授業でとるメモ
授業中にはメモを取ってもらいたいと思っています。
メモは後になって必ず役に立つからです。
その時は分からなくても良いんです。
単語だけでも。
文章に整合性が取れてなくても。
メモは取ってもらいたい。
きちんとして文章にしてとる必要はありません。
というかメモは単語の羅列が良いです。
PSISは指とか、背中は上からとか。
つじつまが合わなくても意味不明でも良いんです。
その時に頭に浮かんだ事を書き留めておいて欲しい。
そしてそれを、家に帰ってから読み返して、頭の中でその時の場面を思い出して、文章を作り直して欲しいと思います。
ああ、これはこう言う事だったんだ、この部分をメモして置きたかったんだ。
そうやってその時その時に大切だと思った事を、もう一度頭で再現し直しておいて欲しいと思います。
そうする事で、頭に定着しやすくなります。
でもまたすぐに忘れる。
それでも良いんです。
忘れるのは当たり前で、実際にそういう場面にならなければ必要がないですから。
現場で患者さんを目の前にした時に、思い出します。
その時思い出せなくても、スクールにいた時にメモを作り直した文章を読むと分かります。
ああこう言う事だったんだ。
後から分かる。
後から必要になる事もあります。
また、その時は理解できない事でも、後からわかってくることもある。
だからメモはして欲しい。
書き留めるだけで良い。
その場で文章にしていると、その場で起こっている事が分からなくなるので、書き留めるだけメモだけ書き殴るだけで良いと思っています。
荒木は何でも良く知っている、と言われる話
自慢話ではありません。
自慢話と昔話と説教は年をとったらしてはいけないと、高田純次先生がおっしゃっていました。笑
本当に。
自慢話ではありません。
荒木は卒業生やセミナーを受講した方から、「何でも良くしっている。」「知識量が半端ない。」などと言われることが結構あります。
そりゃあ長く整体師をやって良く勉強しているからと言いたいところですが、実はそうでもありません。
民間の整体学校だったので時間数も限られていたし、自分で勉強はしましたが好きな分野に特化しているので、知らない事が本当に多い。
というか知らない事ばかりで恥ずかしくなる。
医療系の大学に行けば700時間位は勉強するものだと思います。
10分の1とは言いませんが、足元にも及びません。
でも、卒業生やセミナー受講生からは、よく知っていると言われます。
何故か。
気になった事は片っ端から調べたからです。
整体スクールに入学して卒業した人たちや、整体や手技やダンスのことについてセミナーに参加された方々が疑問に思う事は、殆ど全部荒木も気になった事があります。
これどうなってるんだろう。
どうしてこうなるんだろう。
何故、こうなるのか。
これ分からない。
と、疑問に思ったり気になったことは、出来るだけ、というか片っ端から調べました。
調べても分からないことは、頭の端っこに置いたままにして、何か関連しそうな本や情報を見つけた時には飛びついて確認したりしました。
だから、質問をされたりすると、一度は考えたことがあることばかりなので、答えられたり周辺情報を話したり出来ます。
と言うことだと思います。
荒木はそんなに物知りではありません。
気になったことや分からないなぁと思う事を、調べたり考えた経験があると言うことです。
調べても分からなかったことは、頭の端っこにおいたままにします。
完全に手放すということがないようにしています。
だから、分からないことはどんどん頭の端っこに増えていきます。
整体を勉強するかどうか考えている人に
将来のことを考えて、手に職をつけようと思っている。
今の仕事をやめて別の仕事をしよかどうか考えている。
仕事を辞めるつもりはないけど、副業で別のこともやってみたいと考えている。
人に喜ばれる仕事をしてみたいと思っている。
整体を勉強する人にも色々あります。
理由は人それぞれ。
最近入学された方は、子供も手を離れ自分の時間が出来たので、一生学んでいけることを始めようと思った。
なんておっしゃっていました。
切羽詰まっている人もいるし余裕のある人もいます。
整体にするかどうか。
