触診が出来れば整体の半分は完了。
骨盤調整が出来なければ整体師ではないと書きました。
では骨盤調整が出来れば整体師と言えるかというと、それだけではありません。
骨盤調整だけでなく、様々な調整をする時に、患者さんがどんな状態になっているかが分からなければ調整ができません。
歪みがあるのが分かっても、どんな風に歪んでいるのかが分からないと調整のしようがないという事です。
逆に言えば。
触診が出来れば整体の半分は終わったようなものです。
昔、カイロプラクティックを学んでいる時に、触診が出来れば7割終わったようなもんだと言われました。
そうなのかなぁと思いました。
手技の勉強を始めた頃は、今学んでいる手技がきちんと出来なければどうしようもないと思っていました。
でもそれよりも触診だと何人かに言われた気がします。
触診の方が大切だという言い方ではありませんでしたが、触診が出来なければ調整は出来ないこと。
触診がきちんと出来ていれば7割は上手く行ったってこと。などです。
てあて整体スクールで生徒さんに骨格調整や筋肉調整を教える時は、触診の方が大切で、触診が出来なければ調整は出来ないし、触診が出来ればもうあとは大丈夫と教えています。
骨格調整や筋肉調整の手技は、調整をするための効率的な方法です。
もう100年以上も前の先達から始まって、色々と試行錯誤を繰り返し改良を重ねて来た結果が今の手技になっています。
だから、とても効率的でやりやすい方法になっている。
もちろん初めて練習を始めると難しく感じると思います。
全く初めてのことですから。
でも、今現在では一番効率の良い方法になっている。
この方法でやればかなり効率的に簡単に効果や結果が出やすくなっています。
でもこの方法を知らなかったとしても、方法は他にもあります。
自分で工夫することも出来ます。
自分で考えることも出来る。
極端な言い方をすれば、出っ張っていたら押せば良いんです。
右に曲がっていたら、左に引っ張ったり押したりして元に戻せば良い。
そういうことです。
でも、触診が出来ていなかったら、戻すこともできません。
どっちに押して良いか分かりません。
だからやっぱり触診が大切。
てあて整体スクールでは触診の授業があります。
体制や手指の使い方、目の付け所や、触診で分かることなどを授業でやります。
それをベースに触診を何度も何度も練習します。
特に一番多い授業の指針整体では、毎回、指針整体をする前に触診をします。
参加者全員の体に触れて、どうなっているか触知する練習をする。
そうやって手指を育てます。
解像度を上げていく。
それが卒業後の財産になると思っています。
てあて整体スクール
東京都練馬区東大泉 5−27−18ーAteate@nifty.com
03-3922-7230
環境を整える
初診の患者さんが来たとします。
何となく緊張している様子が伺えます。
肩や首に力が入ったり、呼吸が浅かったり、目が泳いでいたり。
そんな時どうしますか?
緊張しなくて良いですよ。
リラックスして行きましょう。
楽にして下さいね。
肩の力を抜いて。
そんなことを言う整体師はいません。
いや、いるかもしれませんが、そう言う整体師やセラピストは長続きしません。
環境を整えます。
患者さんが知らず知らずリラックスしてしまう。
知らないうちに緊張が抜けて行く。
そんな環境を整えます。
笑顔。
おじさんでも笑顔ですね。
そして話をする。
他愛のない話をいきなりすると、逆に構えられて緊張したりしますから、問診と絡めて質問を続けたり、質問の中から深堀することを聞いて行ったり。
共通項を見つけたり、共感出来ることを見つけたり。
動きの確認のため身体を動かしてもらいながら、安全確保のために体に触れたり。
当然ですが照明や音楽や風通しや日当たりも考えておきます。
あるセラピーでは必ず、間接照明、クラシック音楽、ゆっくりした言葉、患者さんの周りは時計回り。
それが施術の前提で条件だったりします。
自律神経系を整え副交感神経が優位になるように考えてあると聞きました。
緊張しているものに自分で気が付いて抜ければ、不調は起こりにくいはずです。
殆どの人は緊張や力が入っていることに気づきません。
言われて抜こうとしても抜けないことも多い。
「抜いて下さい。」なんて直接言うことは殆ど意味がありません。
それが出来るなら来ていないはず。
患者さんが知らず知らずリラックスするような環境を作ります。
具体的な照明や音楽や温度や湿度や部屋の丁度品かもしれません。
整体師の話し方や声のトーンや内容かもしれません。
そうやって知らず知らず緊張が解け始めたら調整を始めます。
そうしないと効果が出にくい。
普通の整体師は知っていることです。