大人になっても身長は伸びるのか
健康診断などで身長を測ると、だんだん背が低くなってきた、みたいな事があります。
ある年齢を超えると身長は伸びなくなり、停滞して、最終的には背が低くなって来ます。
大人になって身長が伸びるという事はあるんでしょうか。
骨の成長という意味では、残念ながらありません。
加齢によって骨の変形が起こり、重力の関係で背は低くなります。
でも、たまに背が伸びたという人もいます。
特にダンスやバレエを始めると、背が伸びたという人がたくさんいます。
計測上の身長が伸びるという事はあります。
計測上のというのは、骨の長さではなく、全体の体の長さとしての身長が長くなるという話です。
身長の大部分は背骨の長さです。
脚の長さもありますが、脚の部分は太ももの骨(大腿骨)と脛の骨(脛骨)なので、殆ど長さ的には変わりません。
変化があるとすれば背骨(首の骨、胸の骨、腰の骨)です。
背骨の1/3は椎間板と呼ばれる組織です。
バームクーヘン状になった柔らかな組織で、骨と比べると水分の多い組織です。
それが1/3もあります。
そして、背骨にはカーブがあります。
カーブが大きくなると、身長は計測上は低くなります。
猫背にして測ると身長は縮んだようになります。
逆に背骨のカーブが緩いと身長は伸びたようになります。
バレエやダンスを始めると身長が伸びるのはそのためです。
椎間板は水分が多いと書きました。
柔らかな組織なので、上下の骨の圧迫や上下の骨と繋がっている筋肉が緊張すると、潰れたようになります。
背骨の周りを軟らかく、靭帯や筋肉や筋膜の緊張がなくなれば、圧迫が少なくなって、椎間板の厚みも増すようになります。
だから、大人になっても身長が伸びる事は、あります。
ただし、骨は伸びません。
体を柔らかくして、姿勢を良くし、水分を良く摂るようにしておいて下さい。