったんだろうと思います。
変化は患者さんの体で起こっていて、患者さんの体が起こしている、と思う。
だとしたら、患者さんが自ら治っている、と考えるのが辻褄があります。
とは言え、整体師になったばかりの頃には、絶対に自分が直してやる。
絶対にこの人の痛みを取る、症状を改善する。
と思って、そこに向かって出来る事を全て一生懸命やることが大切です。
そうやって、経験を積み成功を重ねていくと、患者さんが治ってるんだなというのがわかるようになってくると思います。
患者さんが治る整体師。
そこに近づけたら良いですね。
治療の二種類 〜調整と自然治癒と
整体などの手技療法で患者さんを診る時、二種類の方法があるように思います。
整体師などセラピストが患者さんの状態を変える方法。
患者さんの状態が変わるのを整体師やセラピストが促す方法。
同じようですが根本的に違います。
整体師が治すのか、患者さんが治るのか。
と言う話です。
一般的にはたぶん、整体師などのセラピストに「治して」もらう。
と思っている人が多いと思います。
整体師などが患者さんの状態を変える。
整体師が歪みを取ったりズレや硬さをとるという事。です。
歪みやズレや硬さを元通りにするのは整体師で、それで患者さんは良くなる。
と言う考え方。
もう一つは、治るのはあくまで患者さん。
整体師は患者さんが自ずから変化していくのを、よりスムーズに促すような事をする。
整体師が変えるのではなく、患者さんが変わる。
というような事です。
患者さんにとっては一般的ではないかもしれません。
でも意外に業界ではそう考える整体師やセラピストは多いものです。
てあて整体スクールは後者。
患者さんが変化し治るのを、促すような整体を心がけています。
やり過ぎない事はとても重要です。
指針整体は患者さんの体が緩み始める感じがしたら、そこでやめます。
それ以上はやらない。
骨格調整も目的は関節を動かすことで、ズレを戻したり歪みを取るのは最終目的ではありません。
関節がズレた状態で止まっている(固まっている)のが問題なんだから、動きを出す。
動きが出てくれば、日常生活の中で体は元に戻っていく。
戻りにくいような体の使い方をしているなら、その体の使い方をアドバイスし、歪みが元に戻り血流が改善し、状態が良くなるようにしていく。
と言うような事を考えて整体をしています。
患者さんの自然治癒力にを活性化させる。
と捉えても良いかもしれません。
これ実は西洋医学も多くはそう言う対応をしています。
風邪になったら、咳や熱や悪寒を抑える薬を処方されます。
風邪の薬ではなく咳止めや解熱剤などです。
そうして咳が止まり熱が下がり悪寒がしなくなると、しばらくして風邪も治ります。
腰痛のブロック注射も似たようなものだろうと思います。
痛みを感じなくさせる注射です。
痛みを感じなくする注射を一定期間打ちます。
すると期間が終わった時に、痛みが消えていることがあります。
これ、別に腰に対して何か治療をした訳ではなく、痛みを感じない状態を一定期間作ったということです。
痛みのない体の使い方をしていると、痛みが消えてしまう。
面白いですね。