64歳 パフォーマンス前後の体のケアと整え方
2ヶ月が経ってしまいましたが、5月20日・21日・22日と三日間、神楽坂セッションハウスでダンス作品に出ていました。
期間中、本番直前に64歳の誕生日を迎えました。
20代から踊っていますが、今回は体のことでいろいろ考えたことがありました。
50代60代それ以降で踊っている人の参考になるかもしれないと思い、ケアや整え方を書いてみようと思いす。
荒木は整体の仲間からはダンサーでもある荒木なんて言われていますが、プロではありません。
でも1年に1回以上は継続して発表会ではない舞台を踏んでいます。
でも、仕事は整体師で整体学校の先生です。
昨年と今年は大きく違いました。
63歳と64歳。
分かりやすい部分で言うと、疲れが抜けない。
抜けないというか、体の底の方に溜まっている。
動けない訳ではありませんが、リハーサルやレッスンをしていない時の動きが重くなっています。
おかしいなぁ。。。
と首をひねることが多くなりました。
多分、おかしくないんだと思います。
これが64歳の普通。
勘違いしちゃいけない、きちんと認識しないといけない。
と何回か自分に問い掛けました。
体は動かないことはありません。
他の参加者と(ある程度)同じように動いています。
覚えが悪くはなりましたが、動くことは動く。
ただ、終わると体の重さがすぐに来ます。
そして翌日にも残る。
アラカン(60歳前後)位からレッスン前日とレッスン当日はアルコールを抜いています。
レッスン前日に呑んでも踊れるし、大して変わりはない感じはありますが、でもやっぱり少し何かが違います。
面倒なので前日には飲まないようにしたのは、アラフィフ位からでした。
それでも、50代半ば位まではレッスン当日は呑んでいました。
体を動かして汗をかいた後のビールは格別です。
なので、レッスン当日は飲んでいたんですが、これがアラカンくらいからちょっと変化がありました。
きっともっと以前からそうだったんだと思います。
思いますが、なかなか気がつかないというか確信できない。
でも、レッスン当日に飲んだ翌日は体がかなり違う。
筋肉が筋張っているというんでしょうか。
ソフトなビーフジャーキーみたいな筋肉が、体の奥、芯の方にあるような感じです。
そして脚が重い。
仕方なくレッスン日も抜くようにしました。
とは言え本番が控えていない時は飲む時もありますけどね。
そりゃあね。
体の重さと筋肉の筋の芯の硬さをどうにかする必要があります。
重さは疲労物質なんだろうなと思います。
なので風呂と睡眠とストレッチです。
風呂は少し時間をとって湯船に浸かります。
と言っても30分も30分も浸かりません。
せいぜい5分くらいだろうと思いますが、体の芯が温まって芯まで筋肉がリラックスしたような感じを感じるまで湯船に座っています。
睡眠。
これはなかなか宵っ張りなんで難しいんですが、それでも7時間以上は確保するようにしています。
それと昼寝。
ありがたいことに自分で仕事をしているので、患者さんがいない時は横になって30分くらい昼寝をしています。
それとストレッチ。
ストレッチはぎゅうぎゅう引っ張ることはしてません。
アキレス腱をストレッチボードで伸ばすことと、ウォーキングです。
レッスン翌日はなるべく歩くようにしています。
出来るだけなので、20分とか30分でも歩きます。
そうやって疲労物質を溜めないように心がけていました。
体の芯の硬さは、股関節を肩関節と脊柱(背骨)を動かすことで対処しましたが、実際は脊柱はあまりできませんでした。
股関節は毎日、脚を前後左右に振って緩めていました。
肩関節は腕をぐるぐるぶん回していました。
ま、これくらいかな。
あとテーピングもやっていました。
キネシオロジーテープを背中(左右の起立筋)に貼ったりしてました。
もう一つ思い出した。
クリエーションが4時間くらいだったんですが、水分やバナナやチョコを途中で口に入れました。
ガス欠みたいになるんですよね。
水分はとにかく多めに摂るようにしました。
多分、高齢になると体の中の水分量が少なくなるので、出来るだけ補給しないと、すぐに足りなくなるんじゃないかという心配がありました。
汗が常に出ているくらいの状態が良かったかなと思います。
休憩は10分位あったので、バナナとチョコを口に入れることで、少し動きやすくなった感じがあります。