他の勉強ではなく整体を選ぶかどうか。
考えるところだと思います。
人それぞれ事情が違うので、それぞれの事情で考える事だと思います。
ただ、勉強は早く始めたほうが良いと思います。
勉強するのにお金はあまり掛かりません。
整体学校やスクールに入学することだけが勉強法ではありません。
本だってあります。
YouTubeだってあります。
お金をかけないのであれば、図書館に行けば沢山の本の中から選ぶことができます。
書店に行けば整体のコーナーも出来ていたりします。
まだ入学していないのであれば、解剖学や生理学などから始める必要もありません。
健康に関連する本を、読みたいと思うものから始めるのが良いと思います。
Tarazanなどの雑誌は絵も綺麗で見やすく、内容もけっこう専門的です。
「セラピストのための◯◯」「良くわかる◯◯(解剖学・生理学)」のような本も沢山出ています。
腰痛や肩こりや膝痛、脊柱管狭窄症や変形性膝関節症など、症状に対する書籍も多く見られます。
これだと最初は専門的すぎるということであれば、脳科学関係の読み物や養老孟司先生の解剖学をテーマにした初期の本などもおすすめです。
興味の出そうな本を読んだり、動画を見たりしていると、自分が興味があることが分かってきたりします。
それが今度は整体スクール選びや学校選びにつながる可能性もあります。
もちろん、全く別の整体ではない分野に変わることだってあると思います。
それでも良いと思います。
整体を勉強するかどうか。
他の何かと比べてだけ考えているなら、まずは始めて見ること。
解剖学や生理学の本や動画に触れる機会が早ければ早いほど、実際に勉強を始めた時の吸収が早くなります。
染まっていく期間のようなものってあるんです。
とは言え、紹介しろよと言われそうなので、これならどうでしょうと言う数冊を書いておきます。
・感じてわかる! セラピストのための解剖生理(野見山文宏著 BAB JAPAN刊) >>>
セラピストのための体の見方や捉え方の入門書。
とても分かりやすく平易な言葉で書かれていて、セラピストのしてんが全体的に良くわかります。
てあて整体スクールに入学される方にお勧めしているほんです。
・動的平衡 (福岡伸一著 木楽舎刊) >>>
人の体はどうなっているのかと言うよりも、生きているとはどういうことなのかについて書かれています。
ここから整体などをするのは、どういうことなのかどういう意味があるのかと言うことなど考えたりします。
・解剖学教室へようこそ (養老孟司著 ちくま文庫刊) >>>
解剖について解説されている本ではありません。
どうして解剖をするのかと言う素朴な疑問から、解剖の意義やモノの見方などについて書かれています。
養老先生独特の語り口で読みやすい文章になっています。
・ポリヴェーガル理論入門 (ステファン・W・ポージェス著 春秋社刊) >>>
割合に新しい自律神経系に対する理論を解説した本です。
交感神経と副交感神経の二系列だと考えられている自律神経系が、実はそうではないかもしれないと言うところから、さまざまな治療に生かせる考え方として書かれています。
ちょっと専門的ですが面白い内容になっています。
・「カラダの地図」で疲れ・不調・故障が消える! (荒木靖博著 さくら舎刊) >>>
昨年出版した荒木の著書です。
一般の人に向けた体の解説書で、頭から足まで順番に、本当はどんな形になっているのかを書きました。
痛みや故障の原因が、体の形や動きに対する勘違いから生まれているという考えから書かれています。
これだけが本当と言うことではありませんが、整体師の体の見方としてはある程度一般的だろうと思います。
てあて整体スクール
東京都練馬区東大泉 5−27−18ーAteate@nifty.com
03-3922-7230
解剖学が分からない。
入学したばかりの生徒さんと解剖学について話をしました。
解剖学の授業ではなく、解剖学ってどう!?という話です。
難しい。
というのが答えでした。
その答えにたどり着くのにも、うっぅ~ん、え~えぇぇ~、あぁっと~、う~、え~何て言うか、そのぉ。
あれです、どう言って良いか、分からないんです。
分からないってのはどんな感じなんですか?
と聞くと。
うっう~ん、と考え込んで。
目の前に本棚があって、それに全部本が並んでいるみたいな。
圧迫されるっていうか、そんな感じで。
ということでした。
ひょっとして、あまりにも覚えなければいけないことが多くてどこから手を付けて良いのか分からないとか、解剖学って難しくいとか、普段の生活とかけ離れていて取っつきにくいとか、そんな感じ?というと。
そうですそうです。
そうなんです。
と。
じゃあ入りやすいところから入ったら良いかもしれないね。
ということで、解剖学の絵本のようなものを紹介しました。
人体絵本 >>>
まさしく絵本で、見開き2ページに人体全体が描かれていて、例えば筋肉だったり例えば骨格だったり例えば内蔵だったりが、紙片が張り付けてあってめくると中に重なっているのが分かるというものです。
絵本とありますが、たぶん子供向けではありません。
取っつきにくい解剖学に慣れ親しんでもらうために書かれたものではないかと思います。
見始めると面白く、生徒さんも笑顔で見ていましたが、そのうち顔が曇り始めました。
これ全部覚えられるかなぁ・・・
いやいや、(最初は)覚えなくて良いから。
先ずはどこにどんなものがあるかを知っておくところから始まるから。
身体は何で出来ているのか、どんなレイヤー(重なり)になっているのか。
それがイメージ出来るようになることが大切です。
その上で描いてみたらどうだろう。
と、筋肉や骨を書き込んで練習する、トレーニングノートのようなものを見せました。
こんなのに、知っている筋肉から描いていくってのはどう。
上腕の二頭筋とか三頭筋とか聞いたことある?
いや~なんとなく聞いたような記憶はありますけど。
じゃあその記憶にあるものを探して、描いてみる。
描いてみると、なんだここにあるのかって知ることが出来る。
覚えなくてもイイので描いてみたらどうだろう。
それが少しずつ増やして行くと良いかもしれない。
ここでまたちょっと違うことを聞いてみました。
では、整体師になるのに身体に興味があると言っていたけど、どこがどんな風に興味があるんですか?
どこって言われても・・・
じゃあ、何が面白いと思う?
例えば筋肉が縮むと骨が動くのが面白いとか、トレーニングすると出来なかったことが出来るようになるのが面白いとか、寒くなるとブルブルって震えたり熱が出たりするのが面白いだとか、夜ゆっくり寝ると翌朝は気分が良いのが面白いとか、ストレッチすると身体の動きが良くなるのが面白いとか。
何かある?と聞いてみました。
唄を歌う時に声が出ずらかった時に、トレーニングをすると声が出るようになったのが嬉しく面白かった。
じゃあそれだ。
先ずはどうして声が出るかを調べてみたら?
えっ!?
声ってどうして出るの?
えっ!?
そう、たぶん息が出入りして、声帯を震わせることで声が出ているんだろうと思うんだけど。
あああそうか。
でもじゃあ、どうすれば違う音が出るんだろうとか、どうすれば大きな音が出るんだろうとか。
そんなことから調べてみたらどうだろう。
それは多分、解剖学的な説明が必ずあると思うけど。
そうか、そうですね。
そういう本は大きな書店に行けば沢山あります。
大きな書店の入り口付近にあるタッチパネルで、「声・筋肉」とか「声楽」とか「どうして声が出るのか」とか入力すれば書店の中の売り場が分かります。
その売り場に行って本をいろいろ手に取って、自分が興味があるものから読み始めたらどうだろう。
そんな話をしました。
そうやって自分の興味のある分野から、解剖学や生理学に近づいていくと、意外にこれが面白くなってはまったりすることがあります。
解剖学は難しい。
でも勉強しなきゃ。
一つ一つ骨を覚え筋肉を覚えなきゃ。
そうやって覚えようとすると、効率が悪くなります。
自分の興味のある分野から入っていくと、覚えようと思わなくても頭に入ってくることは増えます。
そんな勉強法もあります。
てあて整体スクール
東京都練馬区東大泉 5-27-18-Ateate@nifty.com
03-3922-7230