糖質などが必要だったのか、食べるということが有効だったのかはわかりません。
60代の体の変化は50代までとは違う感覚がしています。
動きは動けないこともないんだけど、体が締まらない。
痩せるという意味ではなく、動きの締まりが決まらない。
疲れが筋肉痛という感覚ではなく、関節の痛みや全身の重さとして感じられるようになる。
ケアをしないとすぐに体が重く動きにくくなる。
そして怪我や故障の兆候があったら、すぐに休まないと長引いてしまうことになる。
こんな感じですかね。
遅くなってしまいましたが、今、感じていることを書きました。
まだ暫くは現役で踊ります。
自分のようなダンスの続け方をしている人は少なく、プロでもないがアマチュアでもない。
ロールモデルがいないので、作っていかないとなと思います。
高齢で踊る人。
60代70代で何かを続けている人。
何かを始める人。
今までだったら50代で引退するような事を続けている人。
そんな気負ってる訳ではありませんが、まあ続けたいと思います。
他にやってる人が少ないので。
アラカンダンサー 本番前後のカラダの様子とケア
5月4日 神楽坂セッションハウスで【ダンス専科2021】平原慎太郎作品に出演しました。
17分くらいの作品で最初から最後まで舞台上にいました。
アラカンダンサーと書きましたが、ダンサーは本職ではなくご存じのように整体師・アレクサンダー教師をやりながらのダンス生活です。
大人バレエやジャズ、ベリーダンスやフラダンス、コンテンポラリーダンスやヒップホップやハウスなど、他人から見たらけっこういってる年齢でダンスを続けている方に、本番前後のカラダはどんな感じだったのか、どんな風にケアをしていたのかなど書いて置きたいと思います。
前日、5月3日は朝から仕事。
夜になって照明合わせがありました。
20:00過ぎに集まって21:00過ぎから舞台に降りて、展開と動きを確認しながら作者と照明さんや舞台スタッフさんが打ち合わせをしました。
ダンサーは衣装付きで途切れ途切れに動きをやったり、場面の確認とカメラをどう使うかなどやりました。
終わったのは22:30くらい。
遅いですね。
いや、単に時間が遅くなったという話です。
ここまで細かく打ち合わせをしてもらってすごく感謝です。
この日の夕食はお握り1個とカップスープを夕方に摂りました。
腹が張っては踊りにくいお年頃です。
電車に飛び乗って家に帰ったら24:00ちょっと前。
先ずは風呂に入って体をマッサージ。
出てからストレッチを少々。
体は固まってはおらず、関節の間も隙間があって動きは悪くない状態。
筋肉も疲れてはいるけど、動く感じだったので、そのまま寝ることにしました。
ただ、脚のことが心配だったので、靴下を履きレグウォーマーをして寝ました。
元々、冷え性なんですが、特に膝下が冷えているような感覚があり、状態が悪くなるのが嫌だったので履いて寝ました。
そして、アルコール。
アルコールはダメですね。
夜遅いし翌朝が早いし、飲むと疲れが抜けません。
残念だったけど飲まないで寝ました。
5月4日 本番当日。
朝は8:00に起きました。
11:30から舞台で通しが出来るとのことだったので、9:00には出たいと思いました。
朝飯をしっかり摂って向かいました。
10:40くらに到着して着替えストレッチを始めました。
ストレッチの時に注意していたのは、足首、膝、股関節、肩回りの動きを良くすることと、アキレス腱と後脛骨筋など足首の底屈筋群のストレッチ。
少し汗ばむ程度に体を動かして、通しをやりました。
終わってコレクションという呼ばれているダメ出し。
幾つかのことを聞いて、14:00からのゲネプロに活かすことを考えます。
ここで休憩が入ります。
水分を摂らないとダメだと思いつき、コンビニに走ってフルーツドリンク500mlを買って来ました。
自宅からスポーツドリンク(アミノヴァリュー500ml)を持ってきているので、1リットルあるから大丈夫かなと思っていました。
休憩でサンドイッチ1パックを食べ、14:00からゲネプロです。
ゲネプロが終わって本番は18:00から。
再度、休憩が入ります。
体が欲しているような気がして、フルーツドリンクとアミノヴァリューは飲み干してしまいました。
足りないんだなと思い、またまたコンビニへ。
今度はミネラル麦茶670mlを購入。
お握り1個を食べて少し休みました。
休憩中はストレッチしたり動きを確認したいところなんですが、疲れ過ぎても動けなくなります。
なのでストレッチは3・40分くらい前までで、それまでは脚を椅子に上げて横になっていました。
時間が来てストレッチ。
特に後脛骨筋などフクラハギの中にある筋群をマッサージし、足首と股関節周りハムストリングスと体幹のストレッチを行い、終わったら動きを確認しまし。
今回はインプロに近い動きを完全には決めていない部分があったので、ゲネプロの後の二度目のコレクション(ダメ出し)でメモしたことを思い出し、動きを確認して行きました。
そして本番。
体は持ってくれました。
実は数年前、バレエの発表会に呼ばれて踊ったことがあります。
その時は本番で両脚が攣ってしまい、本当に大変でした。
冬の発表会だったので、飲み物として温かい紅茶を持って行っていました。
紅茶は利尿作用があるということは知っていましたが、温かいものが飲みたいということと、糖分も摂れるので良いかと思って持って行きました。
当日、ゲネプロをした時に左脚のフクラハギに少し違和感がありましたが、本番まで時間があったので温めてストレッチをし水分だと思って紅茶を飲んで過ごしました。
本番が始まって舞台上に飛び出した瞬間、両脚が攣りました。
マズイ!と思いましたけど、後の祭り。
たまたま舞台上に倒れ込む振付だったので、迫真の演技なんて言われましたけど、ジャンプでも爪先は伸ばせていないし酷いものでした。
最近、脚が攣りそうになったりすることがるので、思いだしてはストレッチや保温、水分補給を心掛けるようにしていました。
ダンス専科の本番が終わって、どうしようか迷いましたが、ビールを飲みました。
翌日を休みにしていたので、まいっかと思って飲みました。
きついレッスンの日や本番当日にアルコールを摂ると、翌日の疲れが抜けが悪い。
だから出来るだけ飲まないようにしていますが、まあこの日位は良いかと飲みました。
翌朝、やっぱり体は張り張り。
それとは関係ないと思いますが、両膝が動きが悪くなっていました。
特に右膝はたぶん変形が少しあるんだと思いますが、腫れも少し見えました。
今回の自分の場合、膝の張れと動きの悪さは、半月板が薄くなっていたりする変形と、大腿四頭筋が硬く短くなっていることが原因として考えられます。
自分で出来るケアとしては、日中に散歩など歩いて筋肉を解し温め血流を良くすること。
風呂で温めること。
ストレッチをすること。
キネシオなど収縮性のあるテーピングをして、筋肉が緩みやすくすること。
などです。
ということで翌5月5日に全部やりました。
散歩を30分して風呂に入り、テーピングをしてストレッチ。
朝はギコギコ動きずらくロボットみたいになっていて、膝も腫れがありましたが、終わって夕方にはギコギコがヌコヌコ位には動くようになりました。
腫れは半分位引いて、それもあって動きが改善したと思っています。
アラカンダンサーの体のケアは、前は大丈夫だったとか、これくらいなら何とかして来たとか、そう言うこととの闘いです。
とにかく休めるなら休む。
動きたくても動かない方が良さそうな時は動かない。
周りはサボっているとは見ません。
それと、水分をとにかく摂る。
体が攣りやすい人は尚更。
水分取ると汗が出るとか、トイレが近くなるとか、そんなことよりも攣らないことの方が大切です。
そして温める。
冷え性の人は特に夏でも温める。
隣に腹を出した若手がいたとしても、凄いねぇ~と言いながら温かくすることです。
温かくすると血流が良くなります。
血流が良くなると、筋肉の状態が良くなります。
そしてストレッチ。
ストレッチは踊る前後に必要です。
踊る前にストレッチしずぎると動きずらくなることもありますが、故障するよりもましです。
終わった後は直後よりも、家に帰ってからとか翌朝など、一旦体が硬くなってからも必要です。
硬いまま動くことが故障に繋がったりします。
まだまだいつまで踊るか分かりません。
何歳まで舞台に出るかも分かりません。
もうやめろと言われても、出たくなったら出ます。
その替わり体にだけは気を付けます。
体を壊したら、舞台をやめる理由が出来てしまいますから。
※通し=衣装付き照明なし音響はありで、舞台上で作品を止めずに通して踊る。
※ゲネ=ゲネプロ=衣装付き照明あり音響ありで、舞台上で本番と同じ状態で通して踊る。